水曜日と、ひとりの夜
水曜日は、特別な日だった。
ほとんど毎日のように会えていたけれど、
それでも水曜日は、特別だった。
PCをひろげて仕事をする真剣な姿を見つめたり
ご飯を食べながら何でもない話をしたり
いつもと違う空間で、2人の大好きなご飯を食べながら
過ごす何でもない時間が大好きだった。
美味しそうにビールを飲む顔が眩しくて
飲むといつもより饒舌になって
話してくれたいろんなことが 嬉しかった
仕事のこと
家族のこと
子供の頃のこと
大好きな趣味のこと
誰にも内緒で、2人で始めた秘密のプロジェクトのこと
水曜日が近づくと そわそわしてしまう
毎週水曜日 ドキドキしながら
「今日は〇〇の日」
そんなメッセージに笑顔になっていた自分と
その時の幸せな気持ちを思い出す
あったかくて、幸せだったあの時間を
ちょっと寂しくて でもやっぱり
どこかあったかい気持ちで思い出す
明後日は水曜日
もう あなたからのメッセージは届かないけど
きっとあったかい気持ちで ひとりで過ごす夜
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