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【データ分析】2023年を振り返る ーマット・デビッドソン内野手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日はマット・デビッドソン内野手です。


選手詳細

マット・デビッドソン(Matthew Glen Davidson) 内野手 32歳 190cm104kg 右投右打

基本成績

寸評

外国人らしいパワフルな打撃が最大の魅力の助っ人内野手。120三振で打率.210と脆さもあったが、チームトップの19HRとそのパワーを遺憾なく発揮した。守備も無難にこなし、チームの2位躍進に貢献したものの、契約更新とはならず退団となった。来季はKBOのNCダイノスでプレーすることが決まっている。

分析

※二軍成績はサンプル不足のため割愛させていただきます。

Pitch Value

 2シーム・スライダー・カットボール・カーブがプラスとなりました。意外にもストレートはマイナスとなっていましたが、スライダーとカットボールがプラスとなっており、スライダー系の球種は得意としていたことが推測されます。しかし、チェンジアップ・フォーク・シンカーはマイナスとなっており、多くの外国人と同じく、落ちる系の球種には苦戦を強いられていたようです。

Plate Discipline

 コンタクト率・空振り率・Whiff%はいずれも平均よりかなり悪く、空振りはかなり多かったことが分かります。ボールゾーンスイング率が平均より高く、ボールゾーンコンタクト率が平均より低くなっており、ボール球を振らされて空振りを奪われるケースが多くなっていたことが推測されます。Put Away%も平均17.1に対して27.3と10%以上高くなっており、三振も多くなっていたことが分かります。

Batted Ball

 フライの割合が多いフライボールヒッターとなっています。HRを求められるという自分の役割はしっかり理解したうえでのアプローチができていたようです。
 打球方向は、引っ張りが最も多くなっています。長打を生むためには強い打球を飛ばす必要があるため、必然的に引っ張りの打球が多くなってきます。
 打球の強さは、Soft%・Hard%ともに平均以上となっています。パワーを活かした強い打球も多かったものの、打ち取られた打球も多くなっていたようです。打ち損じが多かったと推測されます。

Advanced

 BB%・K%はいずれも平均より悪く、選球眼には課題があったことが改めて分かります。打率と出塁率もともに2割台で平均以下となっていますが、長打率・OPS・ISOはいずれも平均以上となっており、やはり長打力は秀でていたようです。特にISOは350打席以上の選手ではリーグ6位となっており、リーグ屈指のパワーヒッターであったことが分かります。wRC+も108でリーグの外国人選手では3位となっており、外国人選手の苦戦が続く最近のNPBにおいては、打撃だけでいえば充分当たりの部類に入ると言えそうです。

Fielding Standard

ファーストとサードに就きました。主に就いたのはサードですが、11エラーで守備率(FP%)は.935とやや苦戦していたようです。ファーストではエラーはなく、スクーピング(Scp)も4回中3回成功するなど無難にこなせていました。

Fielding Advanced

 UZRはファーストで0.2、サードでは-2.4とどちらも数字を伸ばすことはできませんでした。サードではRngR(守備範囲)とErrR(エラー抑止による貢献)がマイナスとなっており、範囲と確実性に課題を抱えていたようです。

Win Probability

 全てのスタッツがマイナスとなりました。サヨナラHRも放つなど勝負どころでの印象的な一発が多いイメージではありましたが、そもそもの打率が低いこともあってか、重要な場面ではあまり活躍できていないという結論を出さざるを得ない数字となりました。

Value

 打撃(Batting)はプラスとしましたが、走塁(Base Running)と守備(Fielding)がマイナスとなり、WARは0.5とあまり数字を伸ばすことはできませんでした。ただ、それでもwRC+と同じく外国人選手ではリーグ3位となっているため、契約が更新されても不思議ではない数字にはなっていました。

まとめ

 打撃が良く、走塁が悪いというのはイメージ通りでしたが、守備も数字は悪く、その影響もあってWARを伸ばしきれなかったのは想定外でした。打撃では空振りが多いのは仕方ない部分がありますが、Soft%が30.9となるなど打ち損じが多くなっていたのが契約更新に至らなかった理由の一つかもしれません。ただ、新外国人選手の中では優れていた方でもあるため、もう一年あればどのような成績を残していたのかは気になるところです。韓国で大暴れとなれば、再びNPBに戻ってくることもあるかもしれません。

画像引用

データ参照


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