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『Summer Pockets REFLECTION BLUE』感想

 つい先日やっとクリアしました...。まじでよかった…。何かというと、タイトルにもある通りなんですけど、

 今年2020年、6月26日にVISUAL ARTS / Key様より発売された

『Summer Pockets REFLECTION BLUE』(以下"RB")

です!!!!!

 うん。何度見てもいいオープニング。

 軽く説明しておくと、2018年6月29日に発売された、『Summer Pockets』(通称サマポケ)を大きくバージョンアップさせたのが今作品です。勿論、この無印のサマポケ(以下"無印")はその年にクリア済み。元々Key作品は大好きだったので、当たり前のようにハマってしまって。それでバージョンアップときたらもう、やらない以外の選択肢はない。

 ってことで予約して手に入れて、プレイし始めたものの、発売からクリアまで1か月半くらい経ってしまってるわね。多趣味なもので、じっくりちょっとずつプレイしておりました(笑)


 前置きはこの辺で切り上げて、早速感想を書いていくんですけど。。。
実は、ヒロインを攻略する度にTwitterの方で軽く感想は呟いていて、そちらは他のプレイ中の方にネタバレしないようにと、ぼやかした表現で書いていました。この記事では自分と同じように既にクリアした方と感想共有したいなぁということで、ネタバレとかは気にせず、書きたいように書いていきます。感想を読む際にはご注意ください。

 では以下よりどうぞ!(攻略した順で書いていきます)


水織 静久(みずおり しずく)

 "円"と"縁"…決して切り離すことができない繋がりが織り成す、力のある物語でとてもよかった。無印で紬が一番好きだっただけに、彼女のことも勿論好きで。その時に捉えていた彼女のキャラ像は概ね当たっていたっていうのがまずある。二面性とまではいかないにしろ、特定の相手にしか見せない自分を持っている人間は、ほぼ確実に何かしら抱えて、隠している。無印では一部分しか触れられなかった彼女の人間性の芯の部分に触れられただけでもう個人的には嬉しく思います。時折見せてくれた、大人じゃない静久も新鮮でとてもよかった。ちゃんと女の子で可愛かったわ。

 あとはやっぱり紬がずっと一緒にいてくれたのがね、本当によかった。やっぱ「紬と静久」なんだよなぁ。紬の一番印象に残ってる台詞があって、

「嫌な思い出・・・わたしたちが楽しい思い出に変えますから」
「そのウソの笑顔、わたしたちが本当にしちゃいますから」

台風で送別会がめちゃくちゃになってしまった後のシーン。ここの3人のやり取りは印象強く記憶に残ってます。尤もらしい根拠はないのに、紬という女の子を知っていると、この言葉は尤もらしく聴こえる。そして彼女の精一杯の優しさが出ていて好きです。

 一番泣いてしまったのは8月26日のやり取り。送別会の前日ですね。静久ではなく、紬が先手を切ったのが余計に涙腺に来た。やっぱり言葉ではいくら嘘をつくことはできても、感情までは嘘をつけない。大好きだから、大嫌い。複雑そうだけど、その想いは単純明快で。紬が感情を露わにするとやっぱり胸にきます…そして静久も…「ぃ…ぇるわけないじゃない…」がもうヤバかった。まじでこのシーンは紬√くらい泣いた気がします。あと、ここの『夏の砂時計』が作品全体の中でも一番合っていた気がします。こればっかりは感覚的な部分なんでそれ以上は上手く言えないですが、一番"泣き"を加速させてくれました。すぅーっと透き通って入ってくるイントロがめちゃくちゃいいんよね、この曲。

 最後のエピローグでのぬいぐるみのCGもちょっとヤバすぎた…紬√終えてる人からしたらあれはかなりズルい、反則級の演出だと思います。"一緒にいたい"この想いがあるから、静久のことが好きな紬。紬がいるから3人はずっと一緒にいられるんだなって改めて思えて…本当にね…紬ありがとう。

 猫の神様、記憶の話に関しては結局あやふやな感じで落ち着いたのはまぁまぁってことで。懐いてたミケネコから七影蝶が出ていたと思われるシーンはあったので、おそらくそこで記憶のやり取りがあったのは確かそうです。あとはもう結局、鏡子さんの言っていた通りではあるから、これでいいんだと思います。所詮はオカルトだから、本当に信じるべきはオカルトなどではなく、自分自身。"忘れたくない"よりも"忘れたい"が強かった静久にとって、向き合うことで"忘れたくない"がちゃんと強くなった。これだけで彼女の成長は大きく見て取れるし、これが一番に信じてあげるべきものだろう、って思います。



