『東海道四谷怪談』からつながったドラマ『妖怪シェアハウス』

7月26日は『東海道四谷怪談』の記念日!?

 私、四谷駅の近くに住んでいたことがあるんですよね。盆暮れ正月なんかに、お国に帰ると、

久々に会った親戚「東京に出て、どこに住んでいるんだ?」
「麹町です。旧日テレがあった。」

当惑する親戚「ふ~ん。」
「ん~あと、駅で言うと四谷駅が近いです」

おどろく親戚!「えっつ!!四谷って、あの四谷怪談の!?」
「そうです!(実は分かっていない)あの四谷怪談の四谷です!(たぶん!)」

 という会話。幾度もあったなぁ(遠い目)
 どうせ、その親戚も5分後には忘れて、また初めての話かのように訊いてきますから。私も、いい加減なままでした。

 しかし!!ある時、転機がありました。いう程の内容ではないんですけど、7月26日って何の日(記念日)かご存知の方いらっしゃいます?

毎年、7月26日は、幽霊の日!

 なんだそうですよ!幽霊は生者の理から外れてしまっているので、暦も時間も関係なし!出たい時に現れて、好きに消えますよね。
※幽霊を見たことが無い方は、『キャスパー』を参考にしてください。
なので、幽霊に記念日って妙だなぁ。と思い、更に調べてみると、この日は、

『東海道四谷怪談』の初演日

 という理由で、7月26日が「幽霊の日」日に制定されたそうです。時は1825年(文政8年)江戸の中村座でのことです。文政8年といえば、文政の大火の少し前。江戸時代末期で、「異国船打払令」が発令された年のようです。
 さて、(昨年のことですが)この7月26日にちなんで、『東海道四谷怪談』を観てみよう!というところから始まって、
つながった!広がった事が今回の記事です♪

『東海道四谷怪談』の紹介♪

 さて、まずは東海道四谷怪談(以下、四谷怪談と略称する)のあらすじをご紹介したいと思います!ちなみに、私が今回観たのは、
1959年公開の中川信夫監督の作品です!古い作品ですが、DVD化もされていますよ~^^

あらすじ

嘘つきな伊右衛門

 時は、江戸時代。四谷左門の娘、お岩に想いをよせる武士(浪人)が居ました。その名は伊右衛門(お茶とは関係ない)と言います。この伊右衛門、一度はお岩との婚儀を許されますが、なんと、左門に約束を反故にされてしまいます。
 伊右衛門は、何とか許して貰おうと食い下がりますが、許されるどころか左門に侮辱されてしまいます。腹を立てた伊右衛門は、なんと!左門を斬ってしまったんです!

 そして、お岩には自分が殺害したことを隠し、
「江戸へ向かい、左門を斬った人物の仇討ちをしよう!」
そう、お岩を誘い出します。実際には伊右衛門自身が犯人ですが、お岩を騙した上、これで実家から連れ出すことに成功するのです。

邪魔者は消す!

 お岩を連れ出すことに成功した伊右衛門ですが、一つ障害が残りました。江戸への道中にお岩の婚約者が同道することになったのです。この婚約者はかなり邪魔。そこで伊右衛門はなんと!
この婚約者を、滝つぼへ突き落とすんです。邪魔者は消す。ということですね。

江戸での生活

 さて、お岩の父、左門を斬り。仇討ちに同道した婚約者を滝つぼへ突き落して消した伊右衛門。しかしまぁ、抜け抜けと!「父上の仇は私が取る!」とお岩を騙し、江戸でお岩と生活し、子供までつくってしまいます。まぁ、伊右衛門の汚いこと!しかし、伊右衛門の非道さはこんな程度ではなかったのです。

転機。お梅との出会い

 江戸で、貧乏な浪人暮らしを続けていた伊右衛門とお岩ですが、とある日、悪党に絡まれていた、お梅を助けたことで転機がおとずれます。お梅の家は旗本、裕福な武士の家でした。
 お梅を助けたことで、お梅の父、伊藤喜兵衛(お茶とは関係ない!)にも気に入られ、「ぜひ。お梅の婿に!」と請われます。

 伊右衛門には、2人を殺してまで得たお岩がいます。なので、喜兵衛の申し出を断ればいいんです。しかし!流石は非道な伊右衛門でした!貧乏暮らしに嫌気がさしたのか、裕福なお梅の婿としての生活を送るため、邪魔となった、お岩を排除しようと動き出します!
 もう!伊右衛門は徹底的な悪人ですね!

