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38年越しのブーニン

1985年、ショパン国際ピアノコンクールで優勝し、世界中を虜にしたスタニスラフ・ブーニン、長い闘病生活を経て、今は日本で活動しています。
2023年12月4日、川口リリア大ホールにて、ブーニンのピアノリサイタルが行われました。
祖父は著名なピアニスト、ゲンリフ・ネイガウス、父も著名なピアニスト、スタニスラフ・ネイガウス──そんなネイガウス家の血を受け継いだブーニン、今回のツアーでは、ネイガウス家のピアニストたちが愛した曲を演奏するとのこと。
ブーニンと言えば、リズミカルで力強いショパンが魅力的ですが、今回は、シューマンやメンデルスゾーンなども多く演奏されました。
左足の一部を切断するという悲劇に見舞われ、杖をついて登場したブーニン、
ショパンコンクールのときのような観客を圧倒する破壊力はなかったのですが、1曲1曲しっかり丁寧に向き合う姿勢に心打たれました。
ブーニンが長年お気に入りと公言する「幻想ポロネーズ」は圧巻の演奏でした。
「完売御礼」の札がつき、日本での人気は依然健在、日本人はやはりブーニンが大好きなのだと嬉しくなりました。

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