本の話 2 「そろそろ会社辞めようかな」山口揚平
「ありがとう」がうまく言えない
最近、一時期に比べて「ありがとう」と素直に言えなくなっている。
環境の変化が大きいから、疑心暗鬼になったりしてそうなっているのかなと自己分析をしていた。
この「そろそろ会社辞めようかな」という本の終盤で、他人への感謝について書かれている。以下抜粋。
「ありがとう」と人に感謝するとき、人はその対象(相手・事象)の存在価値を肯定することになり、そのことは相対的に自分(エゴ)の存在価値を低下させることにつながります。
逆に言うと、そのような自己価値の低下に耐えうる強い心を持つ人だけが、心から「ありがとう」を言うことができることになります。
これは、人を褒めるときも同じことです。心を込めて人を褒めることは、じつはとても難しいことなのです。
つまり、元々はある程度自分に余裕があったから言えていた「ありがとう」が、切羽詰まって言えなくなっている。そう考えることができる。
ただ実際は、言えていた「ありがとう」でさえもどこか反射的なことが多くて、心のこもった言葉だったかと言われると自信がない。それではダメだな、なりたい人間になっていないなと思う。
「ありがとう」って言ってもらえない
昔から、何かやり取りがあったときに「ありがとう」と言ってもらえないことがあると、淋しさや憤りのような、なんとも言えない感情をその都度抱えていた。
あまつさえ、その原因を相手に押し付けた。
「家庭で教育されていない」「人に感謝することを知らない」なんて、そんな風に他人のパーソナリティのせいにして、ただ不満を募らせていた。
しかし、どうも違うなとこの本を読んでいるうちに感じるようになった。僕がいけない。
僕が、真摯でない。誠実じゃない。そういうものは振舞いに出る。だから本当の意味で感謝されない。「ありがとう」を引き出す力が僕に足りていないのだ。
胸を張れる自分になれないと、「ありがとう」は言えない
「ありがとう」を言えない自分をふがいなく感じたり、「ありがとう」を言ってもらえない自分を情けなく感じたりした。
僕は、こんなのはイヤだ。素晴らしいことがあれば感謝をきちんと伝えたいし、誰かの素晴らしい体験に貢献できるような人間になりたい。
そのために足りない自己肯定感、スキル、あらゆるもの。これはそれを獲得するための挑戦だ。
力不足でごめんなさい。でも関わってくれて本当にありがとう。
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