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【データ分析】2023年を振り返る ー新家颯投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は新家颯投手です。


選手詳細

新家 颯(しんや そう) 投手 20歳 182cm83kg 左投左打 2021育成ドラフト1位

基本成績

寸評

オーバースローから放たれる角度のあるストレートと、縦に鋭く曲がる変化球が武器の育成左腕。23イニングで24つの四球を与えるも、三振も24個奪うなど粗削りながらアピールに成功した。来年は支配下昇格を賭けた勝負の1年となりそうだ。

分析

Pitch Type

 ストレート・スライダー・カーブ・フォークの4球種で構成されています。最大の武器であるフォーク(縦スラ)が29.8%と割合が非常に多くなっています。ストレートの平均球速は137.7km/hと、そこまで速くはありません。

Pitch Tempo

※ランナーなし時

 Tempo+/-が-1.2、Fast%が63.2%とテンポはとにかく速かったことが分かります。ランナーがいない場合はどんどんと投げ込んできていたことが推測されます。ピッチクロックが導入されても全く問題はありません。

※ランナーあり時

 ランナーを背負うとFast%は0%となるものの、Tempo+/-は-1.7と相変わらずマイナスは大きく、平均と比べるとかなり速いテンポであったことが分かります。Timer Equiv.は16.6とこちらもピッチクロックが導入されても問題はありません。

Pitch Value

 新家の球種別失点増減数です。100球当たりにすると極端に数字が大きくなる球種があるため、純粋な増減数としています。
 ストレートとカーブはプラス、スライダーとフォークはマイナスと昨年と同じような数字になりました。スライダーとフォークはボールゾーンへ落として空振りを誘うという使い方が多いため、マイナスとなってしまっていることが推測されます。

Plate Discipline

 スイング率は平均を10%近く下回るなどあまりスイングはさせられていませんが、コンタクト率が平均を14%近く下回っており、とにかくバットに当てさせていなかったことが分かります。スイングをさせていないため空振り率は13.5%と平均よりやや高い程度ですが、Whiff%は35.8%と平均を約14%上回っています。ただ、ゾーン率とファーストストライク率はいずれも30%台と制球には苦しんでいたようです。

Batted Ball

 昨年とはゴロとフライの割合が反転したような形で、今年はフライボールピッチャーとなっています。昨年はサンプルが少なかったため、今年の数字の方が信憑性があると言えるでしょう。

 昨年とHard%はほぼ変わらず、Soft%の割合を増やすことに成功しました。強い打球を打たせず、弱い打球が多くなっていることが分かります。

Advanced

 昨年は与四球が奪三振を上回ってK-BB%がマイナスとなっていましたが、今年はK%を伸ばしてマイナスを打ち消すことに成功しました。被打率も1割台と安打もあまり許していませんが、やはり与四球が多いため、WHIPは1.70と依然として高くなっています。LOB%とDERが平均より高く、やや運の良さもあったことが推測されます。

まとめ

 登板数を増やし、空振り率や奪三振割合、Soft%など様々なスタッツで順調な成長を見せたシーズンとなりました。なんといっても空振りを奪えることが最大の強みですが、制球難がその強みを打ち消してしまっている状態です。制球力さえ改善できれば、支配下昇格は間違いないでしょう。フェニックスリーグではオーバースローとサイドスローを交えてのピッチングも試しており、これが来年どう転ぶかによってプロ野球人生が大きく変わってきそうです。

画像引用

データ参照


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