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加藤路瑛の1日(2021年11月29日〜)。自分のアイディアが最高だと思う人は多いけど。そんな僕の日常

加藤路瑛の日常(会社経営や高校のこと、プライベート)を赤裸々に1週間単位でお届けするnoteです。月曜日・火曜日は公開中。

11月29日(月)

27日の夜から名古屋にいます。今日は午前中は縫製工場訪問。午後は繊維商社・瀧定名古屋さん訪問です。

縫製工場の訪問は初めてでした。写真では見ていましたが実際はもっと迫力がある。

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さらにリアリティーがあるのは、私が考えたパーカーがここで作られていくということです。アパレルブランドを立ち上げるなんて想像もしていなかった頃の私は、服が工場で作られているというイメージは持っていましたが、具体的にそこでどんな人がどんな風に作っているかは想像もできませんでしたし、服作りにこんなにも工程があるということも知りませんでした。

今回、作るのは縫い目が外側で、その縫い目もパイピングテープで縫製していいますし、生地の縮率を考えてファスナー部分を縫製してもらい、洗い加工をするし、フードにはワイヤーが入っているし、すっごいめんどくさい服を作っています。これをやれる縫製技術も必要ですし、金額によっては割に合わない可能性もある。そういう中でやれると言ってくださる縫製工場さんには感謝しかないです。

こだわりのある服をこだわりのある縫製工場さんとともに作りたい。

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ちょうど、クラウドファンディングでご支援いただいた分のパーカーの生地が工場に届いていました。反物がこんな感じで梱包されて届くのも初めて知りました。6反あります。

これを広げ、しばらくなじませてから型紙に合わせて裁断します。そのあと、プリント工場に移動し、戻ってきてから縫製スタートです。

工場は頼めばいつでも作ってくれると思っていましたが、生産計画があり枠がないと、そもそも作ってもらえない。当たり前のことなのに、そんなことも訪問して、話を聞いて知ることができました。

国内縫製工場は厳しい時代だと言われますが、生き残っている工場さんはみなさん忙しい。特に、ベトナムなどアジアの工場がコロナで閉鎖されているケースが多く、国内生産にシフトされてる部分もあって、弱小ブランドKANKAKU FACTORYがこれからどれくらい工場の生産枠をいただけるかはわからない。だから、付き合ってくださる工場さんを大切にしたいと思う。

感覚過敏の人の服を作ろうと立ち上がったのは2020年7月です。それから1年半経ちました。まだ無知ですが、去年の私は本当に無知で縫製工場さんへの尊重や敬意という部分が欠けていました。今は、少しずつその部分が見えてきて、縫製工場さんもそうですが、ものを作る全ての方々を尊敬します。ものづくりは本当に尊い。

午後は繊維商社・瀧定名古屋さんを訪問。もう1年の付き合いです。感覚過敏の方に合う生地というか、過敏な私がOKと言える生地が見つからず、苦戦していた時に、私からコンタクトをさせていただいたのがきっかけです。

今、思えば、中学生が生地探しに困っているとメールして協力してくれるというのは本当にすごいことだと思います。私がすごいのではなく、瀧定名古屋さんです。訪問してその大きさにびっくりしたのですが、ブランドとして立ち上がってもいない零細企業を相手にするような会社では本来はないはずです。

以前、とある銀行の法人営業の方とお会いしたことがあるのですが、「本来、私は小さい会社の方にはお会いしないのですよ。」と言われたことがあって、「なんて上から目線なんだ!」とイラッときたことがあるのですが、大企業とはそういうものなのだと、ふと瀧定名古屋さんを訪問して思ったのです。でも、瀧定名古屋さん、めちゃくちゃ応援してくださってます。価格も安くしてくださっています。いつか、おもいっきり注文して、恩返しをしなければなりません。

私の服作りは本当にたくさんの人の協力の上に成り立っています。感謝しかないけど、まだスタートラインです。ここからどこまでいけるかわからないけど、行けるところまで行きますし、道がないなら探してでも作ってでも前に進みます。

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瀧定名古屋ビル!自社ビルだー。すごかったです。中、ホテルみたいになってます。

11月30日(火)

名古屋最終日。午前はとある企業さんと打ち合わせ。午後は靴下製造工場訪問です。

午前、宿泊しているホテルのロビーで打ち合わせをしました。打ち合わせ内容は公開エリアでは書けませんが、私が12歳の時に起業したい!と初めてクラウドファンディングに挑戦したときに支援してくださった方とお会いしました。3年越しの「はじめまして」です。全く知り合いでもなんでもない12歳の私のプロジェクトを見て支援してくださったのです。

まだ会社も作る前ですし、成功するかもわかりませんし、どんな人間かも知らないのにお金を出してくださったのです。クラウドファンディングの仕組みもすごいですが、知らない人に支援するという気持ちの部分が本当にすごいと思っています。私もそういう人間になりたい。

今の私も無名・無実力に近いですが、12歳の私はさらに無力です。今は、見返りを求められることも多い立場になってしまいましたが、当時の私に支援してくださったのは見返りなどは無関係だと思うのです。そのような当初の私を応援してくださった方の存在は大切で、その方々を裏切らないようにしたいと思うから頑張れている部分はあります。

直接お会いでき、お礼が言えてよかった。

午後は、愛知県内にある靴下工場さんを訪問です。感覚過敏の人のための靴下は足袋の老舗メーカー「玉井商店」さん全面支援で開発が進んでいます。足が超過敏な私はこの1年間、何回試作いただた靴下にダメ出しをしてきたことでしょう。もう申し訳なくて、やめてもいいですよと言いたくなるのを我慢している。ここは踏ん張って、いい靴下を作って、玉井商店さんにも利益をきちんとお渡ししたい。

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これが靴下工場!靴下は編んで作っていきます。

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↑これが一般的な横編み機というものです。写真は靴下でなく軍手を編んでいます。

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↑これがホールガーメントといって縫い目なしで立体的に編んで行きます。3Dプリンターの糸版だと思っていただければ!CADで設計図を作ってデータを流し込んで自動で編み上げます。すげー。

ホールガーメント、一般的には感覚過敏の人によさそうだと思うのです。縫い目がないので。なのですが・・・やはり、編み始める始点の部分がちょっと気になる・・・

ということで、打ち合わせでホールガーメントではない作り方のアイディアが出て、そちらを試作してみることになりました。超絶期待!

そして、靴下って奥が深くて驚きの発見ばかりです。靴下が完成したら、本当に感動すると思う。本当に私がOKと言えるものが作れないのです。試作品もきっと十分だという人は多いと思いますが、ここはこだわります。

夕方、名古屋駅に戻って、赤福をお土産に買って東京へ!!!!行きの新幹線の自由席があまりにも混んでいたので、指定席にしました。それでもかなり混んでました。もうアフターコロナな世界です。

さて、水曜日以降は有料エリアです。

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