記事一覧
ゆらゆらとゆれる
そんな酔い
生きている限りゆらゆらとゆれる
そんな酔い
いつまでも…そんな思い
ゆらゆらと
そんな空虚を漂い
小さな男 その4
彼は言った
この場所は僕のものだ
不思議な目をした青年
彼は何を思い行く手を塞ぐ
苦し気に顔を歪める
目を合わさない
苦し気に拳を握る
「ごめんなさい」
「あなたの邪魔をするつもりはなかったの」
彼が目を合わせる
疑う目
まるで助けを求めるように
「もう行くわ」
「ごめんなさい」
彼から遠ざかる
冷たい風が吹く
街の雑踏の中
身を隠すように紛れる