【データ分析】2023年を振り返る ー松山竜平外野手ー
どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。
昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。
今日は松山竜平外野手です。
選手詳細
松山 竜平(まつやま りゅうへい) 外野手 38歳 176cm96kg 右投左打 2007ドラフト4位
基本成績
寸評
天才的なバットコントロールと勝負強さでチームに貢献する代打の切り札。今季は代打打率.380をマークしたものの、HRは0に終わるなど衰えも見えたシーズンとなった。スタメン時の成績も芳しくないため、来季は代打に専任するのが得策となりそうだ。
分析
Pitch Value
ストレート・スライダー・カーブ・フォークがプラスとなりました。昨季はマイナスとなっていたストレートをプラスに転じさせており、まだまだ速球への強さは失っていないことを証明した形になりました。また、スライダーも-4.68→2.32と大幅に改善しており、被投球数の多い2球種を得意としていたことが分かります。
Plate Discipline
コンタクト率・空振り率・Whiff%はいずれも大幅に悪化しましたが、それでも平均よりは良い数字となっています。コンタクト率70%台、空振り率9%台、Whiff%20台はいずれも2014年以降では初となっており、自慢のバットコントロールにもやや衰えがきていることが分かります。ただ、それでも平均よりは優れているため、元々の松山の能力がどれだけ優れていたかがよく分かります。
Batted Ball
昨季に続いてグラウンドボールヒッターとなっています。長打力に陰りが見られ、フライ率を高めても長打が増えるかは微妙なところなので、ゴロ率が高めの方が良い数字と言えるかもしれません。
打球方向は、引っ張りが最も多くなっています。昨季は引っ張りと流しがどちらも20%台で、センターが40%台とセンター返しの意識が強くあったようですが、今季は引っ張りの意識が強くなっていたようです。
打球の強さは、Soft%・Hard%ともに悪化し、Hard%は平均以下となりました。Hard%は2020年以降低下し続けており、會澤同様衰えは隠せない状態となってきているようです。
Advanced
選球眼に関するスタッツはいずれも悪化となりました。特にK%は2打席のみの出場だったルーキーイヤーを除くとキャリアワーストの数字となっており、三振が多くなっていたことが分かります。打率~OPSは良化していますが、昨季のBABIPが.237と非常に低かったものが.305まで上昇したことで打率なども上昇したことが推測されます。一方でISOは悪化しており、やはり長打力は低下してきていることが分かります。
Fielding Standard
ファーストとレフトに就きました。主に就いたのはファーストで、エラーは1つでスクープ成功率(Scp%)も100%とある程度無難にこなすことができていたようです。
Fielding Advanced
どちらもUZRはマイナスとなっており、イメージ通りの数字となっていました。特にファーストのRngR(守備範囲)は昨季よりさらに悪化しており、やはり守備範囲は狭めであることが分かります。
Win Probability
意外にも、WPAは悪化となっていました。RE24とREWは良化となっており、得点期待値を上げるケースは多くなっていたものの、重要な場面では昨季ほど結果を残せていなかったことが推測されます。
Value
全てのスタッツが良化となりましたが、未だに全てマイナスとなっています。スタメン時の成績がかなり悪くなっているため、代打に専念させれば、Defenseでマイナスを作ることもなくなり、WARもプラスとすることができるかもしれません。
まとめ
打率などの一般的なスタッツが良化したため、昨季よりも内容が良いシーズンだったと思われましたが、実際には昨季より衰えていた可能性があります。そもそも昨季はBABIP.237という不運が原因で成績を落としていただけで、空振り率やHard%、BB/Kなどは優れた数字となっていました。一方で今季は2014年以降ではワーストの数字が多くなっており、Hard%は平均以下にまで落ち込んでいました。年齢も考慮するとこれまでと同じ起用では来季も数字を落とすことはほぼ確実と言えるため、スタメン起用はなくし、代打に専念させることがやはり得策と言えそうです。
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データ参照
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