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15歳の社長が1,700万円の資金調達をした裏話

この度、株式会社クリスタルロードは複数名の個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施し、1,710万円資金調達を完了しました。

15歳の人間が出資を受けたと聞くと「悪い大人にだまされてるのでは?」と思う人もいるかもしれない。いや、かなりの人が思うでしょう。実際に心配してくれる人もいました。今回、調達金額1,710万円のうち、1,000万円以上を出資くださった星島聖二朗さんは、名前の公表も行い、株式会社クリスタルロードの社外取締役に就任いただきました。

僕が信頼し、自分の会社の大事な株を渡すことを決意した方が不要な詮索や誹謗中傷がないようにという気持ちもあり、そして、中高生の起業や資金調達が安心・安全に広がる世界を願って、僕が資金調達をしようと思った話をしてみようと思う。

僕は12歳の時に起業し株式会社クリスタルロードの取締役社長になりました。12歳は代表権がとれないため、親に代表取締役になってもらい、自分が代表権のない取締役社長として起業しました。(この起業方法を親子起業と名付け、商標も取っています)この度の資金調達を前に、株主となる方々への責任表明として会社の代表権をとりました。(代表になれるのは15歳からです)

12歳の僕は、株式会社の仕組みはわからず、株式会社を作ったら社長全員が投資家から出資してもらうものだと思っていました。それくらい無知でした。デッドファイナンスとエクイティファイナンスを学び、スタートアップとスモールビジネスについても学びました。

学んだというより、12歳の起業をバカにせず、惜しみなく起業について教えてくださったのは、スタートアップ支援をしているピンキーさんです。ピンキーさん、ありがとうございます。

また、プロトスター の栗島さんも12歳の起業前の僕にスタートアップとしての資金調達を丁寧に教えてくださいました。栗島さんにも感謝申し上げます。

↑どちらのツイートも起業前12歳の時です。本当に感謝してます。

スタートアップがかっこいいなと思いましたが、「株というものはこの人になら渡していいと思える人に出会えるまで無理にエクイティで行かなくていい」とピンキーさんに教えてもらい、最初は日本政策金融公庫から創業融資を受けました。これは親子起業として大人が代表だからできた調達方法です。僕はクラファンで支援いただいた資本金100万円とデッドファイナンスで会社をスタートさせています。

起業から1年は思うような売り上げはありませんでした。ピンキーさんからは「キャッシュが底をつく!みたいなヒリヒリ感を体験したほうがいい」とも言われましたが、ありがたいことにそのようなヒリヒリ感は味わずにきています。ただ、「このままいくといつか詰む」という漠然とした思いはありました。そんな中で、スタートアップとして資金調達したいなという気持ちは、ずっとどこかにありました。

試しに話を聞いてもらったVCさんもいます。(中学生を相手してくださりありがとうございます。)代表権取ってから来いと言われたこともあります。なので、相手してくださったVCさんには本当に感謝しています。

Skyland Venturesの木下さんは、起業時に起業祝いを送ってくださったり、話を聞いてくださった最初のVCさんです。ありがとうございます。

また、ツイートなど記録は残せていませんが、社会起業家を支援するTalikiの中村タカさんも話を聞いてくださり、当時エグジットに興味がない僕に、レベニューシェアの調達方法など新しい調達方法を丁寧に教えてくださいました。中村さんにも感謝しています。(またお話ししたいです)

Talikiさんにはメディアでも紹介いただきました。

僕は一般的なVCさんが求めるような5−7年くらいのエグジットを望んでいませんでした。正直に言えば、上場には興味がありませんでしたし、僕の名前であるクリスタルロード (「路瑛」を英語にした)を売却するつもりもない。なので、VCさんからの調達ではないのだろうと思いました。(今はエグジットやVCさんに対する考え方も変わりました。次のラウンドでご縁があればとも思います。)

仮に上場を目指すとして、5年でエグジットなら12歳で調達すれば17歳、15歳で調達すれば20歳です。いやいや、ここからだよと思う。

5−7年でのエグジットではなく、10年またはそれ以上をかけて会社を大きくしたい。もし、そういう成長の仕方をいいねといって出資してくれる人に出会えたら、その時、資金調達を考えようと思いました。なので、資金調達のために考えたり行動する時間をなくしました。

そして、思いがけず星島さんに出会いました。「やりたいことがあるのにお金がなくてできていないなら、お金は出す」と言われ、警戒心の強い僕は「お願いします」とは言えず、その日は帰りました。

これまでも、出資すると言ってくださる個人の方はいらっしゃいました。ピンキーさんに「この人ならと思えるまで無理に株を渡す必要はない」と言われていたので、慎重でした。

星島さんも「お金出すっていう人をすぐに信用しなくていい」とおっしゃっていて、それから一緒に出かけたり、話をしたりしました。初めてお会いした席は、母にも同席してもらっています。

