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【データ分析】2023年を振り返る ー薮田和樹投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は薮田和樹投手です。


選手詳細

薮田 和樹(やぶた かずき) 投手 31歳 188cm84kg 右投右打 2014ドラフト2位

基本成績

二軍

一軍

寸評

2017年には最高勝率のタイトルを獲得するなど、3連覇に貢献した快速球右腕。近年は制球難もあって結果を残すことができず、今年も一軍では3試合のみの登板に終わり、オフに構想外を通達された。来年からはイースタンリーグに新規参入する、オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブで再起を図る。

分析

※一軍成績はサンプル不足のため割愛させていただきます

Pitch Type

 ストレート・2シーム・スライダー・カットボール・カーブ・フォークの6球種で構成されています。今年は半分以下だった昨年よりもさらにストレートの割合が減り、変化球中心のピッチングとなっています。
 ストレートの平均球速は145.2km/hで昨年と変わりませんが、2シームとカットボールは139.0km/hと昨年よりも速くなっています。

Pitch Tempo

※ランナーなし時

 とにかく投球テンポが速いことは皆さんご存知の通りですが、数字で見てもやはり非常に速くなっています。Pace以外の全てのスタッツで、ファーム最速の数字となっています。当然、ピッチクロックが導入されてもなんの問題もありません。

※ランナーあり時

 ランナーを背負った状態でも、Tempo・Tempo+/-・Timer Equiv.はファーム最速となっています。投球テンポが遅い森浦と比較すると、ランナーなし時の森浦よりもランナーあり時の薮田の方がテンポが速くなっており、その速さの異常さがよく分かります。もちろん、ピッチクロックが導入されても一切問題はありません。

Pitch Value

 2シーム・スライダー・カットボールがプラスとなっています。しかし、割合の多いストレートとフォークはマイナスとなっており、ピッチングには苦労していたことが推測されます。特にフォークは昨年の4.37から-2.02と大きく数字を落としており、決め球が機能しなくなっていたことがうかがえます。

Plate Discipline

 昨年よりボールゾーンスイング率は上昇するなど振らせることはできていましたが、コンタクト率が81.8%と平均以上まで上昇しており、バットに当てられるケースが増えていたことが分かります。空振り率とWhiff%も平均よりも悪い数字となっています。
 ゾーン率とファーストストライク率は大きく変わってはおらず、制球にはそこまで大きな問題は抱えていなかったようです。空振りを奪えなくなったことが成績悪化の原因と考えられます。

Batted Ball

 昨年はグラウンドボールピッチャーでしたが、今年はフライボールピッチャーとなっています。フライ率が70%台とかなり極端な数字となっており、打球に角度をつけられるケースが非常に多かったことが分かります。

 Hard%に変化はあまりありませんが、Soft%が昨年より10%以上高い42.2%となっており、打ち取った打球がかなり多くなっていたことが分かります。

Advanced

 BB%以外の全てのスタッツが昨年より悪化となっています。K%が7%以上低下するなどやはり空振りを奪えなくなった影響は大きく、バットに当てられる回数が増えたこともあってか被打率も5分以上悪化しています。基本的に2桁台となっていたBB%が1桁台になるなど、制球力には改善の兆しが見られただけに、もったいない結果となりました。

まとめ

 長年苦しんでいた制球難には改善が見られましたが、空振りを奪えなくなったことで成績は悪化し、構想外となってしまいました。しかし、Soft%が40%台となるなど捉えられた打球が増えていたわけではないため、空振り率を以前までの水準に戻せば、まだまだNPBの一軍で活躍できる可能性は残されています。環境を変え、新潟で復活することを願うばかりです。

画像引用

データ参照


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