『長い裏切りの短い物語』   リチウム資源をめぐる陰謀を描いたスリラー

2019年4月27日に日本でレビュー済み
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携帯電話や電気自動車の二次電池用途に需要が急増したリチウム。2012年に映画化していたとは、目の付け所がいいと思ったら、原作者はイタリアで銀行の法律顧問をしていた人らしい。しかし、難しい用語やカラクリが出てくるようなことはなく、分かりやすい作品となっている(そのぶん金融スリラーとしては物足りないが)。
おそらく、というか間違いなくボリビアがモデルと思われる南米の国ケマダ。ボリビアは資源大国であり、また反米色が強く、アメリカをはじめ海外資本を締め出す政策をとっている。うまく政権に取り入れることができればと、多国籍企業の工作や陰謀は当然あるだろう。
『ザ・バンク』ほどの本格的ポリティカル・スリラーではないものの、映像や演出面で見るべきところもあり、イタリアの人気女優カロリーナ・クレシェンティーニの演じる悪女や、コロンビア系カナダ人女優フローラ・マルティネス、フランスのヴェテラン俳優フィリップ・ルロワの出演などじゅうぶん楽しめる映画となっている。
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