【データ分析】2023年を振り返る ー田中広輔内野手ー
どうも、キュプリーヌス（@cyprinus_wrc）です。
昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。
今日は田中広輔内野手です。
選手詳細
田中 広輔(たなか こうすけ) 内野手 34歳 171cm86kg 右投左打 2013ドラフト3位
基本成績
寸評
リードオフマンとして3連覇に貢献したベテラン内野手。今季は6HRを放つなど打撃で復活の兆しを見せると、守備ではファーストにも挑戦して存在感を高めた。かつての姿を見ていたファンとしては、まだまだ完全復活を果たしたと言いたくはないだろう。来季は完全に復活してもらいたいところだ。
分析
Pitch Value
スライダーとチェンジアップがプラスとなりました。スライダーは昨季も大きなプラスとなっており、得意としていることが推測されます。ストレートは未だにマイナスとなっているものの、数字はかなり小さくなっており、昨季よりは対応できていた可能性が考えられます。
Plate Discipline
コンタクト率・空振り率・Whiff%は昨季より良化し、平均よりも優れた数字となりました。空振りは少なくなっていたことが分かります。Put Away%も良化して平均と同じ数字となっており、昨季よりも三振が減少していたことが推測されます。
Batted Ball
ゴロの割合が多いグラウンドボールヒッターとなっています。ただ、ゴロ率とフライ率の差が0.5%しかなく、ゴロが多い打者だったと言うことはできないかもしれません。
打球方向は、引っ張りが最も多くなっています。昨季も42.3%と割合は多くなっていましたが、今季はさらに3.6%上昇しており、引っ張りの意識がかなり強くあったことが推測されます。
打球の強さは、Soft%・Hard%ともに悪化し、平均よりも悪い数字となっています。Soft%は11%も上昇しており、打ち取られた打球がかなり多くなっていたことが分かります。
Advanced
多くのスタッツが良化となりました。特に、BB%とK%はどちらも大幅に改善されて平均よりも優れた数字となっており、かつての選球眼を取り戻しかけていることが窺えます。打率~OPSは平均以下となっているものの、ISOは平均を上回っており、長打力を取り戻していたことが分かります。wRC+も92と2018年の96に迫る数字となっており、復活は目前だったと言えそうです。
SPDは平均以下とスピードは失われていますが、UBRは3.2とチームトップの数字を残しており、走塁技術はチームで最も優れていたことが推測されます。
Fielding Standard
セカンド以外の内野3ポジションに就きました。ファーストでは守備率(FP%)、スクープ成功率(Scp%)が10割と100%になっており、無難にこなせていたことが窺えますが、サードとショートの守備率は.951、.966と低く、若干の不安を残しました。
Fielding Advanced
ファーストとサードのUZRがプラスとなりました。特にサードは7.5とかなり優れた数字を残しており、ジャイアンツの門脇に次いでリーグ2位となっていました。RngR(守備範囲)が7.6と非常に高く、守備範囲がかなり広かったことが分かります。エラーの多さは守備範囲の広さが影響していたものと推測されます。一方で、ショートのスタッツは全てマイナスとなっているため、来季はファーストとサードに出場を限定した方がよさそうです。
Win Probability
WPAとClutchが悪化してマイナス、RE24とREWが良化してプラスとなりました。重要な場面ではあまり結果を残せていなかったものの、得点期待値を上昇させるケースはある程度多くなっていたようです。
Value
全てのスタッツが良化となりました。打撃(Batting)がマイナスとなったものの、走塁(Base Runnning)と守備(Fielding)はプラスとなっており、WARも1.1と2020年以来のプラスになりました。来季は打撃を改善してさらに数字を伸ばしていきたいところです。
まとめ
走攻守全てにおいて数字を改善し、WARをプラスとしてみせました。選球眼がかなり改善されたため、当然出塁率は上昇しましたが、Soft%とHard%が悪化したにも関わらず長打率も上昇していました。優れた選球眼で打者有利なカウントを作り、甘い球を仕留めるケースが多くなっていた可能性が考えられます。サードの守備でも優れた数字を残しているため、来季の新外国人の出来次第では、サードのレギュラーを獲得する可能性も充分にあります。
画像引用
データ参照
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