雑記、詩のようなもの。 日々徒然なるままに

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記事一覧

痛み

世界平和ほどクソなものはない 誰が何を求めるのか 見捨てられるのはクソとも思われない 視界にすら映らない”むい”な存在 誰が救うのかそんなものを 痛みか、マスメディ…

空
10か月前

羽っこ

扇風機のはね まわるまわる大きくまわる 僕の羽はあなたに向かって 大きくまわる あなたのそのまるっこい瞳と ふわっとした茶色い毛並み いつもこの場所で 僕に顔を向…

空
1年前
1

無題

アメリカに核が落ちた日 彼は死んだ 彼の傍らで 彼の手を握り彼を看取った 彼は安らかに眠るようにして 死んでいった 午前7:35、日本時間 アメリカのワシントンに核が…

空
1年前

ゆらゆらとゆれる
そんな酔い
生きている限りゆらゆらとゆれる
そんな酔い
いつまでも…そんな思い
ゆらゆらと
そんな空虚を漂い

空
1年前
1

睡眠

進まない時計をずっと眺める それが休日ぼくの睡眠 時折時計が止まってるのかと思い 秒針の動きを確かめる 秒針は動いている 明日の朝まで 出勤までの猶予時間 只管時計…

空
1年前
2

雲流れ

ゆらりゆらりと舟に乗って 今日も手製の櫂で漕いでいく 水面の路の明かりもゆらゆらと 花咲くように映し出す 灯の下に行き交う人も ゆらゆらとさまようように水に浮く 今…

空
1年前

詩..草原

草原に花が咲く ひらひらと蝶が舞う 雪解けの空気が 遠い山の向こう側から そよそよと風に乗ってやって来る 太陽が草原を照らす まだ少し肌寒くまだ少し控えめに 草原をゆ…

空
1年前
4

詩..花 その2

路に咲く花 愛すべきその花は 私を愛してはくれない 触れることもなく 私は路先へと歩む 心を覆いそして支配する 花への思い 明日行き違うとき またその花は咲いているだ…

空
1年前
2

小さな男 その9

おちち どこへ行ったの いつからだろう 彼女は彼のことをそう呼ぶ 大丈夫 パパは帰ってくるよ 朝の陽ざしが台所の脇まで その日を伸ばす あの事があってから一か月半 …

空
1年前
1

小さな男 その8

今日も彼はいる 昼間から 公園のベンチに腰掛ける どこにも行く当てがないのか 飯はどうしている 彼がどんな人間かは分からない 彼はずっとベンチに腰掛ける 静かな公園…

空
1年前

小さな男 その7

初恋の女性と二人きりでデート こんな素晴らしいことがあるだろうか 海辺の砂浜 踊るように舞う彼女は まるで天使だ 「新庄さん」 新卒で入った僕を彼女はいまだ 名字で…

空
1年前
1

小さな男 その6

長く暗い闇の中を歩く 明滅する街灯の光は その先を照らさない 潮騒に舞う蝶の羽 明滅する光は 影絵のように暗闇に 幻覚を映し出す アスファルトの道は けぶる雨に濡れ …

空
1年前

愛について

愛とは何か 個と個の関係性において どれだけ相手を理解し大切に思うか 大切に思うだけなら 間口は広い 依存、執着、束縛 見えない鎖で縛る 共同体という馴れ合い 愛…

空
1年前
1

小さな男 その5

辛いなら辛いといえばいい 長年職場を共にした 同僚が普段でない口調でそう 言い放つ 「そう言うが」 「それで何が変わる」 うーん 同僚は首を傾げる まあ何も変わらん…

空
1年前

小さな男 その4

彼は言った この場所は僕のものだ 不思議な目をした青年 彼は何を思い行く手を塞ぐ 苦し気に顔を歪める 目を合わさない 苦し気に拳を握る 「ごめんなさい」 「あなた…

空
1年前

小さな男 その3

彼と出会ったのは薄闇に暮れる公園だった 私は学校から帰り直ぐ様かけ出した娘の 迎えに行った時 公園の街灯の明かりの中の ベンチに居座る黒い影 娘は暗い中楽し気に友…

空
1年前

痛み

世界平和ほどクソなものはない
誰が何を求めるのか
見捨てられるのはクソとも思われない
視界にすら映らない”むい”な存在
誰が救うのかそんなものを
痛みか、マスメディア(情報)か
民主主義の名の下に行われる投票数か
痛みは既に存在し世界という名の下に
その世界を閉ざす
誰が戦う?彼を救うために
何と?誰と?

