【データ分析】2023年を振り返る ー中村奨成捕手ー
どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。
昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。
今日は中村奨成捕手です。
選手詳細
中村 奨成(なかむら しょうせい) 捕手 24歳 181cm81kg 右投右打 2017ドラフト1位
基本成績
二軍
一軍
寸評
高い身体能力が武器の5ツールプレイヤー。今年は二軍でOPS.925と好成績を残すも、一軍では結果を出すことができなかった。捕手での出場が激減し、来年からは外野やファーストでレギュラー争いに割って入るものと思われる。日本人では、育成上がりの選手が主につける90番台に背番号も変わった。最後通告を受け、意地を見せることはできるだろうか。
分析
Pitch Value
二軍
一軍
二軍ではストレート・スライダー・カーブ・フォーク、一軍では2シームとスライダーがプラスとなりました。二軍では2年連続でストレートはプラスと強さを見せていますが、一軍ではその強みを発揮することができませんでした。まずは被投球数の多いストレートをプラスに転じさせていきたいところです。
Plate Discipline
二軍
一軍
二軍ではコンタクト率などは昨年よりやや悪化しているものの、それでもリーグ平均よりは良い数字となっています。特に、ゾーンコンタクト率は94.4%と非常に高く、ストライクゾーン内の球にはほとんど空振りをしていなかったことが分かります。
一方で一軍では多くのスタッツが平均より悪くなっており、Whiff%は40%と非常に高くなっています。空振りがかなり多かったことが推測されます。
Batted Ball
二軍
一軍
一二軍ともにフライの割合が多いフライボールヒッターとなっています。ライナー率も2桁台となっており、捉えた打球が多かったことが推測されます。
打球方向は二軍では引っ張り、一軍ではセンターが多くなっています。二軍では強く引っ張ることができていたようです。
打球の強さは、二軍ではHard%が39%と平均よりも7%も高くなっており、やはり強い打球が多くなっていたことが分かります。一方で、一軍ではHard%は15.4%と非常に低くなっています。これはライナー率と同じ数字となっており、ライナー性の打球以外は全てあまり強くない打球となっていたことが推測されます。
Advanced
二軍
一軍
二軍では、ほとんどのスタッツが良化となっています。特にBB%が3.7→13.5とかなり高くなっており、.925という高いOPSをマークした要因の1つとなっています。ISOも平均.105に対して.188と長打力も発揮しており、wRC+は182と極めて優秀な数字を残しました。ただ、BABIPが.354とやや高くなっており、運の良さも多少あったことが推測されます。
一方で、一軍では多くのスタッツが悪化となりました。四球と長打はなく、wRC+はマイナスとなりました。一軍ではかなり苦戦していたことが分かります。
Fielding Standard
二軍
一軍
一軍での出場機会は非常に少なく、ほとんど参考にはなりません。
二軍の出場機会は大半が外野となっており、捕手での出場は16イニングにとどまりました。外野でのエラーは1つもなく、しっかりと守れていたことが分かります。
Fielding Advanced
二軍
一軍
こちらも一軍の数字はほとんど参考にはなりません。
二軍ではどちらもUZRはプラスとなっており、守備の不安はほとんどないと言ってもよいでしょう。自慢の脚力と強肩を活かし、ARM(送球による貢献)とRngR(守備範囲)のどちらもプラスとしています。
Win Probability
こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
全てマイナスとなっており、チームの勝利にはほとんど貢献できていなかったことが分かります。来年はプラスに転じさせていきたいところです。
Value
こちらの項目も一軍の数字のみを掲載します。
プラスはFieldingのみとなっており、守備でしかチームには貢献できていなかったようです。打撃はある程度仕方ない部分もあるものの、走塁ではプラスの数字を残しておきたいところでした。
まとめ
一軍では悪い数字ばかりが並びましたが、二軍ではチームトップのOPSをマークするなど、優秀な数字を残しました。怪我なくフルで出ていればどのような数字となったかは気になるところではありますが、来年からライバルとなる田村や中村貴よりも良い数字を残しているため、春季キャンプでアピールに成功すれば、外野のレギュラーを勝ち取る可能性も充分に秘めています。来年の覚醒が期待されます。
画像引用
データ参照
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