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強力ローテに割って入れるのか?玉村昇悟の二軍成績を確認

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

先日、今季初勝利を挙げた九里が登録を抹消されました。その代役として本日登板するのが玉村昇悟です。ここまでは床田ら先発の5投手が安定したこともあって二軍での登板が続いていましたが、ようやくチャンスが巡ってきた形になりました。このチャンスを活かし、リーグ屈指の強力な先発ローテに割って入ることはできるのでしょうか?今季の二軍成績を確認していきたいと思います。

先発ローテはどれだけ強力なのか?

 まずは、現状のカープ一軍の先発ローテがどれだけ強力なのかを確認していきたいと思います。

※黒原は先発時のみの成績

 リーグトップの5勝を挙げている床田を筆頭に、優れた数字を残している投手が多くなっています。リーグ平均が3.12のtRAに関しては大瀬良・森下・床田と実質1登板の黒原も平均以下に抑えられており、失点抑止能力が優れた投手がローテの半分を占めていることが分かります。また、大瀬良が被弾なし、アドゥワが三振を多く奪って高いK-BB%をマークするなど、これまでの印象とは違う成績を残している投手もいます。
 チーム先発tRAも2.98でリーグ2位となっているため、リーグでも屈指の先発陣を擁していると見て間違いはないでしょう。

玉村の二軍成績を確認

投球結果

 ここからは本題である玉村の二軍成績の確認に移りたいと思います。
 まずは投球結果からです。

 赤字はQS、橙色はHQSを示しているのですが、7登板中6登板でQS以上と二軍では無双状態であったことが分かります。与四死球は多くとも3つとなっており、制球力は問題なかったことがうかがえます。一方で奪三振も多くとも6つとそこまで多くはなく、ピッチングスタイルに変化はないようです。

Advanced

 続いてはやや踏み込んだ投球結果を確認していきます。

 LOB%,DERがリーグ平均よりも高くなっており、好成績には運の良さも絡んでいたことが推測されます。ただ、被打率は1割台、WHIPは0割台となっており、しっかりと打者を抑えていることは間違いありません。K%が平均よりも低くなっていますが、BB%も低くなっているためK-BB%は平均以上となっています。やはり奪三振・与四球ともに少なかったことが分かります。FIPとtRAも平均よりも優れた数字となっています。

Batted Ball

 続いてはどのような打球を打たれていたのかを確認していきます。

 ゴロ率・フライ率ともに40%台後半となっており、同じくらいの割合であったことが分かります。ゴロ率はキャリアハイ相当の数字となっており、今季はゴロを打たせるケースが増えているようです。ゴロは長打になる確率が低い打球であるため、ゴロ率が高いのは良い傾向であると言えるでしょう。
 Soft%・Hard%はともに平均より優れた数字となっており、強い打球を打たせていなかったことが分かります。Hard%は昨季の26.0をさらに下回ってキャリアハイ相当となっており、これまでのキャリアの中で最も打者を圧倒しているようです。

Plate Discipline

 最後に、投球内容を確認していきます。

 奪三振率が低いことからも推測できましたが、コンタクト率や空振り率などの数字は平均よりも悪くなっています。やはり今季も空振りをどんどん奪っていくというタイプではなさそうです。
 ゾーン率とファーストストライク率はともに50%台となっており、積極的にゾーンで勝負を仕掛けていくことはできていたようです。強い打球を打たれる確率が低いことはHard%の低さからも読み取れるため、ゾーンで勝負して打たせて取る確率を上げるというアプローチは正解であると言えるでしょう。

まとめ

 三振を多く奪うタイプではないため、支配的な投球とまでは言えませんでしたが、二軍レベルの打者を圧倒していたことが分かりました。高めのゴロ率に低めのHard%と長打を浴びる確率をかなり低くすることに加え、高い制球力で与四球を少なくして無駄なランナーを溜めることもないため、QSを連発するのも当然と言えるでしょう。
 一軍でもこのクオリティのピッチングを展開するのは難しいかもしれませんが、飛ばないと言われる今季のボールでゾーンで勝負することができれば、アドゥワやハッチよりも良い成績を残す可能性も充分に考えられます。まずは強打のベイスターズ打線相手にどのようなピッチングを見せてくれるのでしょうか?注目したいところです。

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