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【データ分析】2023年を振り返る ー塹江敦哉投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は塹江敦哉投手です。


選手詳細

塹江 敦哉(ほりえ あつや) 投手 26歳 178cm88kg 左投左打 2014ドラフト3位

基本成績

二軍

一軍

寸評

勢いのあるストレートが自慢の左腕リリーバー。2020年からは2連連続で50試合以上に登板するなど一軍のブルペン陣を支えたが、今年はわずか8試合の登板に終わった。来年は投球フォームを変更して再起を図るシーズンとなりそうだ。

分析

Pitch Type

二軍

一軍

 基本的にはストレート・2シーム・スライダー・チェンジアップの4球種で構成されています。二軍では昨年も今年もカーブを投じていますが、どちらも1%以下と割合は非常に少なくなっています。今年は一二軍ともにストレートとスライダーが9割前後を占めており、この2球種が軸となっていたことが分かります。
 平均球速は一軍では150.4km/h、二軍では149.2km/hとなっており、昨年よりも速くなっています。

Pitch Tempo

二軍

※ランナーなし時

一軍

※ランナーなし時

 昨年は一二軍ともにTempo+/-はマイナスとなっていましたが、今年はプラスとなっており、慎重なピッチングとなっていたことが推測されます。ただ、ピッチクロックが導入されても問題ない数字にはなっています。

二軍

※ランナーあり時

一軍

※ランナーあり時

 ランナーなし時からは一転して、Tempo+/-は一二軍ともにマイナスとなっています。ランナーを背負っている場合とそうでない場合でもテンポに大きな差はなかったようです。こちらもピッチクロックが導入されても問題ない数字となっています。

Pitch Value

二軍

一軍

 二軍ではスライダー・カーブ・チェンジアップ、一軍では2シームがプラスとなっています。ただ、スライダー以外は投球数が少ないため、やや極端な数字となってしまっている感は否めません。
 昨年と比べると、軸となっているストレートとスライダーがいずれも悪化してしまっているのは気になる点です。来年はどちらも1.00以上のプラスとしていきたいところです。

Plate Discipline

二軍

一軍

 一二軍ともにコンタクト率・空振り率・Whiff%が平均よりも良い数字となっており、バットに当てさせる確率が低くなっていたことが分かります。特にボールゾーンコンタクト率の数字がかなり改善されており、ボール球で空振りを奪うケースが多かったことが推測されます。
 一方で、二軍ではゾーン率が40.4%と40%台ギリギリになっており、制球にはやや苦労していたことが推測されます。

Batted Ball

二軍

一軍

 投球回の少ない昨年の二軍と今年の一軍ではフライボールピッチャー、投球回の多い昨年の一軍と今年の二軍ではグラウンドボールピッチャーとなっています。通算成績を見ても毎年GB/FBは1.00以上となっているため、フライボールピッチャーとなっている原因はサンプル不足であることが推測されます。
 気になるのが二軍でのライナー率の高さです。15.3%は20イニング以上の投手でリーグで4番目に高い数字となっており、捉えられた打球がかなり多くなっていたことが推測されます。

二軍

一軍

 一軍ではSoft%・Hard%ともに平均よりもかなり良い数字となっていますが、二軍ではどちらも非常に悪い数字となっています。打ち取った打球は非常に少なく、捉えられた打球は非常に多くなっていたことが分かります。

Advanced

二軍

一軍

 一二軍ともにK-BB%は21%台となっており、昨年からは見違えるような数字となっています。ただ、DERがどちらも5割台と極端に運が悪く、被打率は3割台となってしまっています。一軍では昨年のDERが.782と高くなっていたため今年は数字が悪くなることも推測されましたが、それにしても悪すぎる数字となっています。tRAは一二軍ともに3点台前後となっており、失点阻止能力には問題がなかったことが分かります。来年は防御率などの数字も改善されてくるのではないでしょうか。

Win Probability/Value

 こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
 8登板ながら2つのホールドを挙げているため、WPAはプラスとなっています。ただ、RE24とREWはマイナスとなっており、得点期待値はかなり上げさせてしまっていたことが分かります。イニング数は減少したものの、WARは昨年と同じ0.1となっており、チームへの貢献度は昨年とあまり変わらないと言えそうです。

まとめ

 K-BB%では圧倒的な数字を残しましたが、運が悪く失点が重なったシーズンだったと言えるかもしれません。とにかく空振りを奪うことはできているため、あとは制球力を改善してストライクゾーンへの投球を増やし、味方がしっかりと守ってくれれば来年はある程度の数字は期待できそうです。ただ、スリークォーターへの投球フォーム変更という不確定要素があるため、今年より活躍すると断言することはできません。フォーム変更が吉と出ることを願うばかりです。

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データ参照


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