見出し画像

認めざるを得ない「異能」持ちMリーガーの存在

(敬称略) 

 みなさんは麻雀に「確率以外の概念」が働いていると考えているだろうか?現代麻雀をされている方のほとんどが「そんなオカルトありえません」と思っているのではないか。

SOA

 しかし近年のMリーグでは、明らかに技術や運以外の要素、俗に言う「スキル」や「ギフト」と呼ばれる「異能」の力の存在を認めざるを得ない場面が見られる。
 今回のnoteでは、まだまだ確証が少ないもののそれが見られた場面やそういったスキルを持っていると考えられる選手を取り上げる。また、スキル持ちでない一般選手はなす術がないのか?も同時に考えていきたいと思う。

 題材として現在のMリーグとほとんど同じような現象が起きている「saki -咲-」の登場キャラや試合内容を要所で用いる。ネタバレを回避したい方はすみませんが回れ右してください。



松ヶ瀬隆弥

 はっきり言ってしまうと、このnoteは松ヶ瀬まとめである。
 松ヶ瀬が異能の存在を世間に知らしめてしまった。

 友添のツイートからも「松ヶ瀬はMリーガーになる前から運量が明らかにおかしかった」ことが伺える。

 いま麻雀界隈で専ら議論になっているのは、「食べたものと運量の関係」である。肉や鰻といった高級食材を食べているプロほど幸運に恵まれやすく、なか卯で目撃されているようなプロに限って何年分かの不幸をまとめて背負うような展開が繰り返し起きているからだ。

 この運量と食べ物については、これまでにいろいろな方が知見を共有してくださっているので、これをまとめるだけで大きな研究レポートとなりえるくらいである。一方で、それゆえに消される可能性もあるので、今回のnoteでは深堀りしない

 本件の松ヶ瀬は元料理人であり、豪勢な料理写真を多くツイートしていることとその肉付きから、やはり食べ物と運量が関係していることは容易に想像できる。





 松ヶ瀬は「良いものを食べているから強い」単純にこれだけではなくて、食べる食材や量・時間帯によって自在に「運の波」を操ることすらできるのではないかと私は考えている。

 この松ヶ瀬のスキルにかなり近いことをしているのが咲に登場した「ネリー・ヴィルサラーゼ」である。

後半に運を集中させ、三連続ホーラを決めるネリー

 劇中でネリーは、南2局からの3局に自分の運の波が最大になるように調整し、3連続の3倍満和了をかました



 この現象は、10月31日の松ヶ瀬の対局内容に非常に酷似している。

 南1局3本場 ロン 12900

 南1局4本場 ロン 13200 

 南1局5本場 ツモ 8500オール 

 打点こそ違えどほとんど同じことをやってのけているのだ。


 
この試合の松ヶ瀬は、自身の親番である南1局に最大の波が来るように運量を調節していたのだろう。実際、そこまでの展開は松ヶ瀬は恵まれておらず、この局も茅森に18000放銃した直後だった。それまでは波が来ていなかった。


 松ヶ瀬は、良い食材を食べることで運量を上げるだけでなく、食べる食材やタイミングによって、「運の波」をも調節できるのではないか?


そして「デュアルスキル」の可能性もある

 さらにこの試合では、「松ヶ瀬は運量調節以外にもさらに別のスキルも保有しているのではないか…」こう思わせる局面があった。




 もちろん話題になったオーラスのハイテイ送りである。


 オーラス、親の茅森と優がリーチ、優は既にツモ番はなくなって次局勝負か…と思っていただろう。松ヶ瀬がハイテイ牌をツモり、安パイを切れば流局だった。
 しかし松ヶ瀬はここから…

 1sをポンし、ハイテイを優に回した。
 ちなみに優はツモっても裏が乗らないと条件を満たせないというここまで非常に苦しい状況だった。

 *茅森と松ヶ瀬の差は茅森のマンガン出あがり圏内。優に和了してほしいのは分かるが、仮に優がハイテイで茅森に放銃した場合、むしろ捲られる可能性があるのだ。このハイテイ送りについては本当にするべきだったのか?議論が続いている。

 結果は、

 すべては松ヶ瀬の手のひらの上の出来事だった
 優はハイテイのハネツモ、伊達を捲って三着。およそー62.9ptの位置からー28.1ptまで抑えることができ、優とパイレーツファンは松ヶ瀬には足を向けて寝られなくなってしまった

 松ヶ瀬のこの3p送りは試合日10月31日のハロウィンとかけて「松ヶ瀬ギフト」と呼ばれ、魔女ヶ瀬という謎のアカウントも現れるし、他にも松ヶ瀬のコラ画像が大量に作られるという盛り上がりを見せた。

3pをプレゼントする魔女ヶ瀬。…なにこれ?



