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ホーム最終戦 J1第33節 vs京都 マッチレビュー

割引あり

 みなさんこんにちは、セレサポ神戸です。最近、研究とバイトが忙しくてなかなかマッチレビューを書く時間がなく、投稿が遅くなりました。

 もう試合内容を忘れて、契約更新や移籍に注目が集まる頃かと思いますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 先週土曜の京都戦はホーム最終戦で、勝ちを見たかったのですが、ゴールを奪えず0-1の敗戦となってしまいました。残念な敗戦となりましたが、キヨの復帰を見れたことは良かったです❗️

 試合内容に入る前に、今回も記事を有料にしました。半分は無料で閲覧できるようにしていますので、そこまでの内容が良かったらポチッと購入していただけると嬉しいです。そして前回に引き続き、下のツイートをリツイートしてくださった方は最後まで無料で読める設定にしているので、そちらもご利用ください。
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 試合内容は、前半はほとんど京都ペースで、そこで奪われた1点を最後まで守り切られてしまいました。

 ではなぜ、京都ペースで試合が進んだのでしょうか。ここからはその理由を見ていこうと思います。

両チームのスタメン

 両チームのスタメンは上記の通りです。セレッソは3試合続けて同じメンバーでの4-3-3、京都も4-3-3でした。

 同じフォーメーションですが、セレッソがボールを繋ごうとするのに対して、京都は前線から激しくボールを奪いにきました

京都の前からの守備

 セレッソが後ろからボールを繋ぐ時の、京都の守備の初期配置はこのようになっていました。

 まず、最終ラインを高く設定し、全体をコンパクトに保っていました。そして、3トップでキーパーとセレッソのCB2人を牽制していました。

 これによって、CBにパスが出た時の時間的余裕をなくし、パスミスを誘発して奪うことが目的です。また、WGはセレッソのCBに対して外から寄せるため、簡単にSB(ここでは船木)にボールを逃すことができません。

 また、京都の中盤3枚はセレッソの3枚にマンツーマンでついていきます。こうすることによって、、

 パスの選択肢をマークされている中盤への縦パスだけにして、それを奪いに行けるようになるわけです。焦って出すバスの質はどうしても落ちますし、パスコースがわかっているとカットを狙うことも容易です。パスカットをできなくても、トラップが乱れたところを奪うこともできます。

 また、京都の中盤にはフィジカルを生かしてガツガツボールを奪いにいける選手が揃っています。この京都の守備にハマって、セレッソは何度も中盤へのパスでボールを奪われていました。

 そしてこの守備配置のもう一つの狙いは、ジンヒョンからのミドルパスを封じることです。セレサポならわかっていると思いますが、フリーのジンヒョンからのミドルパスは高精度なので、フリーの選手に通ることで一気に前進することができます。

 パトリックがジンヒョンを牽制することで自由にボールを蹴らせず、中盤もずっとマンツーマンで着いていくので、柴山や上門がフリーになることもありません。結果、この試合ではジンヒョンの効果的なパスは少なく、パスミスがいつもよりも多くなっていました。

 また京都は、上記の状況からSBにパスを出された場合の策も持っていました。

 また、WGがこの立ち位置にいると、SBへボールを繋ごうとする時に、前方へのパスではなく、後ろ向きで受ける真横へのパスになりすぐに前方に展開することができません。

 そのスキに京都のSB(ここでは福田)がセレッソのSBまで出ていき(驚異的な運動量です)、縦へのパスコースを切ります。それと同時にWG(ここでは原)がCBへのパスコースを切ります。こうすることで、再び中盤へのパスしか選択肢がなくなります。

 そして中央へパスを出させ、それをカットすることを狙います。前半、パトリックがキーパーと1対1になる前のシーンも、この形で船木からボールを奪っていました。

 この時、後ろは数的同数になっているのですが、寄せの速さと巧みなパスコースを切るディフェンスで、セレッソは前線までボールを届けることができませんでした。

 これが、セレッソを苦しめた前半の京都の守備です。この守備で何度も高い位置でボールを奪い、シュートまでつなげていました。

WGが中に入る京都の攻撃

 京都は、上記のように運動量を活かした前からの守備がいちばんの武器ですが、この試合では攻撃でもセレッソの弱点を上手く突いていました。

 京都の攻撃の初期配置は以下のようになります。

 この配置の特徴は、京都の両WGがサイドに張るのではなく、ペナルティエリアの幅よりも内側に位置し、セレッソのアンカーである香川の両脇を狙っていることです。セレッソのWGは攻撃時はライン際まで開くので、対照的な動きと言えます。

 WGが内側に入るので、サイドの幅を取るのはSBになります。ここで、京都の両SBは低い位置に立つのではなく、セレッソの両WGの背後に立ちます。こうすることで、クルークスとカピは積極的に前へボールを奪いにいくことができなくなります。

 この状態でも、上門や柴山はいつも通りCBまで当たりに行き、ボールを奪おうとしますが、上図で分かる通り中盤に大きなスペースがあります。

 もちろん上門は川崎へのパスコースを切りながら出ていますが、CBから原への長い縦パスのコースは空いています。ここにパスを出されると、190cmあってフィジカルの強い原を香川が一人で抑えないといけなくなります。(しかもすぐ近くに木下もいて、1対2の数的不利)

 このようなシーンだけではなく、攻守の切り替えのシーンでもスッと香川の横に降りてきてボールを引き出し、ボールを運ぶことでカウンターの起点にもなっていました。原は完全に京都の攻撃の中心でした

 香川のアンカーは、攻撃面ではパス回しを円滑にし、攻撃のリズムを作ることができるというメリットがありますが、守備面やフィジカルは弱点になってしまいます。京都はこの弱点を見事に突いてきました。

 また、上門と柴山は本職がアタッカーであるため、前に出ていく守備は得意としていますが、中盤のスペースを埋める守備は上手いとは言えません(上図の場合柴山が下がって香川の隣を埋める必要がある)。これが現れたのが失点シーンでした。

 ロングスローのこぼれ球を拾われ、カピの背後に位置取る福田にスルーパスが通ります。ここで、金子に対して香川が当たりに行ったため、香川が元いたスペースを上門か柴山が埋める必要があります。

 しかしどちらも下がってスペースを埋めなかったため、マイナスのエリアがぽっかりと空いてしまいました。そこに中に絞っていた京都のWGが走り込み、原がクロスに合わせて京都に先制点を取られました。

 このゴールで20分に先制したことで、京都は前からのプレッシャーを徐々に弱め、セレッソがボール前に進める回数増えてきましたが、それでもセレッソはなかなかシュートを打つことができませんでした。

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