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【データ分析】2023年を振り返る ー日髙暖己投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は人的補償でオリックスから獲得した日髙暖己投手です。


選手詳細

日髙 暖己(ひだか あつみ) 投手 19歳 183cm74kg 右投左打 2023ドラフト5位

基本成績

寸評

最速148km/hのストレートと、スライダー・カーブ・フォークを操り、「山本由伸2世」とも評されるオリックスのプロスペクト右腕。高卒ルーキーながらウエスタンで12試合に登板して防御率3.15と結果を残すと、フェニックスリーグ、アジアウィンターリーグでも好投し、未来のオリックスのローテ候補となっていた。同い年の斉藤と共に、カープでエースの座を狙ってもらいたいところだ。

分析

Pitch Type

 ストレート・スライダー・カーブ・フォークの4球種で構成されています。ストレートが6割、それ以外の3球種が10%台とバランスの良い構成となっています。フォークの割合が最も多くなっており、日髙本人はフォークに自信を持っているようです。
 平均球速は斉藤より5km/h程度遅い142.0km/hとなっており、飛び抜けて速いわけではありません。来季以降さらに体重を増やし、平均球速向上に努めてもらいたいところです。

Pitch Tempo

※ランナーなし時

 Tempo+/-はマイナスとなっており、投球テンポは速かったことが推測されます。Timer Equiv.も8.0と、ピッチクロックが導入されても問題ない数字となっています。

※ランナーあり時

 ランナーを背負った場面でもTempo+/-はマイナスとなっており、投球テンポは速かったことが推測されます。Timer Equiv.も16.2と、こちらもピッチクロックが導入されても問題ない数字となっています。

Pitch Value

 ストレート・スライダー・カーブがプラスとなりました。高卒ルーキーながらフォーク以外の球種がプラスとなっており、すでに質の高い球種を投じていることが分かります。最もプラスが大きいのがカーブで、山本由伸と同じく鋭く曲がるカーブをマネーピッチにできていたことが分かります。来季以降にフォークもプラスにすることができれば、全球種で三振を取れる投手になれるかもしれません。

Plate Discipline

 コンタクト率・空振り率・Whiff%は平均より悪くなっており、空振りはあまり奪えてはいませんでした。ただ、同じく高卒ルーキーの斉藤と近い数字となっており、将来が楽しみな投手であることは間違いありません。
 ゾーン率は平均43.1%に対して44%となっており、制球には苦しんでいなかったことが分かります。

Batted Ball

 ゴロとフライの割合は同じとなっています。ライナー率は11.9%とやや高くなっており、捉えられた打球が多くなっていたことが推測されます。

 Hard%は平均よりやや悪くなっていたものの、Soft%は平均よりもわずかに良くなっていました。捉えられるケースも多いものの、打ち取った打球も多くなっていたことが分かります。

Advanced

 K%は平均19.3に対して11.4、BB%は7.9に対して8.9とどちらも平均より悪くなっていました。ただ、BB%はそこまで悪いわけではなく、やはり制球は安定していたようです。どれだけ三振を奪えるかが、先発ローテを張れる投手になるためのカギとなってきそうです。HR/9とWHIPは平均よりも良い数字となっており、被弾しない球威と、ランナーを多く出さない安定感をすでに有していることが推測されます。

まとめ

 同じ高卒ルーキーである斉藤よりも多いイニングを投げ、高卒ルーキーとしては充分に優れた数字を残していました。安定した制球力と優れた変化球はすでに有しているため、平均球速と空振り奪取能力の向上が今後の課題となってきそうです。ウエスタンでのピッチングを見てもカーブはいつでもカウントが取れる段階まで質を高められているように見えるので、フォークの質を高めていけば、ストレートとカーブで追い込んでフォークで仕留めるという山本由伸のようなピッチングができるようになるかもしれません。来季以降の覚醒が期待されます。

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データ参照


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