羽っこ

羽っこ

扇風機のはね

まわるまわる大きくまわる

僕の羽はあなたに向かって
大きくまわる

あなたのそのまるっこい瞳と
ふわっとした茶色い毛並み

いつもこの場所で
僕に顔を向けた後うたたねしてる

この場所に落ちるお日様のひかりが
だんだん横にずれていく

今はもうあなたのしっぽの先っぽまで

もうすぐ僕の羽は取り外され
水と洗剤で綺麗に流された後
いつもの箱にしまわれる

また会う日まできっと
ごき

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無題

アメリカに核が落ちた日
彼は死んだ

彼の傍らで
彼の手を握り彼を看取った

彼は安らかに眠るようにして
死んでいった

午前7:35、日本時間
アメリカのワシントンに核が落ちた

ニュースで知ったのはそれから
わずかの間

何が始まるのか
何が終わるのか

テレビのキャスターは真剣な顔で
ニュースを伝える

もう治らないと伝えられて二月前
彼はこの家に帰ってきた

失うことの怖さよりも
少しでも

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ゆらゆらとゆれる
そんな酔い
生きている限りゆらゆらとゆれる
そんな酔い
いつまでも…そんな思い
ゆらゆらと
そんな空虚を漂い

睡眠

睡眠

進まない時計をずっと眺める
それが休日ぼくの睡眠

時折時計が止まってるのかと思い
秒針の動きを確かめる
秒針は動いている

明日の朝まで
出勤までの猶予時間

只管時計を眺める

時折夢を挟みながら時計は進む

18:00 夕方

20:00、22:00 夜

24:00 深夜0時

2:00、3:00、、

もうすぐ夜が明ける

只管に布団にくるまって眠る
夜が明けるまで
出勤時間まで

雲流れ

雲流れ

ゆらりゆらりと舟に乗って
今日も手製の櫂で漕いでいく
水面の路の明かりもゆらゆらと
花咲くように映し出す

灯の下に行き交う人も
ゆらゆらとさまようように水に浮く

今日という日もそろそろに
月の明かりと雲流れ

こんな日はちょっと一杯
いつもの場所で

肴はいかの塩焼きか
どんぐり眼の横丁の娘は
今日も元気にしているやろか

詩..草原

詩..草原

草原に花が咲く
ひらひらと蝶が舞う
雪解けの空気が
遠い山の向こう側から
そよそよと風に乗ってやって来る
太陽が草原を照らす
まだ少し肌寒くまだ少し控えめに
草原をゆっくりと歩く
川のせせらぎがどこからともなく
聞こえてくる
小鳥のさえずりがどこからともなく
聞こえてくる
草原を進む
目の前に広がる
どこまでも続く草原を
足取りは軽く

