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【データ分析】2023年を振り返る ー森浦大輔投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は森浦大輔投手です。


選手詳細

森浦 大輔(もりうら だいすけ) 投手 25歳 175cm72kg 左投左打 2020ドラフト2位

基本成績

二軍

一軍

寸評

昨年は2年連続の50試合登板を果たし、キャリアハイの24Hを挙げた左のセットアッパー。しかし、今年は13試合の登板にとどまり、主戦場は二軍となってしまった。その二軍では圧巻の成績を残しており、来年の巻き返しが期待される。

分析

Pitch Type

二軍

一軍

 ストレート・スライダー・カーブ・チェンジアップの4球種で構成されています。昨年に続きストレートとチェンジアップを主な武器としていますが、今年はスライダーの割合も増えています。
 平均球速は一軍で145.4km/h、二軍で143.6km/hとなっており、どちらも昨年より上昇しています。

Pitch Tempo

二軍

※ランナーなし時

一軍

※ランナーなし時

 昨年よりは速くなっているものの、Tempo+/-は3.5、3.1となっており、投球テンポは平均よりもかなり遅かったことが分かります。Timer Equiv.を見るとピッチクロック違反となる数字にはなっていませんが、テンポの遅さを見直す必要はあるかもしれません。

二軍

※ランナーあり時

一軍

※ランナーあり時

 ランナーを背負った場面では昨年よりTempo+/-の数字が大きくなっており、非常に慎重なピッチングとなっていたことが推測されます。Timer Equiv.は22.4、25.3となっており、一二軍ともにピッチクロック違反となる数字になっていました。特に一軍では、ピッチクロック違反となる20秒を5秒以上上回っているため、ピッチクロックが導入されれば間違いなく違反を取られてしまうでしょう。来年導入されるわけではありませんが、将来的には日本に導入されるのもほぼ間違いないため、早めに投球テンポを見直していきたいところです。

Pitch Value

二軍

一軍

 二軍ではストレート・スライダー・チェンジアップ、一軍ではストレートのみがプラスとなっています。サンプルの多い二軍では、最大の武器であるチェンジアップのプラスをスライダーが上回っており、今年から割合を増やした球種で多くのプラスを積み上げていたことが分かります。新たな武器を習得したと言えるかもしれません。

Plate Discipline

二軍

一軍

 コンタクト率・空振り率・Whiff%は一二軍ともに平均を上回っており、空振りを多く奪えていたことが分かります。特に二軍では、コンタクト率が59%、Whiff%が41%と驚異的な数字を残しており、二軍レベルの打者と対戦するとほとんどバットに当てさせていなかったことが分かります。ゾーン率やファーストストライク率は低めになっているものの、ボールゾーンスイング率が平均よりも高くなっているため、ボール球を振らせようとするピッチングが多くなっていたことが推測されます。

Batted Ball

二軍

一軍

 二軍ではグラウンドボールピッチャー、一軍ではフライボールピッチャーとなっています。通算で見るとGB/FBは1.00を上回っているため、本質的にはグラウンドボールピッチャーであり、一軍の数字はサンプル不足によるものと思われます。

二軍

一軍

 昨年とそこまで数字は変わっておらず、Soft%・Hard%ともに平均よりも悪い数字となっています。Soft%が毎年10%台と打ち取った打球が少なく、一昨年・昨年と好結果を残していたことを考えると少し意外な形となっています。

Advanced

二軍

一軍

 一軍ではK-BB%がマイナスとなるなど、多くのスタッツで数字が悪化しました。WHIPが1.97と2点台に迫る数字となっており、ランナーを背負うケースが多くなっていたことが推測されます。
 一方で二軍では、K%が42.6%と圧巻の数字をマークし、K-BB%は35.2%と驚異的な数字を叩き出しました。この数字に加え、FIP1.30、tRA0.96と3つのスタッツでファームトップ(20投球回以上の投手)の数字を叩き出しており、正に無双状態であったことが分かります。格の違いを見せつけた形となりました。

Win Probability/Value

 こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
 全てのスタッツが昨年より悪化となっています。基本成績を見ても明らかでしたが、やはりチームに貢献できていなかったことが改めて分かります。

まとめ

 一軍での数字は不本意なものとなりましたが、二軍ではとにかく空振りを奪いまくり、K-BB%,FIP,tRAで正に圧巻の数字をマークしました。もはや二軍でやることはなく、そこで投げている時間は無駄でしかないと表現してもよいほどです。来年は開幕から一軍のブルペン陣を支え続け、1,2年目のような活躍を見せてもらいたいところです。

画像引用

データ参照


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