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ふと昔インターネットの海に漂っていた頃のことを思い出した顔も名前も知らないひとたち、光る長方形の中の世界、顔をあげれば体温ある人間が沢山居たのにね、冷たくて眩しい中に本当に存在するかも分からない生き物の言葉だけが優しさや温かさだと思えていたような気がする正直な所あまり覚えてはいないけど
iphoneで真っ暗な部屋を照らした時浮かび上がる影だけが僕だった、君も
どこかでいきていたらうれしいな
物心ついた時からインターネットがあってどこにでもかんたんにログインできる世界、でもどこにもいけないんだよ、ネット世代、見たくないものの方が多かったよねそりゃ、人の不貞行為にスキャンダル、ビルから落ちる人の姿や音、誰が誰のため?なんだかよく分からないけど脳の内側にパリパリになってずっと張り付いてるみたいだ、どんなに綺麗なもの見たって
snsなんて本当は大嫌いでケータイ窓から投げてみようかと思ったり本体料金まだ払ってるからやめとくけどね、容姿の優劣の話も世の中の汚いとこも全然見たくないんだよ、ネットがあって感謝してることなんて地図くらい、僕がこの果てしない地で迷子にならず君のもとに辿り着けることくらいですよ謝謝

海がみたいただ海がみたい、東京に海はないの
生まれてずっと海のそばにいた夜には海鳴りが聴こえたよね、悲しいときもあるけばいつだって大きくて青い変わらないままそこにいたじゃない、近づけば汚いこと知っていてもそれでもよかった
余生、死の覚悟を持ってでも海の見える小さな家に暮らしたい
結局のところ
僕はずっと海にいる海に還るきっと


そういえばユミル元気かな



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