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【データ分析】2023年を振り返る ー矢崎拓也投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は矢崎拓也投手です。


選手詳細

矢崎 拓也(やさき たくや) 投手 29歳 176cm95kg 右投右打 2016ドラフト1位

基本成績

一軍

二軍

寸評

勢いのあるストレートと鋭く落ちるフォークで強気なピッチングを展開するパワーピッチャー。今季は不調の栗林に代わってクローザーに抜擢されると、キャリアハイとなる24Sを挙げた。シーズン終盤には再び栗林がクローザーに復帰したが、来季もクローザーを任される可能性は充分に考えられる。

分析

※二軍成績はサンプル不足のため割愛させていただきます。

Pitch Type

 ストレート・スライダー・フォークの3球種で構成されています。今季はストレートとフォークが9割以上を占めており、ほぼこの2球種で相手を抑え込んでいたことが分かります。フォークがストレートとほぼ同じ割合となっており、かなりフォークに手応えを感じていたことが推測されます。

Pitch Tempo

※ランナーなし時

 昨季よりはわずかに速くなっていますが、未だにTempo+/-はプラスとなっており、あまり投球テンポは速くないことが推測されます。Timer Equiv.は10.5となっており、ピッチクロックが導入されても問題はありません。

 ランナーを背負った場面ではTempo+/-はマイナスとなっており、投球テンポは速かったことが分かります。Timer Equiv.も18.5とピッチクロックが導入されても問題ない数字となっており、中継ぎ投手にしては珍しく投球テンポを見直す必要はありません。

Pitch Value

 ストレートとフォークがプラスとなっています。ただ、昨季よりも数字は小さくなっており、昨季ほど良いピッチングはできていなかったことが推測されます。スライダーは未だにマイナスとなっているものの、数字は小さくなっています。

Plate Discipline

 コンタクト率・空振り率・Whiff%は昨季よりは悪化したものの、まだまだ平均よりも充分優れた数字となっています。ただ、Put Away%は5%以上低下して平均以下となっており、基本的には空振りは奪えていたものの、追い込んでからの決め球には苦労していたことが推測されます。

Batted Ball

 昨季に続いてフライの割合が多いフライボールピッチャーとなっています。ただ、昨季よりはフライ率が低下しており、ある程度はゴロも打たせることができていたようです。

 Soft%・Hard%ともに昨季より悪化となっています。平均よりは優れており、悪い数字というわけではありませんが、ここまでの数字を見ても、昨季よりはピッチング内容が悪くなっていたことが推測されます。

Advanced

 多くのスタッツが悪化となりました。K%・BB%ともに平均より悪く、当然K-BB%も平均以下となっています。HR/9・被打率・WHIP・FIP・tRAも全て平均より悪く、LOB%84.6という運の良さに助けられたシーズンとなっていました。来季の成績悪化が心配されます。

Win Probability/Value

 こちらも多くのスタッツが悪化となりました。Clutchは良化して1.24となっており、実力以上の勝負強さは発揮できていたようですが、この数字は同水準で維持できるものではないため、来季は重要な場面での失点が増えてしまう可能性があります。WARは0.3ともちろんチームには貢献できていましたが、来季もクローザー/セットアッパーを任せられるかどうかは微妙なところです。

まとめ

 4勝10H24Sという成績だけを見ればキャリアハイのシーズンと言えますが、ピッチング内容的には圧倒的に昨季の方が優れていました。特に、LOB%84.6と昨季よりも運が良かったにも関わらず防御率が約1点悪化しているのは気になる点です。シーズン途中からの合流にも関わらず、キャリアハイの登板数となったことで肩肘の消耗も心配されるため、来季も勝ちパターンとして計算していた場合、チームは思わぬダメージを受けることになるかもしれません。

画像引用

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