野村 美希(のむら みき)

 のみきは静久以上に新しく知れた部分が多かった。それと設定が思ってもいない感じで、結構重かった印象。無印では彼女の強い部分をずっと見てきたので余計にそう感じてしまったのかもしれないです。この物語で初めて明かされる、立派な人であり続けようとする意思。と同時に、無意識に覚えてしまっている恐怖。この辺りは静久の物語とも通ずるところが少しあったかなぁ。やっぱり、このくらいの年齢の子だと完全に強い人間っていうのは早々いないよなぁというか、等身大の感情の在り様を覗けた気がするので、そういう意味ではとてもよかったです。

 そして、この作品の舞台である、鳥白島の魅力を伝えてくれるという面でも、とてもいい物語でした。のみきにとってはここも家族が集まる場所ではあることは間違いなくて、その家族の在り方を最後の最後まで描き切ってくれたことが本当によかった。エピローグの「おかえりなさい…」「お…父さん、お母さん…!」は普通に反則よ…というかCG良すぎんだろ…。この展開は何となく予想はついていたんだけども、全員来るとは思わなかったんよ。特に小鳩さんと鏡子さん笑 それもあってちゃんと感動できた。のみき、よかったね。って想えて涙できたのが本当によかったです。

 この物語をやった後だと余計に、のみき含め、島の人達の優しさが沁みるようになった気がします。彼女が島の皆に対して想っている、感謝や好きという気持ちが本物であるとハッキリ思えるのは、他ヒロインのエピソードでも活躍を見せてくれていたから。そのおかげで納得感もあるし、そういう気持ち全部を疑って欲しくない、応援したくなるような流れになっていたのがよかったです。そして何より、この作品全体の土台であり、まとめあげるのに、彼女はなくてはならない存在だと思えたのが一番大きな収穫かもしれないです。



神山 識(かみやま しき)

 RBで追加された√の中では一番泣いて、一番好きな物語。後半まじでほとんど泣いてた…。識ちゃんが本当にね、いいキャラでした。声を担当してくださった、ファイルーズあいさんの演技も抜群にぴったりで、”確かにこの方しかないわ”って最後には思えるくらい。「ぶええええええ」が可愛すぎます。あとは、個人的にボクっ娘が好きなのもあって、ハマったっていうのはある。「僕はね、」で始まる台詞だったり、「~なんだぜ」で終わる台詞だったりが、背伸びしてる感じが出てて凄い好きです。

 多くの大切な人やものを、この島の全てを守るために、ぐっと涙を堪えて行動を起こしていく識。
 だけど、大好きという気持ちを交わした時、やっぱり離れたくないという気持ちが漏れてしまった識。
 "羽依里くんの前では、笑ったままの僕でいたいんだ"と大好きな人の前では笑顔を見せる識。
 甘え方と器用さに、感情や表情に見え隠れさせる彼女はどこか大人な感じで、それ故に子供っぽいところを見せてくれたときのギャップが本当によかった。逆もそうで、些細なことではすぐに泣く癖に、いざって時は笑顔を見せるしさ…ずるいよ、そんなの。

 一番好きでよかったのはハマグリのお守りが二人を結ぶシーン。識が海に沈んでいくところと、羽依里が慰霊碑の前におむすびを持っていくところ、どっちも好きなんですけど、特に2回目の方。"ピタリと合わさった。"って文が出た瞬間。涙がどんどん出てきて、識の声が聞こえて、本当にむっちゃ泣いたわ。色んな感情がごちゃごちゃに反応してるから余計に。背中合わせで手を繋いでいるCGもよかった。すぐそばに感じるのに、そばに居ない感じが出てて。そして、1回目でも十分伝わってきたのに、まだ追い打ちをかけてくる識からのメッセージが刺さる刺さる。別れは悲しいもので、それ自体は容易に変えられないのだけれど、感謝だったり、喜びだったり、希望だったりを詰めることで、悲しすぎない別れだったのが個人的にめっちゃ好きで。"んへへ、まってるぜ"がよかった。また会える、って思えるもの。

 識はエンドロール後のエピローグがなかったのだけれど、それもそのはず、Pocket√でもの凄いことをしてくれました。本当にあれは最高だったよ…。その感想は後ほど、Pocket√の方で。



加藤 うみ(かとう うみ)

 うみちゃんの物語は、無印をクリアした人とクリアしてない人で大分感想違いそうです。自分は前者だったので、ひたすら感づいてしまう、深読みしてしまうシーンが多くって中々もう…少なくともスピード感もって進めることはできなかったです。例にメモっておいた台詞をいくつか挙げていくと、

