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【データ分析】2023年を振り返る ー前川誠太内野手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は前川誠太内野手です。


選手詳細

前川 誠太(まえかわ せいた) 内野手 20歳 176cm70kg 右投右打 2021育成ドラフト2位

基本成績

寸評

攻守にセンスを感じさせる若手内野手。今年は出場機会を増やし、初HRも放ったが、打率などの数字は昨年より悪化となった。来年は勝負の育成3年目となるため、是が非でも支配下昇格を勝ち取りたいところだ。

分析

Pitch Value

 プラスはチェンジアップのみでした。球速の速いストレートが2年連続でマイナス、遅いチェンジアップは2年連続でプラスとなっており、プロのスピードにまだついていけていない可能性が考えられます。

Plate Discipline

 平均以下だったスイング率を5%以上上げたうえで、コンタクト率・空振り率・Whiff%を良化させており、優れたコンタクト能力にさらに磨きがかかっていたことが分かります。スイング率が上がったことでボール球を振らされるケースも増えていましたが、ボールコンタクト率が16%も上昇しており、ボール球にも食らいついていけていたことが推測されます。

Batted Ball

 昨年はフライボールヒッターでしたが、今年はグラウンドボールヒッターとなっています。ライナー率も10%低下しており、打球にあまり角度がついていなかったことが推測されます。
 打球方向は引っ張りが40%台となっており、強く引っ張った打球が増えていたことが推測されます。
 打球の強さはSoft%が7%以上低下しており、平均よりも良い数字となっていました。未だにHard%は平均よりも悪くなっていますが、昨年よりも強い打球は増えていたことが分かります。

Advanced

 ほとんどのスタッツが悪化となりました。K%は平均19.2に対して14.3と優れた数字を残していますが、打率などは平均を大きく下回っていた昨年よりもさらに悪化するという厳しいシーズンでした。ただ、BABIPが.212とかなり低くなっており、来年はこの数字が改善されて打率なども上昇する可能性も考えられます。
 走塁面は昨年はある程度良い数字を残していたものの、今年はSPDが2.2、UBRがマイナスとかなり悪くなってしまっています。足ではなんとか結果を残したいところでした。

Fielding Standard

 昨年は3ポジションを守りましたが、今年は二塁に専念していました。守備率(FP%)は良化し、併殺(DP)も昨年よりかなり多く完成させていました。守備では成長が見られたと言えるでしょう。

Fielding Advanced

 併殺が増えたことで、DPR(併殺完成による貢献)が大幅に良化しました。RngR(守備範囲)やErrR(エラー抑止による貢献)はわずかに悪化となりましたが、UZRは良化となりました。まだまだ守備範囲や確実性に課題は残していますが、確実に上達はしていると言えそうです。

まとめ

 支配下昇格は果たせず、打率も低下するなど一見成長が見られないシーズンでしたが、コンタクト能力や守備は昨年より確実に成長していました。引っ張り打球を増やし、Hard%も上昇させるなど、強く打球を引っ張ろうという意識があったことは読み取れるため、あとは体重を増やしてパワーをつけることが唯一といってもいい課題となりそうです。相手の球威に負けないスイングができるようになれば、優れたコンタクト能力を活かしたバッティングが開眼することでしょう。

画像引用

データ参照


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