まだ、まだこんな程度じゃない伊右衛門の非道さ

 伊右衛門は、本当にひどいです!なんと!「飲むと二目と見られないほど顔が変形する」という毒薬をお岩に飲ませることにしました!
 しかも、「病に効く薬だ」と偽ってです!も~このシーン涙なしには見られません。と言うのも、お岩は、最近冷たく扱われていた伊右衛門が、こんな風にやさしくしてくれたのはいつぶりだろう?と感謝しながら、毒を服すんですから。
 あぁ!ヒドイ!なんてヒドイ!
 しかしこの毒は死ぬ毒ではない。伊右衛門は、お梅との婚儀の為、もう一手を詰める必要があります。
 最後、伊右衛門は何を仕掛けるのか。毒を飲んだお岩はどうなってしまうのか!?

お岩「この恨み、はらさでおくべきか!」

『妖怪シェアハウス』でお岩さんが生活!?

 「この恨み、はらさでおくべきか!」の名セリフで有名なお岩さん。恐ろしい存在となってしまったことは確かですが、まー伊右衛門がクズすぎましたよね!なので、むしろお岩さんを応援したくなる!そんなキャラクターです。

 そんなお岩さんが、別の作品につながっていました!それは、テレビ朝日で2020年8月~9月に公開されたドラマ、『妖怪シェアハウス』です!

 主演は小芝風花さんで、気になるお岩さん役を演じたのは、、、
なんと!松本まりかさん!
このキャスティングをした人は天才ですね!あの、色っぽい松本まりかさんが!更に妖艶な演技をされていて、最高でした^^
 2022年4月からは、続編『妖怪シェアハウス ‐帰ってきたん怪‐』の公開も始まり、また盛り上がっていますよ~^^!


ドラマの魅力♪

 このドラマの世界では、妖怪たちが人間社会に上手く溶け込みながら生活しています。お岩さんはナースとして働いていましたよ(鼻血!!)とは言っても、本性は人ならざる存在。とある神社に、妖怪たちが身を寄せ合って生活する、「妖怪シェアハウス」という場所がありました。

 そのシェアハウスに関わってしまったのが、本ドラマの主役、小芝風花さん演じる、目黒澪(めぐろ みお)。
 澪は、それはそれはヒドイ男を信じてしまい、仕事も、お金も、住む場所さえも失ってしまいます。行き倒れ寸前!という時、たまたまお岩が澪を助け、シェアハウスにつれてこられ、介抱されました。

 お岩は、自分と同じく、信じた男に裏切られた澪を放っておけず、妖怪が人間と関わってはいけない!と分かっていても、澪を助けるよう、同居人の妖怪。ぬらりひょん・酒呑童子・座敷童を説得し、再び復讐に燃えるのです。

 澪をだました男を、お岩は色仕掛けでシェアハウスに連れてきました。下衆な男らしく、すぐにお岩に迫ります。お岩は

「ちょっとシャワー浴びてくる 待っててね」

と、笑顔で応えます。ドラマを観ていた男は吠えました!「うぉぉぉおおお!まりかぁぁぁ~っ!!!」

 このドラマでは、毎回ユニークな妖怪が登場します!澪は自身の復讐以外にも、妖怪が起こす出来事に関わることで物語は進んでいきます。
 コメディの要素が強いドラマで、シェアハウスでの和やかだけど、普通じゃない生活。とっても魅力のあるドラマでした♪
 全8話なのでパッ!と観られますし^^オススメの作品ですよ♪

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