医療経営における人的資源管理に関する研究

宮崎学園短期大学　現代ビジネス科　准教授　武村 順子

　経営マネジメントやサポートの能力が高く、医療知識が豊富な医療系事務職人材の有効活用は、医療経営において重要である。しかし、国の施策が前提にある中で、運営を継続しなければならない医療経営の現状においては、人材の有効活用がなされているとは言い難い。これらのことを社会的課題と捉え、調査、分析を行った。結論として、管理体制の整備、医療系事務職人材に対する認識を変える、人事考課の再考、組織風土の改善、教育を受ける機会を作ることを人材有効活用に繋がる人的資源管理への提言とした。また、この研究を通して、医療業界の意識改革へのモチベーションの高まりにくさ、「専門家支配」問題なども明らかとなった。

《発表論文》
１．診療所経営における医療系事務職人材の有効活用の検討― 職務満足度調査を基に ―（査読付き）　日本医療秘書実務学会
２．中小規模医療機関における医療系事務職人材の職務満足調査からの提言―人材の有効活用を視点においた検討―（口頭発表）　日本ビジネス実務学会