 松ヶ瀬はスキル1つにしてはあまりに強すぎるから、多重能力者(デュアルスキル)であったとしても確かにおかしくはない。

 では、松ヶ瀬の第2のスキルとは?候補としては以下が考えられる


・一巡先の未来が見える

千里山女子の園城寺怜

 このスキルであれば松ヶ瀬のパッツモの多さにも説明がつく。
 原作の怜のように、かなりの体力ゲージを消費するようにも見えるが、これは松ヶ瀬のスキル「食」との相性が良くて、松ヶ瀬は食べることで体力も蓄え、備えているのかもしれない。
 しかし、松ヶ瀬の脅威はパッツモというよりは裏3だったり、一巡先が見えることとあまり関連しないところにありそう。これまでの対局を見てきた者として、「一巡先が見える」は少し違うように感じた。


・特定の種類の牌を支配できる

 私はこちらが濃厚ではないかと睨んでいる。

 これは阿知賀のドラゴンロード・玄ちゃんが、照のツモ牌に自身の当たり牌であるドラを送り込んでロン和了したシーンである
(これ強すぎんか?しかもドラだし…)
 
 松ヶ瀬も同様に、3pを支配し、優に送り込み、試合を終わらせたのではないだろうか?
 しかし、なぜ3P?
 筒子に支配が及ぶ理由が松ヶ瀬にあるのか?


 では、この対局までの松ヶ瀬の行動を思い返してみよう。


 松ヶ瀬はこの試合の前週にライブ配信で鮭を解体していた。

 鮭の中には、メチャクチャ大きなイクラが入っていた。
 この時点で既に運量が高い

めちゃくちゃ美味しそうなのだ。

ここで私は気づいた。

イクラって、かたちが筒子に似ているのだ。

 まだ確定ではないが、松ヶ瀬は食べたものの特徴に近い牌とリンクし、支配できるというスキルを持っているのではないか?というのが私の仮説である。
 イクラを食べることで、まるい筒子の支配が効き、しかも赤いので赤牌も集めやすい。ここに注目してイクラを選択しているのではないか。これが正しければ、松ヶ瀬は食材の選び方もかなり合理的で抜け目がないといえる。

この手牌だって赤5pは当然のように入っている。白は白米だし、索子は刻み海苔。だんだんイクラ丼に見えてきた

 前例がイクラしかないのでデータ不足ではあるが、松ヶ瀬が保有しているスキルについて、少しずつだが全容が分かってきた。
 まだまだ隠している法則や弱点となる制約もあるだろうが、このあたりは見せてくれず、底の深さを感じさせる。

 *今更断っておくが、松ヶ瀬はこれらのスキルを駆使しなくてもムチャクチャ上手くてムチャクチャ強いのだ。強いうえに異能も持ち合わせているので対応しきれないのである。

 松ヶ瀬の良いところは、余すことなく食材をYOUTUBEで公開していることだ。私がイクラとの関係に気付くことができたのも「私立松ヶ瀬学園」を日ごろから注意深く観ていたからである。これは大変ありがたい。しかし同時に、現代麻雀の秩序を乱す可能性もあり、非常に危うい行動でもあるように思う。

 全容が気になる人は「私立松ヶ瀬学園」をチャンネル登録して、松ヶ瀬の勝負飯を追っていくといいだろう。牌譜検討も役に立つし、さまざまなプロがゲストで登場するので、とても面白い。何切るや牌効率を学ぶよりもよっぽど勝てるようになるとかならないとか。




 そもそもオーディションがおかしかった

 
 松ヶ瀬は自身の力でオーディションを勝ち切り、風林火山の指名を勝ち取った。これは事実なのだが、よく考えたらこのオーディションの形式がそもそもおかしい。麻雀は運が絡む競技なので、半荘数十回程度で強さに収束しないことはこのnoteを読んでいる人ならだれでも知っているだろう。だからオーディションで優勝した人というのはその時ツイていた人に過ぎない。そもそも本当に強い選手が獲得したいのであれば、直接指名したほうがどう考えても効率がいい。 
 ではなぜオーディション形式にしたのか?これは、大前提として松ヶ瀬のような異能力者が存在していることを知っていて、それを探し出すための仕組みだったように考えられる。

 松ヶ瀬のような異能者の存在を知っていた人間がいたのだ。 
 それは…

 そう、藤沢監督である。
 よくよく考えれば風林火山の劇的な優勝はファイナルでの勝又8連投からの大捲りによるものである。この采配をしたのが藤沢監督だし、控室に神棚を置いたのも藤沢監督である。松ヶ瀬を指名する前から、そもそも彼が「運の波」の概念を理解し、2020年にはこれを完全に支配していた可能性すらあるのだ。

