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『ヴェノム:ザ・ラストダンス』/ネタバレ有りレビュー


ヴェノム作品の集大成ではない

まず最初に物語のあらすじを書いてその後感想を書きます。

また、ラストの話をいきなりする理由としては基本的にこの映画においてエディとヴェノムのエピソードが弱く何をテーマにしたかったかはっきりしない為、話しても映画をそのまま書き出すだけで意味はない為道中の話は省いて話します。

あらすじ

今回の映画ヴェノムラストダンスのストーリーは2作品目で主人公エディ・ブロックとヴェノム達が赤いシンビオートカーネイジとの戦いの末、マリガン刑事が死んだ後から始まります。

エディはマリガン刑事の殺害の容疑者としてエディはテレビで報道されアメリカ政府や警察から逃げる日々を過ごしていました。

逃亡生活に疲れ服装もボロボロなエディとお気楽なヴェノム、この逃亡生活を止めてニューヨークで過ごしたいと考えたエディは記者時代に掴んだニューヨーク市長のネタでニューヨーク市長を脅迫しニューヨークで生活しようと企みます。

しかし、そんなエディとヴェノムに危機が迫っていたのでした。

その危機とは闇の神ヌルのことです。

ついにヴェノム作品3作目でヴェノム達シンビオートの生みの親、闇の神ヌルが劇中で登場しました。

闇の神ヌルはシンビオートを産んだもののシンビオート達が反乱を起こし牢に閉じ込められており、
ヌルの目的はその牢を開く鍵となるコーデックスを手に入れることでした。

コーデックスとはシンビオートが共生した生命体が一度死に、シンビオートによって蘇生された時に生成されるものです。

ヌルはコーデックスを手に入れる為、ヌルが生み出した謎の生物ゼノファージを送り込みます。

コーデックスを手に入れようとするゼノファージからエディとヴェノムは逃げ切れるのでしょうか…?

感想

さて問題はここからです。

ストーリーの作りはあらすじに沿われたもので話自体は至ってシンプルですが予告で闇の神ヌルが出て来て作品の冒頭でもヌルが現れます。
映画を見ている観客はヌルが話の全体に関わってくるキャラクターだと考えヌルの登場を考えながら物語を観ていくと思いますが基本的にこのキャラクターは作中全く出てきません。

途中でヌルが中々出て来なかった為、まさか?と勘繰ってしまった展開がこの作品の最大の問題点です。
それがヌルの手下のゼノファージがラスボスということです。

最後のクライマックス周辺の盛り上がりはありましたが最後のシーンはゼノファージに追い詰められゼノファージをヴェノムが巻き込んで爆殺しました。

あっけなく死んでいくヴェノム、死に方も一気に死ぬのではなくちょっと長々と喋って感動的な雰囲気はありましたがまさか死ぬの?と思ったら爆発して場面転換、エディが勲章つけたお偉い軍人さんにこのことを話したらお前は穴倉行きだと言われて最後はエディが最後青空を見上げながらなんか1人で語って終わりました。

この終わり方をした理由として考えられるのはこの作品はエディとヴェノムの物語をリセットする為に作られた作品でスパイダーマンの映画やアベンジャーズ作品の繋ぎの為に作品なのではないか?という理由です。

ヴェノムやエディ今後の予測


ヴェノムは作中では死んでいるものの肉片は別の所に保存されていた

作中ではヴェノムはエリア55の地下施設を運営している政府の秘密組織に追われています。

彼ら秘密組織はシンビオートを捕らえ研究しておりゼノファージに追われているエディ達を捕らえようと探している時にエディ達がお酒を飲んでいたバーでヴェノムの肉片を試験官の中に入れて保存していました。

映画のクレジットが終わり最後のおまけ映像では壊れた試験官とゴキブリが映っている映像がありました。

つまりこの映画の目的はあくまでヴェノム自体をリセットすること、エディがニューヨークに行くことを物語の流れに組み込むことだったと思われます。

この流れならばスパイダーマンの続編でエディが現れても違和感はありませんし生まれ変わったヴェノムがスパイダーマンに寄生しサム・ライミ版のスパイダーマンと同様にブラックスパイダーマンになるという展開を作れます。

元々善良になったヴェノムがスパイダーマンに寄生しても攻撃的なブラックスパイダーマンになる展開は作れませんしもう一度エディに寄生してもエディの記憶を通して善良なヴェノムになる展開が作れるので今回の作品は次の作品の辻褄合わせの為に微妙な作品になってしまったのではないでしょうか?



映画館では公開から何日か経った上でレイトショーで見たのですが普段の映画館の観客の数より多かったので期待していた観客が多かったのでしょう

エンドロールでは早々と帰ってしまった人達がいましたが最後の映像は観ておいたほうが良いと思います。

-映画の特典-



様々なシンビオートが活躍したのは好印象


今回の映画最大の見どころであり一番の華はなんといっても様々なシンビオート達が活躍する場面でしょう
トキシンというシンビオートだったりとにかく様々なシンビオートが出てきました。
一番心躍る展開でしたし、多彩なシンビオートを観て思ったのが『だったらもうラスボスもシンビオートで良くね?3作続いてラスボスシンビオートってのもさすがに見飽きるかなと思ってたけどよくわかんない昆虫エイリアンよりシンビオートの方が画面映えするし裏切り者のシンビオートとエディ達が戦って勝てば良くね?』と思ってしまうくらいめちゃくちゃ楽しかった場面でした。
正直この場面を後5.6分長くダイナミックにするだけでも面白さは大分変わったと思います。

最後にエディの子供について

アメコミ原作ではエディ・ブロックには息子がいて更に子供はシンビオートの力を引き継いでいるらしいです。
映画ではゼノファージから逃げる途中にエリア55でエイリアンを観たいという家族に出会いますがその時にヴェノムと家族について話す場面があります。
神妙な顔をしながら考え込むエディの姿にヴェノムは家族が欲しいという願望を捨てきれないエディに優しく対応してました。
今後の展開でもこのシーンは次の作品の設定に繋がっていくであろう大事なシーンなのでぜひ映画で見てみてください

全体的に話がまとまっているものの後一歩、クライマックスの面白さや観客の求めていた期待を超えられなかったヴェノムシリーズ最後の作品でした。

以上が映画の感想でした。
ぜひ別のレビューも見て頂けたら嬉しいです!

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