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聴く効く

「邪道な理由なのですが、
私がインタビューをされたかったからです。」

先日、きどラジオの打ち合わせ中に、
私(きど)がなぜインタビュー番組を始めたのか、
本音をこぼしてしまった。思いがけず。

これまでは、「先輩に薦めていただき、
なんとなく始めてみました」と答えていた。
もちろん、嘘ではない。
でも、それより前から、
インタビューされる人に憧れがあった。

記事にされて、
読者がすごいとざわめくのを観察するのは、
気持ちいいのかもしれない。

でも、その手前の。
相手がメモを取りながら、
自分の話を熱心に聞いてもらう待遇に、
羨ましさがあった。

メモを破り捨てて、
全部なかったことにしてもいいから。
ただ、耳を傾けて欲しかった。

私の言動や表情に騙されないで、
もっともっと
沢山質問して欲しかった。
疑って欲しかった。
心の歪みや淀みを指摘して欲しかった。
怖がらないで欲しかった。
「不気味だよ」って思ったなら
「不気味だよ」って伝えて欲しかった。

ももはいいよね。
繊細だからそのキャラでも許される。

モモはイイヨネ。
センサイだからソノキャラでもユルサレル。

モモハイイヨネ。
センサイダカラソノキャラデモユルサレル。

ときどき、
どう立ち回れば必要とされるのか、
分からなくなる。

繊細は自分が育てたものなのか、
根づいて取り外せないものなのか。
分からなくなる。

そして、
繊細というには恐れ多いくらい、
今日も部屋は汚れている。

身の回りの何一つ
片付いていないけれど、

私の話に傾聴して
「辛いよー辛いよー」と
阿保みたいに繰り返す友人に

私は昨日も救われたのだ。





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