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Episode 3. 日本生まれ、スラバヤ育ち

さきちゃんは、インドネシアの第2の都市、スラバヤで約9年も生活することになる。

幼稚園を卒業して、小学校も卒業したね。
赤道直下の暑い街で、さきちゃんの人格が形成されていった。
ぷーはいつも涼しい室内にいたけど。

住んでいる国では自分が外国人だってことも、いくつもの言語が飛び交っている毎日も、いろんなルーツをもった友達も、当たり前の世界だったね。
毎日暑いから、一年中プールに入りたい放題だったりもした。

車で送り迎えしてもらっていた日本人学校には、全校生徒が50人くらいしかいなかった。
長くスラバヤに住んでいる子もいれば、引っ越して来たばかりの子もいた。
さきちゃんは、友達と校庭の隅の側溝でカニを取ったり、大きなカタツムリを掴み取りしたりしたらしい。恐ろしくてぷーにはできない。

さきちゃんは勉強は嫌いじゃなかったし、運動も嫌いじゃなかったから、毎日汗だくになって走り回ってたね。
でも一人前に漢字の練習をサボったりしていたのをぷーは見逃さなかったよ。

そういえば、スラバヤでびっくりした出来事があったね。
さきちゃんが学校帰りにシャワーを浴びて浴室を出た瞬間、浴室の天井が降って来たね。
メリメリ、ガラガラガシャーン!と大きな音を立てて。
専門家によると、シロアリのせいらしかった。

他にも、床が盛り上がったり、ゴキブリが出たり、大きな蛇がいたり、なんとも愉快な生活を送ってた。

続きは、また明日。

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