咲の世界の熊倉トシみたいな感じか


 とはいえおそらく制約つきであり、ファイナルに最大の波を持ってくるにはレギュラー・セミファイナルの運量をかなりスレスレにする必要があったように思う。そのため風林火山はファイナルまではかなり苦戦していた。しかし実はこれもすべて藤沢の思惑通りだったのだ。まさに名将である
 補足すると風林火山は最もレギュラーシーズンでの上下の波が激しいチームである。これも運の波を試行錯誤している結果のように思える。

 昨年、松ヶ瀬を指名して完璧な状態で連覇を目指す風林火山にとって不幸だったのは、セミファイナルで松ヶ瀬がコロナウイルスによって出場できなくなってしまったことである。2020年同様、ファイナルに運の波を調整していた藤沢がセミファイナル突破のために用意していた運量はスレスレであり、予想外の事態に持ちこたえることができず、敗退となってしまったのである。

 おそらく今年もファイナルに出場しさえすれば、12試合10トップくらいは確実にとってくるだろう



他のスキル持ち疑惑がある選手


 松ヶ瀬は完全にクロだが、Mリーグには他にもスキル保有者と考えられる選手が多数存在している。

①「特技:ドラ引き」の人。

明らかにチートである。
しかし黒沢は「鳴く」ことでドラ引き成功率が著しく低下するという制約持ちでもある。今後はこの制約をどの程度克服できるか?が見どころ。また、黒沢も良いものを食べているので、運量と食材の関係は切っても切れないようである。



②左手…使っていいですか?

好機のみ左手を使用する有珠山高校の真屋
パッツモ倍満

 近藤の左手…は普段から使っているのでそこはポイントではないのだが、近藤は好機だと感じた時に高い手を和了ることができる。これは真屋に似ている。そしていかにも異能っぽいのは、大きい手を和了するときの当たり牌は、なぜか決まって七萬なのである



③一日一ハネ。
 もちろんチートである。
 
しかし茅森のスキルもデメリット持ちであることが伺えるシーンが多々見られる。前述の「松ヶ瀬ギフト」の回でそれが顕著にみられた。
 この局茅森は8pで比較的安全にオリることが出来たがそれはせず、

 ツモってきた發をそのまま打ち、松ヶ瀬に放銃した。
 これは私の予想に過ぎないが、茅森の「1ハネ」の制約は「体力の異常消費」ではないか。長期戦になればなるほど、冷静な判断が出来なくなってくる。松ヶ瀬はそれを狙った發単騎待ちだったのだろう。



④姉妹でのリンク

 これは現状ではデータが少なすぎるのだが、瑠美と亜樹の試合内容がリンクしている説がある。亜樹が放銃回避した局は、その後の瑠美が出場する試合の同じ局で、配牌シャンテン数が高くツモが効いている。かもしれない。




一般は異能持ちに勝てないのか?

 スキルを持たない一般プレイヤーではこういった異能持ちには勝てないのか?というと、そんなことはない。

多井隆晴の「異能」対策

 その反例の最前線にいると考えられるのが、レギュラーシーズンであれば圧倒的に勝ち越している多井隆晴である。

 多井は麻雀星人と呼ばれているが、私の感覚では星人というのは違う。異能ではないからだ。「人間最強」というのが正しいように思える。
 多井の尊敬できるところは、対戦相手の対局をとにかく見て、研究するところである。これは文字通りすごく偉いことなのだが、多井がこの研究を念入りにしているのも、「異能持ちの存在」を理解し、受け入れているからである。というか対戦相手の過去の対局を見ていたら、明らかにおかしいやつが何人かいるので、異能を認めざるを得なかったのだろう。
 異能に目を背け、「そんなオカルトあり得ません」だけでは、もう勝てないのである。しかるべき対策をすること、それが一般人が勝つためには必要なのである。

 咲の世界でもそれは同じである。


 姫松女子大将の末原恭子は、咲が山の先を一瞬見た時は槓材をツモることを見破っていた。この挙動が見られたら鳴いてツモ牌をずらすことによってカンが出来なくしていた。適応力が高すぎる。

 他には他者のコントロールを断ち切るために初手をランダムに切ったり、(*土田浩翔も同じようなことを行っている。土田は一打目に絶対に字牌は切らない。これも他者の支配を逃れるためだろう。このチャンネルにも真理が詰まっているのでオススメである。)


 同卓していた獅子原爽が扱う「パコロカムイ」「アッコロ」「ホヤウ」などは一般である末原には気配は感じ取れていなかったが、咲のリアクションから「獅子原が何かしている可能性がある」ことを察知していた。 

