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母と蛍

ホタルブクロと言う花の記事を書いている方がみえて、コメント欄で、いつか本当に蛍が花の中で光っている所を観てみたいです…と、コメントしましたが

母と観たホタルを想い出したので書いてみます。

私が中学生の時、小さいけど家族3人が住めるくらいの家を新築した。 

そして、お隣で生まれた仔犬を1匹もらった。

幼い頃、父と母と遠くの雷を眺めた事がある。

近くないから、音も遠く怖さは全くなくて、稲光や稲妻がキレイ⚡️✨と、いつまでも観ていた。

だからだったのかメスの真っ白な柴MIXだったけど、【雷音】らいおん と、変な名前をつけた私がいる。

近所の小学生たちが帰り道、よく遊んでくれたけど、『なんで犬なのにライオンなの?』と、聞かれたりした。

そんな雷音の散歩は、私の役目だったのだけど、夏のある日、なぜその日、母と一緒だったか全く覚えていないけど、今、考えると多分、近所に何か野菜を貰ったお礼に、お返しの品でも届けに行ったのかな?と思う。

珍しく、母と並んで歩きながら夏の夜、近くを流れる小さな小川に蛍がたくさんいた。

先日、観てきた蛍とは、種類が違うのかな?田舎の蛍はかなり大きなゲンジボタル(源氏蛍)だった気がする。

無数にフワフワと飛びながら、次々に光る明るい光に魅了されていたら、母が近くの畑にあった太いネギを1本、根元からポキッと折り、飛んでいる蛍を捕まえてネギの中に入れたのだ。

私の方を見て、(ホラ!どう?)と、いたずらっ子のように笑う母。当時39歳かな?
今、思うと可愛い(笑)お茶目な母は多分、若い頃モテただろうなと、思う。

ネギの中で、ぼやぁ〜っと光る蛍がキレイで、母と2人で20匹くらい捕まえて、次々とそのネギの中に入れた。 

雷音は、近くで待っていてくれたけど(この2人、何してんの?早くお散歩の続きに行こうよー!)と多分、呆れていたと思う。

そのネギの口をしっかり握り、2人で何回もキレイだね〜、うん、キレイだね〜と言いながら自宅に着いた。

母はネギを隠し持ったまま、居間の南側にある、これまた小さな庭に父を呼び、私と3人が揃ったところで、さっきのネギを出し、口を開いた。

我が家の庭に20匹くらいの蛍が次々に飛び立ち、ふわぁ〜ピカピカ✨ ふわぁ〜ピカピカ✨と、それはそれはキレイだった。

あ!もしかしたら、母は父とこの時、ちょっと喧嘩していたのかも!?だから、頭を冷やしに私と雷音の散歩についてきたのかも!

幻想的でキレイな光を父に観せたくて、仲直りしたくて、お土産に蛍を? と、書いていて急に思った。

父もキレイだと笑顔で喜んでくれて、しばらく3人で蛍鑑賞をした。

ちなみに蛍の小川はそこから直線距離で10mも離れていないので蛍たちは、多分しばらく庭にいたけど、元の場所に飛んで行ったと思います。

ホタルブクロに入った蛍は、まだ観た事がないけど、ネギの中に入った(入れたが正解😂)蛍は、観た事があります。


あ!蛍たち、多分、ネギの中、ネギ臭かったよね!あれから40数年(笑)今更ながらごめんね。

良い子は真似しないでね!

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