「…あの子の気持ち、わかるから」
「お父さんからもらったものは、どんなものでも特別だから…」
「はい…こういうのは、初めてです」
「前に、ある人に言われたことがあるんです…」
「ーーーん、ありがとう」

こんな感じの台詞が結構あった気がします。ラストの別れのシーンとかは決定的にですね…マジでよかったなぁ…普通に泣けてくるもん、あれ。別にこれらの台詞に気づかなかきゃいけない訳ではないのだけれど、これに気づけると彼女の被ってる帽子もそうだけど、親子を感じさせる数々の描写が絶妙に核心を突いているような気がしてよかったです。物語自体でも親子の絆を描いていただけに。

 そして、意外にも泣いてしまったのが、後半で羽依里が自身の過去と向き合うところ。うみちゃんが羽依里を包み込んで、慰めるシーンもよかったんだけど、その後の居間でのテレビのところで泣いてしまった…。直接、水泳部の仲間達の声が聞けて、なんか初めて彼の過去や後悔が実体を帯びた瞬間だった。今迄は彼の口から聞く、文字上だけのものだったので、他人事まではいかないけれど、完全に彼に寄り添えてはいなかったんですよね。だけど、この物語を通して彼にグッと寄り添えるようになった。水泳部で頑張って、挫けて、後悔してて…。だけど一方で、彼自身が想っている以上に、彼の姿をそばでちゃんと見てて、今も待ってくれてる人がいる、っていうのが彼の今迄の全てを裏付けしてくれたのがよかったです。羽依里は本当に頑張ってて信頼されてたんだな、って思えて。お蔭で気づいたら感情移入してて、涙が流れました。羽依里が泣いてから余計に…もらい泣き。

 でまぁ、うみちゃんもエピローグはないですね。知ってた(笑) 残りの彼女のことはALKA・Pocketの感想の方で。



久島 鴎(くしま かもめ)

 こっからの4人は初めてのプレイではないのだけれど、追加CGや音楽などがあると聞いていたのでそこを楽しみにプレイしていってました。あとは普通に、抜け落ちていた記憶が徐々に戻ってきてよかったですね。

 2年前に初めてプレイした時からずっとそうなんですけど、サマポケは鴎のシナリオが一番好きです。そして今作品を最後までプレイし終わってもこの気持ち変わらなかった。音楽との相性がめちゃくちゃいいし、何より後半、鴎の姿が消えてしまった後からの展開が好きです。夜に船の上で鴎と再会するシーンとか、あそこで流れる『夜は短く、空は遠くて…』好きすぎるんだよなぁ。幻想的でロマンチックで、キスシーンのCGが素敵。

 基本的には冒険心でワクワクしつつも、羽依里に記憶を辿らせるようなシーンを所々で入れておいて、ずっと胸がざわざわしてる状態で進む序盤のシナリオ。鴎√は特に七影蝶が映るタイミングがいいですよね。今年の夏でおそらく5、6回目のプレイになるんですけど、クリアした時に初めてプレイした時の新鮮な気持ちをもう一度味わいたいとやはり思ってしまった。この√は1回目が一番楽しかったなぁ…感動度合でいうと2回目以降も負けてはいないのだけれど、ただ純粋に感動したっていうより、噛みしめる感じになってしまうとこはある(笑)

 感動までの道のりとして、鴎のお母さんである鷺さんに出逢った後から感情移入度合が加速していくのが一番大きくて。昏睡状態になってまで、ずっと変わらずに鴎は夢と約束を抱いていたんだなぁって思うと、どうにか叶えてあげて欲しいという想いが強くなってくる。鴎は直接は言わなかったけど、"皆の期待を裏切ってしまう"、"私はあの時描いた私になれていないかも…"という不安や辛さを抱えていたから余計に。だから羽依里と島の皆が頑張って、どんどん本物に、形にしていく様子は胸に来るものが確かにあった。そして鴎だけじゃない、本当は皆の夢でもあった、"再会"と"冒険"と"私"が叶った瞬間…「見てるよ」って声が聴こえるとこ!ブワッと涙が出る。最高です。エピローグも、あれは元気になった鴎だと僕はずっと思ってます。藍と同じ感じ。そっちの方が何百倍も嬉しいし。



空門 蒼(そらかど あお)

 蒼は当時、個人的に一番絶望を感じてしまったシナリオ。2年前、初めてプレイしたときはもう本当にダメかと思いました。哀しみ…無念…後悔…ずっと付きまとっている感情や雰囲気がどちらかというと負のものが多かったので。でもその分、それを乗り越えた先にある感動も必然的に大きくなる。そういう感情の起伏がスマートに出来上がっているのが、この物語で一番好きなポイントでもあります。記憶と共に切り離せない、特別な人を想う気持ちを、ずっと変わらずに彼女や藍、羽依里が抱えていただけによく響く。