 これがまさに異能バトルにおける一般プレイヤーの正しい戦いである。相手を研究して対策をしているかどうかは、とても重要な要素なのである。多井はそれをよくわかっている。

 

ドリブンズとパイレーツが勝てない理由

 ここまで説明すれば、この長年の疑問についても理由が簡単にわかるだろう。ドリブンズにしろパイレーツにしろ、もちろん「麻雀が強い人」が集まっているチームである。しかしなぜ勝てないか?それは「オカルトの存在を信じていないから。オカルトの対策をしていないから」に尽きるのである。 

その結果、

 いつも能力者たちにいいようにされてしまうのである。

 ちなみにこれら2チーム関わらず、団体リーグでは上位の成績を収めていてもMリーグでは結果が伴わない選手の原因は大体これである。団体リーグは非能力者の中で純粋に試合しているので、全くの別物。そこに理解があるかないかで勝敗が大きく変わってくる。Abemasが勝ち越しているのは多井による周到な対策の寄与がでかい。


異能との正しい向き合い方

もう一度松ヶ瀬ギフトの回を例に考えてみよう。

 松ヶ瀬が3連和了を決めた時の1発めの局面である。
 冷静に考えて松ヶ瀬が18000振り込んで4300点しかないなんておかしい。この局、もしも多井がいたらこのあとに8000オールが来ることを容易に予測し、他家に差し込んででも強引に局消化して親を流していたことだろう。



 ここまでいくつか例を出してきたように、異能バトルにおいて「対応」が非常に重要になるのだが、ドリブンズとパイレーツの中に、異能に関して理解を示している人がいるだろうか。むしろチームカラーとして、「まったく因果関係がないもの」としている。それが勝ちきれない要因であると私は思う。

 信じていないどころか、小林・たろう・村上は過去に「オカルトバスターズ」なるチームまで結成している。現在のMリーグで起きていること、潮流と思想が完全に真逆なのである。これでは勝てるはずもない…。




一般人でも気づいている人もいる

 この一年弱、松ヶ瀬がさすがに派手に披露しすぎたことで、一部視聴者の中にさえ「異能」の存在に気付いているものもいる。東4局、松ヶ瀬が茅森に18000を放銃した際に、掴み芸10段さんは「8000オールが来る」ことをこのように予兆していた。もはや一般人でも気づいているくらいなのだから、まず勝つために、異能の存在を受け入れること。当該2チームには真摯にこれをお願いしたい。



まとめ:私が言いたかったこと


 なぜこのタイミングでこんな「ヤバイレベル98 もはやホラー」みたいな記事を書いたかというと、
 11月16日から「咲×雀魂コラボ第二弾」が始まるのですよ。

 以前のnoteで書いたように、私は哲也を読んだことがきっかけで麻雀を始めたのですが、咲も大好きなんです。むしろ咲は「好きな漫画で打線組んだ」の中にも入るほど好きです。だからこのタイミングで咲絡みの話題を出して、咲懐かしいなあとか、興味あったから読んでみようかなと思ってくれる人が少しでもいてくれたらというのが本目的でnoteを書きました。その割には重要なネタバレが多すぎて、そこは反省しています。

 そもそも私が雀魂をダウンロードしたのも、第一回咲コラボがきっかけなんです。それまでにお札みたいなやつを毎月コツコツ集めていれば良かったのですが、コラボが始まってからやり始めたのでコンプとか全くできず、咲を引き当てるのがやっとでした…。(ちなみに私は雀士キャラクターは初期キャラ以外は咲しか使ったことないです。)今回はこの日のために準備万端なので、照を当てたいと思います。

Yostarさんにお願い


 Yostarさん、もしこのnoteを見ていてくださったら、ぜひ咲の雀魂登場キャラクターを今後もっともっと増やしていただけないでしょうか?咲には他にも魅力的なキャラがいっぱいいます。福路美穂子、愛宕洋榎、末原恭子、新子憧、園城寺怜、清水谷竜華、三尋木咏、小鍛冶健夜、そこまで求めないにしても少なくともタコスや部長や玄ちゃんは需要があると思います。ぜひ他のキャラクターの追加も検討してください。

 さらに、Mリーガーを「雀士キャラクター」として登場させてはいかがでしょうか?特定の団体しか認められないでしょうけど、多井隆晴や小林剛、渋川に仲林、そして何より松ヶ瀬を出してください。「段位戦やったら4人とも松ヶ瀬だった」みたいな展開、楽しみにしています。
 
 おわり









ここから先は

0字
イクラ事件や放送長すぎ問題など、話題になったnoteを含むお得な詰め合わせパックです。

昔の記事あんまり読んで欲しくないので値段上げました。2022年シーズン序盤12月末までに書いた20本の記事のまとめパックです

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?