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矢島プロの決意表明から感じた強烈な違和感の正体

 先日協会プロの矢島亨さんが「本気でMリーガーを目指すために会社を辞めて麻雀一本で生きる」ことのご報告と決意表明をされていました。

 私はこのように「Mリーガーになりたい」とはっきり発信すること、そのために本気で活動をしていくことは賛成派です。やった方がいいに決まっていると思っているし、就活もそうですが、同じくらいの候補者が残った場合、やる気があることをアピールできている方が選ばれるのは当たり前だからです


 でも矢島さんのこの決意表明は、なんとなく違和感を感じました。このTweet自体、何度見返してもチグハグ感があるというか、しっくりこない部分があります。さらにこれ以前の矢島さんのTweetと合わせるとなお一層チグハグ感があります。


 これはあらゆる原因が絡み合っているからだと思います。今回はその点について自分の頭の中の整理も含めて書きたいと思います。 



 
決意表明が遅くないか?

 これは同じ違和感を持った人は結構いたのではないでしょうか。
 今回のドラフトは非連盟男性プロにとってなかなか回ってこないようなチャンスがまとめてきたような回だったと思っています。
 雷電・KONAMI・風林火山は基本的には連盟プロで構成されたチームで、セガは近藤さんが契約終了しない限りおそらく空きがない。渋谷Abemasとサクラナイツはそもそも二年連続でファイナル敗退する可能性が極めて低い。ドリブンズは可能性があるが、丸山さんを契約終了とするのか男性プロから選ぶかの方針に寄る。
 これらの条件から、実は去年の時点から、非連盟の男性プロがドラフト指名される可能性はパイレーツが敗退した場合しかほぼほぼ無かったのです。

 今回はパイレーツが敗退してしまったことで、彼らにとっては絶好のチャンス、しかも2名ドラフトで選ばれることになったうえ、イレギュラー的にサクラナイツからもドラフトがあることになったため、非連盟プロからしたら破格の機会でありました。
 逆に言えばこれを逃したらこの先なかなかチャンスは巡ってこないというような回だったと言えると思います。そのドラフトが終わった後で、会社を辞めて決意表明するのって、ずいぶん遅くないか…?私はそう思ってしまいました。


 しかも矢島さんが雀王になってグランドスラムを達成したのって1年半前です。雀王になった前後からYOUTUBE配信を精力的に進めていれば、魂天になっていたら、これから険しい道を目指さなくても今回のドラフトで選ばれる可能性もあったんじゃないでしょうか…?と思いました。


 でもこれってたぶん逆なんだろうなあと後になって整理できました。というのは、今回のドラフトの前は非連盟男性プロの中で比較しても、矢島さんよりも有力だと考えられる候補が何名もいました。今回指名された渋川さん、鈴木さん、仲林さんが筆頭ですね。実際、近代麻雀が麻雀プロ100人に実施した次期Mリーガーアンケートでは渋川さんは24票でダントツ1位、鈴木さんと仲林さんは6票で同率3位でした。これらの有力候補が今回のドラフトでごっそり抜けたわけです。目下、非連盟男性プロの枠では対抗プロが少なくなり、以前よりも現実味が出てきたことから、本気で目指してみようと思えたんじゃないかなと思います。

 とはいえ、サクラナイツもパイレーツもここから2年連続で敗退し、再来年にはドラフトがある可能性も麻雀なので無くは無いです。来年は上記のようにドリブンズ次第で条件的には難しいですが、2~3年後を目指した計画であるならばあり得なくはないと思います。それに遅かったと言えど、やはりやらないよりもやる方が良いと思いました。
 ただ、指名されるかどうかは、矢島さんの頑張りに寄るというよりも当該チームの成績に依存するなあとは思っています。



「本気で目指す」と宣言することなのか?


 (この章は私の語彙力が足りなくて上手く書けていないなと思います。伝われば幸いですが、語弊があれば書き直すかもしれません。)
 Mリーガーってなろうと思っても上記のようにタイミングも重要だし、焦点を合わせて本気を出すべき類のものではないように思います。何かやっている中で、二次的に注力するしかやりようがないんじゃないでしょうか?

 どういうことかと言うと、例えばこれが資格試験だったら「本気で目指します」は分かるんですよ。結果は完全に本人の頑張り次第ですし、そのために何をやればいいのか=勉強であって明白だからです。
 「本気の本気でMリーガーを目指します」これはどちらかというと、「就職活動を本気で頑張ります」これに近いように聞こえてしまいます。ドラフトのチャンスはいつ訪れるか分からないし、努力や結果が必ずしも正統に評価されるものではありません。だから就活を本気で頑張るんじゃなくて、学業とか仕事とか本業が注力すべきものであって、就活は二次的に頑張るものだと思うからです。
 そう考えてみた時に、Mリーガーになるための活動が本気を出してやることなのか?書き方の問題だけなのかもしれないですが、若干の違和感がありました。


 それから、その3日前にTweetしていたこれとの整合性はどうなっているのでしょうか??

