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G7広島サミットで増えるサイバー攻撃どう対応する!?【広島県 総務局 情報戦略担当部長 桑原氏インタビュー Vol.3/3】

2023年5月開催のG7サミットで話題の広島県。その広島県のCIOの役割を担う、総務局 情報戦略担当部長 桑原様にセキュリティのこと、G7サミットのこと、などなどインタビューしました。
今回は、G7広島サミット開催(2023年5月19日~21日)にあたり増加するサイバー攻撃について伺いました。
まだ過去の記事をご覧になっていない方はこちらをご覧ください。

  G7サミット開催地が広島県に決まった時の心境を教えてください!

嬉しかったですね。広島県で開催できてよかったな、と思いました。
もちろん、警備や体制の準備など大変なことはたくさんありますが、グローバルで注目されている方々が広島県に集まるというのは、なかなかない機会なのでワクワクしています。

  準備が大変というのもあると思いますが、G7サミット開催にあたり不安なことはありますか?

仕事柄、一番気にしていて不安なことは“サイバー攻撃”です。広島県はおかげさまで、グローバルでみても知名度があります。2022年もロシアがウクライナ侵攻を開始した一カ月間、広島県へのDDoS攻撃が急増しました。このことからも、世界・社会情勢に大きな動きがあるときには、広島県へのサイバー攻撃が増加するであろうと覚悟を決めています。

4月に次期セキュリティクラウド(ゼロトラストとEDRをコンセプトとしたセキュリティ対策)を運用開始し、1カ月後にG7サミットが開催されます。新たなシステムでしっかり守らなくてはいけないし、何も起こらないでほしい。それが不安な点です。

愚直に、地道な対策!

  増加するサイバー攻撃に対し、どのような対策をしているのでしょうか。

愚直に、地道な対策!です。サイバー攻撃に対する防御は広島県警と連携し、セキュリティ勉強会やインシデント対応訓練などを行っています。
特にG7サミット開催前後は県警のサイバー専門部隊、県庁のSOCと密な連携を図る必要があると考えています。

  G7サミットというと、“日本で”開催するというイメージもあるため、他都道府県もサイバー攻撃を受ける可能性があると思います。対策のアドバイスはありますか?

やはり、地道な対策を日々続けていくことですかね。言葉は悪いですが、“来るものは拒まず”です。どんなに対策をしていても攻撃は、来るときは来ます。
ですので、サイバー攻撃を他人事ではなく、自分たちにも起こりうるものとして考える必要があります。サイバー攻撃を受けた時を想定して、どのように対応するか訓練しておくことが大切です。

  読者の方に一言いただけますでしょうか。

広島県の取り組みについてご説明してきました。広島県がどのようなことを考えて、私自身がどのような考えをもって日々業務を行っているか、多少なりともご理解いただけたかな、と思います。

我々の思い、特にサイバーセキュリティに関しては「関西の雄」に、「サイバーセキュリティといえば広島だよね」と思ってもらえるようになればと考えています。直近では、海外との連携も行っており、また近いタイミングでお披露目できるかと思います。

これからもセキュリティのみならず、広島県の動向にご注目ください!

  桑原様、ありがとうございました!

YouTube動画にもご登場いただいています!

#5 広島県CIO桑原氏に質問!
G7広島サミット開催!増加するサイバー攻撃にどう対応する!?

※文中やYouTube動画ではCIOと表現しておりますが、正式な職名は「総務局 情報戦略担当部長」(2023年4月時点)です。

ライター:高野