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チームスタッツで振り返る2023ファームカープ投手陣

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

9日からはフェニックスリーグが始まりますが、1日にウエスタンリーグ公式戦が終了し、カープ二軍の戦いは一段落しました。
そこで、フェニックスリーグが始まる前にDELTA社が公開している各種チームスタッツを確認し、今季のカープ二軍全体の傾向や弱点を探っていきたいと思います。
本noteは投手編となります。


Pitch Type

まずは、球種構成に関するスタッツです。

※シンカーは0.0%だったため除外

目を引くのはSP%(特殊球)の存在です。これはフルタイムナックルボーラーである坂田によるもので、1人でチーム全体の投球数の0.6%を占めているようです。現在の日本球界で唯一無二の存在である坂田は支配下昇格を果たすことはできるのでしょうか。
その他に特に目立った傾向は見られませんでした。

Pitch Value

続いて失点増減に関するスタッツです。

※シンカーは除外

最も数字が高いのはカットボールとなっています。数字を伸ばしているのは黒原と小林で、両投手のwCTは10.5と5.0となっています。
ウリーグの他球団の数字を見てもドラゴンズ以外は最も高くなっており、カットボールがファームのトレンドとなっているようです。

Pitch Tempo

続いては、今季途中から追加された投球テンポに関するスタッツです。
MLBでは今季からピッチクロックが導入されており、WBCの次回大会でも導入されることが予想されます。そのため、NPBにも間違いなくピッチクロックは導入されるでしょう。来季以降重要なスタッツとなってきます。

ランナーなし時

MLB基準に合わせて補正した値がTimer Equiv.になるため、ピッチクロックが導入された場合、この値を15.0未満に抑える必要があります。全体的に、カープの二軍投手陣はピッチクロックに対して余裕を持って投じることができそうです。
他球団と比較すると、Slow%が最も低くなっており、30秒以上かけて投じるケースは少なかったことが分かります。

ランナーあり時

当然ですが、ランナーありの場合は投球間隔は長くなってきます。Equiv.は17.8と20秒以下に抑えられており、ランナーあり時でも問題ないようです。

Plate Discipline

続いて投球内容に関するスタッツです。

スイング率とコンタクト率がウリーグでは4位となっており、リーグで2番目に振らせることができず当てられているという形になってしまっています。
その他ではCStr%がリーグ2位となっており、見逃しストライクを多く奪えていることが分かります。

Batted Ball

続いては被打球に関するスタッツです。

GB/FBがリーグで最も低く、フライを打たれることが多くなっていることが分かります。しかし、内野フライ率が14.8%と最も高くなっていることもあり、HR/FBは最も低い3%となっています。
被打球方向に関しては特に目立った傾向はありませんが、被打球の強さではSoft%が最も高くなっており、弱い打球を打たせるケースが多くなっているようです。

Advanced

最後に投球結果に関するスタッツです。

壊滅的となっていたドラゴンズ投手陣を除外すると、K-BB%,AVG,WHIPはリーグで最も低くなっており、BB%に関してはドラゴンズよりも高くリーグ最下位となっています。若手投手陣の結果は芳しくなかったと言えそうです。
ただ、平均が7割前後であるDERが.680となっており、守備の影響を大きく受けていることも考えられます。

まとめ

以上、各種スタッツを確認していきましたが、Batted Ballで確認できたようにSoft%は高く、芯を外したり力で押し込んだ弱い打球は多かったことが推測されるため、内容はそこまで悪くなかったものと思われます。
しかし、Advancedを見る限り結果はあまり良くなかったようです。
Swing%とContact%の悪さも課題のため、来季は空振りを増やすことがチーム全体の課題となりそうです。

データ参照


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