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クリエイティブアボイダンスについて

コーチングの用語として、クリエイティブアボイダンス(創造的回避)というものがあるらしいです。

どういう言葉かというと、
やらないといけないこと(特にはじめてやる事や挑戦)を、やらないで済ませる為に(もしくは先延ばしにする為に)、脳をフル回転して創造的にやらない理由を考え、やらないといけないことを回避する
という意味です。

例えば、プログラミングの勉強をしないといけないのに、「今は別の勉強に集中したいし、両立するより1つずつの方が効率良いだろうから」「今はもう遅い時間だから」「今始めてもまとまった時間が取れないから、今度の方が良さそうだから」「勉強したって役に立たない場合もあるだろうから」
などなど
やらない・先延ばしの理由なら、いくらでもクリエイティブに脳は考え出すことができるようです。

今回この概念を知ったとき、やらないといけない事があるが中々手を付けない、自分自身や身の回りの人の行動に思い当たる節があり、興味を持って内容や対策について調べてみました。

クリエイティブアボイダンスがなぜ起こるのかということについては、様々な表現がありましたが、
・現状維持バイアスにより発生する
・コンフォートゾーンから脱出する際に本能的に起きてしまう
が主な理由として挙げられていました。
要するに、
やらないといけないことを実行することは、今の自身の状態を維持する事とは正反対の事になる(特に失敗が伴う場合)
という事です。
また、少しだけ着手はしているが、上手くいかなそうなので「やっぱりやめよう」と途中辞めにして、元に戻ろうとする際にも、クリエイティブアボイダンスは発生するようです。

どういう人が、クリエイティブアボイダンスをしてしまうかという点については、
自身の状態を維持するということは、人間本来に備わっているものであり、誰でも発生し得る。
ということでした。人間の恒常性(ホメオスタシス)の一部であり、特別な脳のエラーではないということです。

しかし恐ろしいことに、クリエイティブアボイダンスは癖付きするようで、何度もクリエイティブアボイダンスを行っていると、その思考プロセスが脳に定着し、行動できない人間ができあがってしまいます。

また逆のパターンとして、セルフエフィカシー(自己効力感)の強い人は、自身が物事を達成できることを信じられるので、やらないといけない事・新しい事にトライすることが得意で、クリエイティブアボイダンスは発生しにくいとの事でした。

対策についてですが、
情報を探す中で、何パターンか紹介されていました。

▼自己効力感を高める系
・スモールステップで小さなことから始める。小さな成功体験を積み上げていく。(少しでも進捗したら承認をする)
・成功しても失敗してもOK!というマインドをもつ。(踏み出せたという自信をつける)

▼ゴール設定系
・やらないといけないではなく、やりたいゴールを設定する。
・やらないといけないことを達成した後の姿を想像することで、脳のハードルを下げる。(既に達成していると思い込むことで、挑戦をすでに成功したもの、当たり前のもの と思い込ませる。)

▼心理的安全系
・心理的安全を確保した上で挑戦できる環境を作る。
・成功しても失敗してもOK!というマインドをもつ。(重複ですが、失敗をネガティブに捉えないという意味で)

また、私なりの意見としては
・クリエイティブアボイダンスという概念を理解しておく事自体が対策になる。
と思っています。

昔からの持論で、「人が変わるという事」=「場面場面で過去の経験で学んだ事を思い出せる事」だと思っています。
もし、自分がクリエイティブアボイダンスをしている場面で、その事に気が付けたら、「今私は回避しようとしているな」とメタ認知し、俯瞰して自分を見られるようになると思います。
その際に、回避を辞められれば良いですし、それでも逃げてしまったら、逃げてしまう自分の現状を意識できるでしょう。

今回の内容を調べる中で、自分が反省した点として、
他人にやらないといけないことをやってもらいたいときに、いきなり大きな目標を指示したり、明らかに心理的安全を阻害する指示を出したりしていたなと思います。
今後は、
できるだけその人がやりたいと思える内容を、スモールステップで、失敗しても良いという安全性を伝えて実行してもらう。実行が完了したら、失敗しても成功しても、承認してあげる。
という事を実践していきたいと思いました。

久しぶりの投稿でしたが、最近の自分の悩みに刺さる内容だったので、脳内整理も兼ねて投稿してみました。
人を変えるのはとても難しいし、試みる事自体に抵抗がありますが、クリエイティブアボイダンスの内容はそのヒントになると思いました。

以上です!

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