詩..花 その2

路に咲く花
愛すべきその花は
私を愛してはくれない

触れることもなく
私は路先へと歩む
心を覆いそして支配する
花への思い

明日行き違うとき
またその花は咲いているだろうか

雑踏は二人の仲を知らない

心に宿すその花への思いは
また季節とともに
未来へと夢見る

儚い思いを纏う

生きる希望となって

季節は時に流れて
心は移ろうこともなくて
永遠に思いゆく

小さな男 その9

小さな男 その9

おちち
どこへ行ったの

いつからだろう
彼女は彼のことをそう呼ぶ

大丈夫
パパは帰ってくるよ

朝の陽ざしが台所の脇まで
その日を伸ばす

あの事があってから一か月半
何も変わらないように
そう努めてきた
これから先どうなるのだろう

いつもの時間
そろそろバスが来る頃

「明美、バスが来るよ」

明美は短く切った髪に
黄色い帽子を被せる

「いってきます」

「いってらっしゃい」

私達はい

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小さな男 その8

今日も彼はいる
昼間から
公園のベンチに腰掛ける

どこにも行く当てがないのか
飯はどうしている

彼がどんな人間かは分からない
彼はずっとベンチに腰掛ける

静かな公園
彼以外誰もいない

彼はまるで空気のように
そこに居座る

ウインカーを付けずに
公園の前の路を
おもむろに曲がる車

そういえば今日は風がない
暖かな陽ざしがアスファルトを照らす

彼を横目に路を歩く
通り過ぎる彼の姿は
まる

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小さな男 その7

小さな男 その7

初恋の女性と二人きりでデート
こんな素晴らしいことがあるだろうか

海辺の砂浜
踊るように舞う彼女は
まるで天使だ

「新庄さん」

新卒で入った僕を彼女はいまだ
名字で呼ぶ

この場所に行こうと言ったのは彼女
僕を選ぶ理由なんて見当もつかない

「綾香さん」

職場の同僚は皆彼女をそう呼ぶ

「不思議」
「空があんなにも赤い」

赤い空、夕焼けが彼女を照らす
僕のほうを振り返る彼女
彼女の目には

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小さな男 その6

小さな男 その6

長く暗い闇の中を歩く
明滅する街灯の光は
その先を照らさない

潮騒に舞う蝶の羽
明滅する光は
影絵のように暗闇に
幻覚を映し出す

アスファルトの道は
けぶる雨に濡れ
足元を水で濡らす

永遠とも思える
闇の時間
人は心地よく貝殻の中で眠り
海中の奥底で息を殺す

風が冷たい水の臭いを
浴びせ掛ける
これは誰の息か

どこの知らない誰かかが
この闇の支配者は俺だと
まるで誇示するかのように

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愛について

愛とは何か

個と個の関係性において
どれだけ相手を理解し大切に思うか

大切に思うだけなら
間口は広い

依存、執着、束縛

見えない鎖で縛る
共同体という馴れ合い

愛という名の理想像
それは個と個の関係性がいい

互いに理解し
何を求め何に救いを求めるのか

好きなように生きたい
自ずを救うために

君を救うために

救うとはきっと
生きたいように生きること

小さな男 その5

小さな男 その5

辛いなら辛いといえばいい
長年職場を共にした
同僚が普段でない口調でそう
言い放つ

「そう言うが」
「それで何が変わる」

うーん
同僚は首を傾げる

まあ何も変わらんか
まったくそうだろうよ

普段から高圧的に接してくる上司
この春新たに配属された上司は
どうも我が道を行く

きっかけは先週の金曜日
ちょっとしたミスで呼び出され
どうしたらそんな言葉が出てくるのか
そんな言動で罵られる

はあ

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小さな男 その4

小さな男 その4

彼は言った
この場所は僕のものだ

不思議な目をした青年

彼は何を思い行く手を塞ぐ

苦し気に顔を歪める

目を合わさない

苦し気に拳を握る

「ごめんなさい」
「あなたの邪魔をするつもりはなかったの」

彼が目を合わせる

疑う目
まるで助けを求めるように

「もう行くわ」
「ごめんなさい」

彼から遠ざかる

冷たい風が吹く

街の雑踏の中
身を隠すように紛れる

小さな男 その3

小さな男 その3

彼と出会ったのは薄闇に暮れる公園だった
私は学校から帰り直ぐ様かけ出した娘の
迎えに行った時

公園の街灯の明かりの中の
ベンチに居座る黒い影

娘は暗い中楽し気に友達と砂場で
遊んでいる

「愛美」

娘に声をかける
娘は顔を上げ声のするほうに振り返る

「日が暮れるぞ、今日はおしまい」

名残惜し気に友達とあいさつを交わす

ゆかりちゃんだったか
娘に手を振って娘もそれに応える

「気をつけて

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