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【データ分析】2023年を振り返る ー大盛穂外野手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は大盛穂外野手です。


選手詳細

大盛 穂(おおもり みのる) 外野手 27歳 180cm80kg 右投左打 2018育成ドラフト1位

基本成績

一軍

二軍

寸評

高い身体能力が最大の持ち味の若手外野手。今季は一軍で打率.152と打撃面が振るわず、WARは-0.5とキャリアワーストの数字を残してしまった。二軍では打率.290と結果を残しているため、来季は一軍レベルの投手への対応力を上げ、西川が抜けた穴を埋めていきたいところだ。

分析

Pitch Value

一軍

二軍

 一軍ではカーブとシンカー、二軍ではストレート・2シーム・カーブ・チェンジアップ・特殊球がプラスとなりました。一二軍で共通しているのはカーブのプラスで、この球種は得意としていることが推測されます。ただ、一軍ではほとんどの球種がマイナスとなっており、あらゆる球種に対して対応力を上げていかなければならないことが分かります。

Plate Discipline

一軍

二軍

 コンタクト率・空振り率・Whiff%は一二軍ともに悪化し、平均より悪い数字となっています。特に、一軍のWhiff%は50打席以上の野手ではヤクルト村上に次ぐリーグ11位の高さとなっています。飛び抜けた長打力があるわけではない選手としては、高すぎる数字になっていると言えるでしょう。ボールゾーンコンタクト率はワースト7位となっており、ボール球を振らされると空振りが多くなってしまうことが数字の悪さの大きな要因となっていることが推測されます。

Batted Ball

一軍

二軍

 一軍ではグラウンドボールヒッター、二軍ではフライボールヒッターとなっています。脚力が最大の持ち味の選手ですが、長打力もそれなりには持ち合わせているため、もう少しフライ率を上げていってもらいたいところです。
 打球方向は、一二軍ともにセンターが最も多くなっています。一軍では引っ張りが15.6%とかなり低くなっており、センターから逆方向への意識が強くあったことが推測されます。
 打球の強さは、一二軍ともにHard%が平均以上となっています。一般的に強い打球が放ちやすいとされる引っ張り方向への打球は少なくなっていましたが、打球の強さには影響はなかったようです。大盛はセンターから逆方向にも強い打球を放つ確率が高い選手であることが推測されます。

Advanced

一軍

二軍

 一軍ではほとんどのスタッツが悪化となりました。特に選球眼が壊滅的で、BB/Kはワースト7位となっています。この数字を改善していくことが間違いなく最重要課題となってくるでしょう。BABIPが.209と低くなっていますが、大盛のBABIPは2020年から.393→.556→.255→.209と推移しており、過去の幸運の揺り戻しによって今季は低くなったものと推測されます。走塁面ではSPDとUBRが平均以上とプラスとなっており、ある程度の結果は残していたようです。
 二軍では多くのスタッツが良化となりました。ただ、BB/Kはこちらでも悪化して平均以下となっています。高い数字をマークした打率なども、BABIP.348という幸運によってもたらされたものと推測されます。二軍レベルの投手には苦戦していなかったというわけではなさそうです。

Fielding Standard

一軍

二軍

 一軍では外野の3ポジション、二軍ではセンターとライトに就きました。一二軍合わせて470.1イニングの出場でエラーは1つとなっており、ある程度無難にこなせていることが推測されます。

Fielding Advanced

一軍

二軍

 UZRは一軍のセンターではマイナスとなっていますが、それ以外ではプラスとなりました。基本的にはRngR(守備範囲)がプラスとなっており、やはり脚力を活かした広い守備範囲を有していたようです。一軍のセンターが悪くなっているのは、マツダスタジアムのセンターの難しさが影響しているという可能性が考えられます。

Win Probability

 こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
 Clutch以外は全てマイナスとなっており、チームの勝利にはあまり貢献できていなかったことが推測されます。wRC+が13と非常に低くなっているため、このような数字となるのも仕方ないと言えます。

Value

 こちらの項目も一軍の数字のみを掲載します。
 打撃(Batting)がマイナスとなっているのはもちろん、走塁(Base Running)もマイナスとなっており、Offenseは-6.3と大きなマイナスとなってしまいました。Fielding(守備)はなんとかプラスとしたものの、守備位置による補正が入るDefenseはマイナスとなったため、走攻守全てにおいてチームには貢献できていなかったと言えそうです。来季は最低でも走守はプラスにしていきたいところです。

まとめ

 とにかく空振りが多く、それによってあらゆるスタッツが悪くなっている印象を受けました。ただ、Hard%はプロ入り以降毎年34%以上と高い水準で推移しており、強い打球を飛ばす能力は備えているようです。空振りが多くとも、高いHard%を維持し続けて今季覚醒した中日の細川のような例もあるため、大盛も覚醒を期待したいところです。

画像引用

データ参照


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