コミュニティで変えるAI情報のキャッチアップ

はじめに

こんにちは,Advent Calendar 2022の12/19を担当することになりましたAI-SCHOLARの榎本と申します.現在AIリサーチエンジニアをしております.毎日出てくる最新AI技術をリサーチし,実世界に生かせないかの検討や開発を行っております.今回は,私自身が今後AI-SCHOLARを通してどんな活動を行っていこうと考えているのかをこの場を借りてお話しできればと思います.昨年もざっくりとした活動内容から今後についてお話はしていたのですが,じゃあ具体的にどんなことをやっていこうと考えているのかといったところをお話できればと思います.

情報のキャッチアップ

情報の価値

AIに関する論文の共著者が増えている傾向にあります.理由としては他分野で利用されている理論や技術の横展開が大きな結果を生んでいることに起因します.事実AI-SCHOLARの記事(https://ai-scholar.tech/articles/interview/recursive0)で元Deepmindの方にインタビューさせていただいた時も,どれだけのアイデアを出せるのか・研究チームがどれだけ多様性があるかを語っていました.ある事象を捉えた時に,専門分野が違えば捉え方から考え方,手法の取り方まで違うため,アイデアの数はかなり出てくるそうです.そういった流れにのって,AI論文の共著者の数は増えているのかもしれません.さらに知っているのか知らないのかでは,大きなアドバンテージとなります.完全に0と1では取れる手法に影響します.課題に対して多くの引き出しを持っておくことは当たり前ですが重要です.特に課題解決に対しての失敗も選択肢の数が重要であることは行動心理や他の学問でも研究され判明しています.すなわち,情報自体にも価値があるし,情報の数も多くな価値を生み出します.

キャッチアップ

情報の価値はわかっているが実際に情報をキャッチアップするのは大変ですし,キャッチアップが目的になってもいけません.理想としては,簡単に重要な情報が素早くキャッチアップできることです.結論それを1人でやるのには限界があります.

さらに情報を提供している人には正しく報酬が支払われるなどの価値もつけていくことが大切だと思っています.正直修士や博士は日本ってきついよねっていうのが本音あります.なぜなら,研究したい!って気持ちは学生のみなさんもあると思います.しかし,バイトなど一切やらずに,研究だけに専念できている学生っていますか?私が考えるに,かなり少ないと思います.研究上発生する業務でバイトになればいいじゃないかって部分をいつも考えていました.それができれば,学生は研究に専念しつつ,バイトもでき,規則正しい生活ができるのではないかと思います.

これらの課題感からAI-SCHOLARのコミュニティで何かできないかと考えていました.これから具体的にどんなことをしていこうとしているかを話していければと思います.

AI情報のキャッチアップコミュニティ

まだメンバー(エンジニア)を募集している段階なのですぐには動けないのですが,AI-SCHOLARをAI研究者の情報キャッチアップのメディア(SNS風)に今後変えていこうと考えています.具体的なものは明確にありますが,その一部分のみ話をします.

AI研究やエンジニアたちが自由に自分で解説記事を書いて,それを投稿します.それに興味がある研究者やエンジニアもそれを見ることでキャッチアップを行い.閲覧されることで,投稿者に何かフィードバックされる仕組みを設計しています.

コミュニティでただ単にAI研究者を集めて,情報の共有をしても実際さほどワークしないと考えています.そこで明確な報酬制度を作って自発的にユーザーが自分のリサーチ結果を外に出せるようにしていこうとしています.強化学習でも報酬を設定しますし,何もなく,やってくださいでは最初は動けるものの徐々にコミュニティの自発力は無くなっていくと思います.例えば,わかりやすく言えば,Youtubeはうまくできていると思います.動画クリエイターが動画を投稿し,ユーザーの視聴数などでお金が発生する.その結果1日にとんでもない量の動画が投稿されます.AI研究の延長で調べたものや興味のあるリサーチがあんな風に大量に出てきて,キャッチアップのスピードも量もカバーできるそんなメディアに変えていこうとしています.

さらにそこから繋がりが生まれることも考えています.特定領域でかぶっている人がいればフォローすることで知見が得られるかもしれません.逆に別分野で使えそうな技術をリサーチしている人を追いかけることで,全く新しいアイデアの種があるかもしれません.将来的にはその流れから解説記事の元となっている原著の著者たちにも報酬が行く仕組むも考えています.そうすることで研究現場に対して多少なりとも貢献できるのではないかと考えています.その変の仕組みは強化学習のアルゴリズムに似ているものです.

今後はそういったコミュニティへの再編がAI開発の携わりつつ,やっていこうと頑張っています.有志なのでかなり時間がなく,まだそこまで動けていませんがw

最後に

AI-SCHOLARとしても個人としても,学生や研究者がもっと日本で研究がより良くできるように,日本のAIの研究環境を変えていこうと考えています.

読んでみて興味が出た方でもっとお話を聞いてみたい人はぜひ,AI-SCHOLARのDMにでもきてください.今メディアをかなり大きく変えていくので,こういったメディア作りに興味のあるエンジニアも募集しています!これからも引き続きよろしくお願いいたします.

以上です. ありがとうございました!

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