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【データ分析】2023年を振り返る ードリュー・アンダーソン投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日はドリュー・アンダーソン投手です。


選手詳細

ドリュー・アンダーソン(Andrew James Anderson) 投手 29歳 190cm93kg 右投右打

基本成績

一軍

二軍

寸評

勢いのあるストレートで三振を奪う右のパワーピッチャー。開幕ローテ入りを果たした今季は前半は先発、後半はリリーフとしてチームに貢献した。4勝1敗2H防御率2.20と好成績を残したが、ハッチとハーンを獲得したこともあって契約更新とはならなかった。

分析

Pitch Type

一軍

二軍

 ストレート・スライダー・カットボール・カーブ・チェンジアップの5球種で構成されています。変化球ではチェンジアップの割合が最も多くなっており、スライダーやカーブよりも自信を持っていることが推測されます。
 平均球速は一二軍ともに149km/h台と昨季よりも速くなっています。シーズン途中からリリーフへ転向したことが影響しているものと思われます。

Pitch Tempo

一軍

※ランナーなし時

二軍

※ランナーなし時

 Tempo+/-はプラスからマイナスへと転じており、昨季よりも投球テンポはかなり速くなっていたことが推測されます。Timer Equiv.も1桁台となっており、ピッチクロックが導入されても全く問題はありません。

一軍

※ランナーあり時

二軍

※ランナーあり時

 ランナーを背負った場面でもTempo+/-はマイナスに転じており、投球テンポは速かったことが分かります。Timer Equiv.は一二軍ともに17秒台となっており、こちらもピッチクロックが導入されても問題ありません。

Pitch Value

一軍

二軍

 一軍ではストレート・スライダー・チェンジアップ、二軍では全球種がプラスとなっています。一軍では昨季マイナスが大きかったスライダーが最も大きいプラスとなっており、弱みから強みへと変化させることができていたようです。二軍ではどの球種でもプラスを積み上げられており、二軍レベルの打者は圧倒していたことが推測されます。

Plate Discipline

一軍

二軍

 一軍ではコンタクト率・空振り率・Whiff%がいずれも平均よりわずかに悪くなっており、空振りを多く奪うタイプではなかったことが推測されます。ゾーン率は平均46.3%に対して50.6%と高く、制球には苦労していなかったようです。
 二軍ではゾーンへの投球が少なく、空振りを多く奪うという一軍とは逆のピッチングスタイルになっています。二軍レベルの打者であれば、ボールゾーンへの投球を多く振ってくれているのかもしれません。

Batted Ball

一軍

二軍

 一軍ではフライボールピッチャー、二軍ではグラウンドボールピッチャーとなっています。球威のあるストレートでの勝負が基本の投手のため、フライが増えてくるのも当然と言えるでしょう。

一軍

二軍

 一軍ではSoft%がかなり高くなっているものの、Hard%も平均より高くなってしまっています。ストレートの球威で押し込んで打ち取るケースが多いものの、そのストレートが甘く入って捉えられるケースも多い可能性が考えられます。
 二軍ではSoft%・Hard%ともに平均よりも良い数字となっており、やはり二軍レベルの打者は圧倒していたようです。

Advanced

一軍

二軍

 一軍では多くのスタッツが良化となりました。BB%が上昇したことでK-BB%はわずかに悪化となりましたが、K%は平均19.5に対して21.5と三振は多く奪えていました。被打率.192、WHIP1.04とどちらも優れた数字を残していますが、DERが.760とやや高くなっており、運の良さも多少はあったものと思われます。ただ、FIPとtRAは3点台でどちらも平均より良くなっており、優れた失点阻止能力を有していたことは間違いありません。
 二軍ではK-BB%20.5、tRA1.97など圧倒的な数字を残しました。二軍で投げる必要はなかったというレベルの投手であると言えます。

Win Probability/Value

 こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
 WPA・RE24・REWは良化しており、RE24とREWはチーム4位となっています。相手の得点期待値を減少させるピッチングが多くなっていたことが分かります。WARもチーム6位の1.0となっており、チームの勝利に貢献するケースが多かったことが推測されます。

まとめ

 運の良さも多少はあったものの、先発と中継ぎの両方をこなして優れた数字を残し、チームのAクラス浮上に貢献していました。K-BB%を見ると来季の残留も充分考えられるレベルの投手だっただけに、MLBに復帰するのか国内の他球団に移籍するのか、その動向が注目されます。

画像引用

データ参照


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