僕の家にも来てもらいました。僕の構想や商品・アイディア・会計資料など見せられるものは全部見せた気がします。この頃には、信用・信頼していたと思います。

理由はいくつかあって、

・発達障害支援などをしている株式会社LITALICOの元執行役員で、僕が力を注いでいる感覚過敏研究所への理解がある人だったこと。
・リタリコのほぼ創業期から上場までを支えた方で、事業の立て方から拡大までの相談・壁打ち相手になってくれると思えたから。
・短期的なエグジットに興味がない僕を理解してくれたこと。
・決断を急かさず、僕のペースを見守ってくれたこと。

などがあげられます。

実は、僕はLITALICOさんでイベントに出たり、コラムを書かせてもらっていたりもするのでリタリコさんの知り合いは何人かいるし、なぜか元リタリコの方との出会いも多い人間です。(引き寄せてる?)

なので、星島さんがどんな人か聞ける環境にありました。影で聞くのは失礼だと思ったので、星島さんには「●さんと話をするのですが、その時に星島さんから出資をうけるかもしれないって言ってもいいですか?と確認しました。「もちろん、いいよ。人となりも聞いてみて」という返事でした。

「めちゃくちゃいい人。面倒見がいい人。」というのが星島さんの評価でした。相談した方も最初は出資金額が多いことを気にしてくださいましたが、「それなら、星島さんに壁打ち相手になってもらって、とことん付き合ってもらって次のラウンドまでリードしてもらってもいいかもしれないよ」と言ってくださり、その言葉で僕は星島さんに、悩みも弱さも全部伝えてそれでもいいと思ってくれるなら、出資をお願いしようと思いました。

「出資をしようと思ったのは加藤さんの人間性なので。多少の刺激を得られれば」というメッセージをいただいた時、刺激ならお渡しできるかもしれないと思ったのです。実はこれが決め手の言葉でした。

出資金額もバリュエーションも株式比率も全部僕の好きにしていいと言われました。最終的には、実力以上にバリュエーションが高くなりすぎるので、他の方にも出資いただき、星島さんの出資金額を下げさせてもらいました。

バリュエーション決定は第三者にい評価いただくのがいいのかもしませんが、今回はエンジェルのみでしたので、自分の思う金額でいきました。もちろん、次のラウンドのことも考えて、めちゃくちゃ悩みました。決定するにあたり、数名の起業家さんに相談し、みなさんの最初のラウンドのバリュエーションを教えていただきました。おそらく、こんな大事なことは普通は話さないものだと思いますが、僕はありがたいことに、数名からお聞きでき参考にさせていただきました。(本当にありがとうございます)

今回、星島さん以外の個人の方からも出資いただきました。全員はご紹介できませんが、株式会社クリスタルロードの取締役の上原豊、広瀬楽人、そして、顧問のピンキーさんも出資してもらいました。広瀬楽人は僕と同じ高校1年生です。(彼の出資にも面白いエピソードがありますが、それは今回は割愛します。)

完全なるエンジェルラウンド です。

でも、出資者全員の顔が見えると、この方々に出資額の10倍いや、それ以上のリターンをお渡ししたい欲が出ました。僕は簡単に上場は目指さないが、ユニコーンは目指ざすぞ!みたいな気持ちが芽生えています笑

星島さんからは、「周囲のノイズに気をつけて自分を保つように」と言われました。投資家のために資料をつくったり、調達したり、事業をするのはノイズになると。

株式会社は株主のものではあるが、株主ではなく、僕が作り出す商品や世界を必要としてくれる人を見続けようと思う。今回、そんな出資者だけが集まってくれた。本当に感謝しかない。

これからスタートアップとして起業し、資金調達したい中高生も増えると思う。スタートアップは華やかにも見える。けど、資金調達は慎重でいいと思う。僕は創業から2年半たって初めての出資を受けました。この間に、考え方は変わったし、力を入れる事業内容も変わったし、2年半前に慌てて出資をうけなくてよかったと思っている。(ちなみに、出資を受けるというのは自分の力だけで経営できなかったという経営者としてのある種の敗北宣言であるとも僕は思っている。)

確かに「出すよ」と言ってくれる人がいたら、嬉しいし評価された気持ちにもなる。次のチャンスはないかもしれないと思うと、目の前のチャンスを掴みたくなるかもしれない。でも、本当に大事な自分の会社の株です。「この人に渡しても後悔はない。むしろ、株を持ってもらって共に進みたい」そんな人に出会えるまで待っていいと思う。

起業の方法も資金調達方法も正解はないので、これは、あくまでも、加藤路瑛の初めての資金調達の話でした。

おわり。

さて、クリスタルロードを爆進しよう!
起業家・加藤路瑛の第2章です。
第1章で出会えた全ての方々に感謝します。

株式会社クリスタルロード
代表取締役社長
加藤路瑛


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