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【データ分析】2023年を振り返る ー菊池涼介内野手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は菊池涼介内野手です。


選手詳細

菊池 涼介(きくち りょうすけ) 内野手 33歳 171cm71kg 右投右打 2011ドラフト2位

基本成績

寸評

カープが世界に誇る天才守備職人。精神的支柱としての役割も果たしながら、今季はチーム最多の485打席とグラウンド内外で存在感を発揮した。GG賞の連続受賞は10年でストップしたが、来季は再び獲得を目指していきたいところだ。

分析

Pitch Value

 2シーム・チェンジアップ・フォークがプラスとなりました。2シームとチェンジアップはマイナスからプラスへと転じているものの、その他の球種は悪化となっていました。ストレートのプラスもなくなっており、得意な球種が減りつつあることが推測されます。

Plate Discipline

 コンタクト率・空振り率・Whiff%は、平均よりも優れていた昨季よりさらに良化しており、空振りはかなり少なめであることが分かります。特に、ボールゾーンコンタクト率が78.1%で規定到達者の中で両リーグ5位となっており、ボール球にも食らいつけていたことが推測されます。

Batted Ball

 昨季はグラウンドボールヒッターでしたが、今季はフライボールヒッターとなっています。ライナー率も上昇しており、今季は打球に角度がつくケースがやや多くなっていたようです。
 打球方向は、昨季に続いて引っ張りが最も多くなっています。流しが約半分まで減少しており、かなり引っ張りの意識が強くなっていたことが推測されます。
 打球の強さは、Hard%が低下して平均以下となってしまいました。2014年以降ではキャリアで2番目に低い数字となっており、パワーが衰え始めている可能性も考えられます。

Advanced

 悪化したスタッツが多くなっていました。BB%が上昇し、BB/Kは平均以上となっていましたが、打率・長打率・OPSは悪化となりました。ISOはルーキーイヤーに次ぐキャリア2番目に低い数字となっており、やはり長打力は衰えてきていることが推測されます。wRC+も88と低下してきており、上位打線を任せられる打力ではなくなってきています。
 SPDは平均以下でしたが、UBRはプラスとなっており、スピードは失いながらも、走塁技術は未だに優れていることが分かります。

Fielding Standard

 当然セカンドのみでの出場でした。出場機会が減少したため悪化したスタッツが多くなっていますが、守備率(FP%)は変わっておらず、両リーグトップをマークしていました。未だにハイレベルな技術を有していることが分かります。

Fielding Advanced

 ほぼ全てのスタッツが悪化となりました。DPR(併殺完成による貢献)は良化したものの、RngR(守備範囲)がマイナスとなるなど、昨季から大きく数字を落としていました。加齢に伴う衰えで、守備範囲が狭くなってきていることが推測されます。

Win Probability

 全てのスタッツが悪化となりました。Clutch以外はマイナスとなっており、重要な場面で結果を残せず、得点期待値を上昇させるケースも少なくなっていたことが推測されます。

Value

 ほぼ全てのスタッツが悪化となりました。走塁(Base Runnning)は数字を伸ばしたものの、打撃(Batting)のマイナスが大きくなったことでOffenseもマイナスとなり、WARは2014年以降ではワーストの1.5まで落ち込みました。

まとめ

 コンタクト能力や選球眼は未だにハイレベルな数字を残していますが、長打力や守備範囲などが衰えによって悪化し、WARはキャリアワーストの数字となってしまいました。まだまだセカンドのレギュラーの座は盤石と言えますが、いよいよ世代交代も考えなければならない段階に入ってきていると言えるでしょう。ただ、菊池個人としてはここからもうひと踏ん張りし、長打力と守備範囲を取り戻してベストナインやGG賞を再び獲得してもらいたいところです。

画像引用

データ参照


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