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【データ分析】2023年を振り返る ー遠藤淳志投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は遠藤淳志投手です。


選手詳細

遠藤 淳志(えんどう あつし) 投手 24歳 186cm87kg 右投右打 2017ドラフト5位

基本成績

二軍

一軍

寸評

威力のあるストレートを武器とする長身右腕。今年は開幕ローテ入りを果たし、新井監督に初勝利を届けるなど良いスタートを切ったかに思えたが、その後は力を発揮できず、1勝のままシーズンを終えた。来年はキャリアハイの5勝を超える活躍が求められる。

分析

※昨年の二軍成績はサンプル不足のため割愛させていただきます

Pitch Type

二軍

一軍

 ストレート・2シーム・スライダー・カーブ・チェンジアップの5球種で構成されています。今年から2シームをわずかながら投じ始めていました。
 平均球速は二軍で141.5km/h、一軍で143.2km/hとなっています。キャリアハイは2019年の144.7km/hですが、先発転向後では最も高い数字となっています。

Pitch Tempo

二軍

※ランナーなし時

一軍

 一二軍ともにTempo+/-はマイナスとなっており、平均よりも速いテンポだったことが分かります。Timer Equiv.も1桁台となっており、ピッチクロックが導入されても全く問題はありません。

二軍

一軍

 二軍ではTempo+/-はマイナスとなり、Timer Equiv.も18.0と20.0以下に抑えられていますが、一軍ではTempo+/-がプラスとなり、Timer Equiv.は21.0とピッチクロック違反となる数字となっています。一軍では二軍よりも慎重なピッチングとなっていたようで、投球テンポを見直す必要がありそうです。

Pitch Value

二軍

一軍

 二軍ではストレート・スライダー・チェンジアップ、一軍ではスライダーとカーブがプラスとなっています。一軍では投球割合の2トップであるストレートとチェンジアップがマイナスとなっており、この2球種のマイナスが結果に響いてしまっていることが推測されます。また、新球である2シームは一二軍ともにマイナスとなっており、まだまだ有効に使える球種にはなっていないようです。

Plate Discipline

二軍

一軍

 元々そこまで空振りを奪えるタイプではないものの、一軍での空振り率は7.1%とキャリアワーストの数字となるなど、今年は特に空振りを奪うことができていなかったようです。
 ゾーン率とファーストストライク率は高い数字で安定しており、制球にはそこまで苦しんでいなかったことが推測されます。

Batted Ball

二軍

一軍

 一二軍ともにフライの割合が多いフライボールピッチャーとなっています。通算で見てもイニング数が1桁台のシーズンを除けば毎年GB/FBは1.00未満となっており、今年も例年通りの数字になっていると言えます。

二軍

一軍

 二軍ではSoft%・Hard%ともに平均よりもかなり良い数字となっており、二軍レベルの打者にはまともに打たれるケースは少なかったことが分かります。
 一軍でもSoft%・Hard%ともに昨年より良化し、平均よりも良い数字となっています。空振りは奪えていなかったものの、昨年よりも打たせて取るケースは増えていたことが推測されます。

Advanced

二軍

一軍

 二軍では丁度平均と同じ数字となっているWHIPをはじめ、多くのスタッツで平均に近い数字を残しました。実績や置かれている立場を考えれば、もっとレベルの高い数字を残したいところでした。
 一軍ではほとんどのスタッツが悪化となっています。特にK%とK-BB%はキャリアワーストの数字となっており、やはり空振りが奪えなくなった影響で奪三振が減少していたことが分かります。唯一良化したスタッツである被打率も、.766と高くなっているDERの影響が大きいと考えられるため、結果だけを見ると、あらゆる面で昨年以下のピッチングだったと言えそうです。
 また、一軍で1.54となっているHR/9ですが、このスタッツは通算でも1.19と1点台になっており、遠藤は非常に被本塁打が多い投手となっています。この数字を改善するためにも、来年以降はフライボールの割合を減らしていきたいところです。

Win Probability/Value

 こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
 全てのスタッツが悪化しており、チームにはほとんど貢献することができていませんでした。WAR-0.4はキャリアワーストとなっており、プロ野球人生の中で最も悪いシーズンだったと言わざるを得ません。

まとめ

 ほとんどのスタッツが悪化しており、期待されて開幕ローテ入りを果たしたことも考えれば、キャリアワーストのシーズンだったと言えるでしょう。秋季キャンプでは黒田アドバイザーから指導を受けて2シームの改良に着手していましたが、目立った収穫はあまりなかったようでした。来年は三振を増やして安全に取れるアウトを増やすか、ゴロを増やして長打のリスクを減らすかのどちらかが求められるでしょう。持ち味である高めのストレートに磨きをかけるのか、2シームの質を向上させてゴロを増やすのか、どちらのスタイルになるのかを来春のキャンプで注目して見ていきたいと思います。

画像引用

データ参照


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