 3日前に公式解説者になりたいと言っていたのは何だったの?これもチグハグしていると思ってしまった要因としてでかいです。

 この発言の矛盾だけでもかなり「矢島さんって胡散臭いな」感が強いのに、今回はさらに美白補正を加えることによってより胡散臭く感じます。

 そしてその本気でまずやることが配信と魂天になることなのか?これも少し違和感がありました。続きます。


YOUTUBE配信と魂天はもういいよ


 もちろんこれをめざす意味は分かりますよ。企業から見て人気がある人を指名したいので、配信をがんばって知名度を上げることは理にかなっています。
 また、Mリーグを観ているライト層の中には「雀王・最高位・天鳳位はよく分からないけど「魂天」はすごいって分かる」という人が結構いっぱいいると思います。だからライト層にも分かりやすい称号として魂天になることは重要です。さらに雀魂配信を通して有名なVTUBERさんとのコラボを進めていくことで卓外活動が広がる、知名度が上がるという相乗効果も期待できます。
 これらの理屈は分かりますし、やらないよりはもちろんやった方がいいとは思いますよ。でもこれ、何番煎じだよっていうのが私の感想です。Mリーガー入りを視野に入れてYOUTUBE配信をしている麻雀プロは非常に多くなってきていて競争率も高くなってきています。しかもこれのお手本になっている、今回指名された渋川さんの配信ってめっっちゃくちゃレベルが高くて、簡単に真似できるものではないんですよ。(これは書いたら2万字くらいは必要なので割愛)
 実は鈴木優さんは配信をほとんどやっていませんし、仲林さんはまさにこういった活動を始めようとしていたところで指名されましたので、配信などの活動が認められて指名されたのって今回の3名のうち渋川さんしかいないんですよね。
 だから配信やること・魂天になることって「今やれることをやろう」というやる気は充分伝わるのでやらないよりはやった方がいいのですけど。気になったのは矢島さんのTweetは書き方が直接的すぎて、ちょっと抵抗がありました。(ちょっと違うかもしれないけど、「就活で本気で頑張ります。だからボランティア活動を始めました。」みたいな、「それをそんな直接的に言うなよ…」的な拒否反応がありました。)
 
 私としては、配信に力を入れるというのは渋川さんがやり切ってしまったという印象です。だからそれをなぞるのではなくて、もっと、「そうか、こうやって自分をアピールする方法もあったのか!」と観ている側が感心するような、他の人がやっていなかったような活動をするべきなんじゃないかと思います。
 (醍醐さんは「Mリーガーになるために特別な活動をするつもりはない」と公言されていますが、今やMリーガーになりたい人はみんな同じような配信を始めていますので、一周して醍醐さんのスタンスが一番際立っているようにも思います。)

 雀魂配信やYOUTUBE配信を他の麻雀プロ同様にやって、それで選ばれなかった時に「やれることはすべてやりました」というのは違うぞ、ということだけは先に言っておきたいと思います。



 これらは今回のドラフト前後の矢島さんのTweetです。私はそこそこ麻雀関係の配信は見ている方ですが、矢島さんがMリーガーを目標にやってきた行動や、たくさん出したという結果(最近のことではなくてこれまでのことを言っている?)、やっていた努力は全く知りませんでした。(私は「やじ研」を観ていないので、「単に観ていないからその努力を知らないだけ」と言われてもその通りです。しかし私みたいな層が観ていないということは、そういったきっかけや話題性が足りていなかったと言うこともできると思います。)

 後半の、正直に自分が足りなかったと思ったところを書いているところはとても重要なことなのですが…これって、渋川さんのレジェンドnoteのデジャブ過ぎないか?(かつ渋川さんほどのインパクトはありませんでした)と思ってしまいました。



そもそも会社員だったんだ…

 (このあたりから書き方が辛辣になってきたので有料部分にします…)


 私は麻雀以外の矢島さんのことはあまり知らなくて、マツコの知らない世界も観ていないですし、だからそもそも会社員と二足の草鞋で活動していることを知りませんでした。

 失礼ながら矢島さんって社会性や協調性が高いイメージがありませんでしたので、社会人経験がある人だと全く思っていませんでした。むしろ社会人経験があるのに天鳳名人戦であんな感じ悪い発言をして炎上したのかよ…というのが正直な感想でもあり、全てでもある気がします

 私の中で「社会人経験がありそうな人」というのはどういう人かと言うと、礼儀正しくてハキハキ話すことが出来て、大勢の中での対人関係における対応力が高いなど。そのような能力がある人に一致するイメージです。具体的に言うと、矢島さんと一見真逆なところにいるような尻無濱さんは結構それに近いと思っています。
 尻無濱さんは礼儀正しいし、人の下手に出ることができるし、人当たりが良いです。ハキハキ話すことができて感じが良く、先輩を立てることもできるし、何よりその場にあった対応をするのが(ああ見えて)とても巧いです。だから尻無濱さんが社会人経験があることを知った時は全く違和感がないというか納得ができました。

 対する矢島さん(当時42歳)は天鳳名人戦で「八段くらいもらえるんだったらやってあげてもいい」「でもお金貰わないとやらない、八段だったら」「十段でお金貰って初めてやる」という発言をして炎上した過去があります。(解説呼ばれてこの発言は押し引きどうなってんねん。)
 そんな人がいまさら雀魂を始めるっていうのも、なんかしっくりこないんですよね。「スパチャ貰えるならやります」ってこと?



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