【データ分析】2023年を振り返る ー中村祐太投手ー
どうも、キュプリーヌス（@cyprinus_wrc）です。
昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。
今日は中村祐太投手です。
選手詳細
中村 祐太(なかむら ゆうた) 投手 28歳 184cm90kg 右投右打 2013ドラフト5位
基本成績
二軍
一軍
寸評
長身から投げ下ろすストレートと、スライダー・カーブを武器とする本格派右腕。今年は一二軍合わせて33試合に登板したが、先発登板は1度のみとリリーフでの起用が主となった。二軍では防御率1.08と抜群の安定感を見せており、来年はリリーバーとしての活躍が期待される。
分析
※一軍成績はサンプル不足のため割愛させていただきます
Pitch Type
ストレート・スライダー・カットボール・カーブ・チェンジアップ・フォークの6球種で構成されています。2020年から昨年まで投げていた2シームは今年は投じていませんでした。軸となっているのはストレートとスライダーで、残りの球種はいずれも1桁%台の割合となっています。
平均球速は昨年より3km/h以上上昇した142.8km/hとなっています。これはキャリアハイの数字となっており、中継ぎ登板が増えたことで出力を上げて投げる場面も増えていたことが推測されます。
Pitch Tempo
Tempo+/-は3.2とプラスが大きくなっており、かなり慎重なピッチングとなっていたことが推測されます。Timer Equiv.は12.3となっており、ピッチクロックが導入されても問題はありません。
ランナーを背負っても、Tempo+/-は3.1とプラスが大きくなっており、やはり慎重なピッチングとなっていたことが推測されます。Timer Equiv.も21.3とピッチクロック違反となる数字になってしまっており、ランナーを背負った時の投球テンポは見直す必要がありそうです。
Pitch Value
ストレート・スライダー・カーブがプラスとなっています。カーブは投球数が少ないため、やや極端な数字となってしまっている部分がありますが、ストレートとスライダーは投球数が多いため信頼できる数字となっており、特にスライダーは3.18と大きなプラスとなっています。投球割合の約8割を占める2球種がプラスとなれば、当然結果もついてくるでしょう。
Plate Discipline
スイング率は平均以下だった昨年よりもさらに低下するなどあまり振らせることはできていませんでしたが、コンタクト率・空振り率・Whiff%は平均よりも良い数字となっており、空振りは多く奪えていたことが分かります。
Put Away%がウエスタン8位の22.4%と、追い込むと三振に仕留める確率が高く、有効なウイニングショットを有していたことが推測されます。また、ゾーン率とファーストストライク率はどちらも平均以上だった昨年よりもさらに上昇しており、そもそも追い込むケースが多く、三振を奪う確率が高くなっていたことが推測されます。
Batted Ball
フライの割合が多いフライボールピッチャーとなっています。この傾向はプロ入り以降一貫しています。ライナー率も7.3%と低めに抑えられており、捉えられた打球が少なかったことが推測されます。
Soft%・Hard%ともに昨年よりも良化しており、かなり優れた数字となっています。空振りを多く奪ううえに、バットに当てられても安打となる確率が低い打球を多く打たせているため、非常に良い成績を残せていたであろうことがこの時点で予測できます。
Advanced
BB%がわずかに悪化となりましたが、その他のスタッツは全て良化となっています。平均が19.3%のK%は27.1%、11.4%のK-BB%は20.9%と非常に優れた数字を残していたことが分かります。
被打率も.179と1割台に抑えられており、WHIPは0.87と0点台となっています。FIP2.88、tRA2.37と純粋な実力が反映されるスタッツでも優れた数字を残しており、二軍では文句なしの成績を収めていたことが分かります。
まとめ
一軍では西武戦での炎上以降登板機会がありませんでしたが、二軍では一軍で起用されないのが不思議なほどの成績を残していました。やはり先発でもそれなりの結果を残してきた投手ということもあり、1イニングに全力投球すればここまでの数字を残せるということなのでしょう。来年も先発陣は床田・森下・九里・大瀬良・森などに加え、黒原・遠藤・玉村・常廣・高・滝田などが争うとなるとローテーションに食い込むのはなかなか難しいため、中継ぎとして一軍での登板機会を増やしていきたいところです。
画像引用
データ参照
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