 特にエピローグの「おはよう」までの演出は本当に好きで…あの笑顔に救われた。数あるCGの中でも特に頭から離れない。本人の口からも言っていたけれど、「おはよう」は "ずっと、言っていた言葉"であり、"ずっと、言いたかった言葉"。藍が目を覚ましたときの蒼の気持ちがわかる気がしたのが良い。こんなに"あぁ...よかった"と心の底から思えるんかと、共感を呼び込んでくる。「おはよう」みたいな日常の挨拶の大切さ、有難みみたいなものを感じるという点では、ALKA・Pocketの話にも少し通ずるとこがありますね。

 そんで相変わらず、彼女と羽依里のやり取りは笑ってしまって面白いなぁと。藍とのやり取りもね。姉妹揃って頭ン中がちょっと普通じゃないお蔭(笑) エロいけど、なんかエロくない。真面目だけど、なんか少し抜けてる。多くの記憶に触れてきて、多くの時間負の感情も抱えてきて、壊れてもおかしくないはずなのに、ちゃんと自分を保てている彼女は本当に素敵だと思います。尊敬に値するかと言われると微妙なところなんですけど(笑) あとは大きな声では言えないけれど、追加CG欲しかったなぁ…。



紬 ヴェンダース(つむぎ ヴェンダース)

 サマポケで一番好きなヒロイン。綺麗なブロンドのツインテールと屈託の無い笑顔が象徴的で。しっかりしてる真面目な子なのに口調はなんだかフワッとしてて可愛いところとか、隠そうとしても感情がしっかり表に出る子なので守ってあげたくなるところとか、もう全部好きです。追加されてキスシーンのCGも、色っぽくて最高でした。

 シナリオもね、作品の中では一番どストレートで仕上がりは改めて完璧だなと。全力で駆け続けた3人の一生分の楽しいが詰まった夏休みがあるからこそ成立し、涙を約束する結末。極めつけは紬のことを好きになればなるほど、涙を誘うのがもうね…。無印の方で何度もプレイしていて、何回目かわからないのだけれど、それでも普通に号泣でした。紬が最後の最後で泣きじゃくって、本心を曝け出すシーンでまず泣く。『夏を刻んだ、波の音は…』がいい曲すぎる。そして何より、あそこの紬の声の表情の移り変わりが何度聞いてももいいなと。笑おうと思っても、それを全部飲み込むように襲ってくる膨大な感情が表にでる。同じ気持ちをこちらも抱かずにはいられなくて…。そして、静久と羽依里のお蔭でもう一度笑ってくれて。あのシーンは3人の関係性の醍醐味だと思います。

 そんで、あぁ…くる…と身構えつつも、やっぱり聴くと涙が出てしまう『紬の夏休み』っていう神曲。合わせてくる回想がもう無理。まじで無理。泣かないなんて無理。羽依里も泣かないって言ったやん…CG見てるともらい泣きしちゃうんだよなぁ…いくら我慢しても。ちょっと泣いてばっかりなんですけれども、エピローグがめちゃくちゃ救いで…ホント何を今更って感じだけど、Key作品はこういうことしてくれるから大好きなんです。ツムギちゃん、ありがとう…。限りあるかもしれない時間を、全力で過ごす大切さを改めて実感できた、素敵な物語をありがとう。



鳴瀬 しろは(なるせ しろは)

 しろは√は他のヒロインに比べると変に凝ってないというか、泣けるとかは特にないんだけど、一番真っ直ぐな夏休みを過ごして…恋をして…何かに挑戦してみて…乗り越えて…って感じで綺麗にまとまりある感じは好きです。こういう夏休みをもう一度過ごしてみたかったなぁと思ってしまうくらいには。あと水鉄砲とか、クレープ食べてるところとか、今作で追加された釣りのところとか、普通にCGが全部可愛いのよね。流石メインヒロインというところですかね(笑) CGといえば、ウミホタルが綺麗に輝いてるとこ。あのシーンで流れたキャラソンもよかった。無印ではなかった、このキャラソン曲の挿入、しろはが流れ的にも雰囲気的にも一番合っていたと思います。

 しろはは元々かなりとっつきづらい子だけど、シナリオを進めていく内に徐々に雰囲気が柔らいでいくのが手に取るように伝わってくるのもいいですよね。笑顔も増え、島の人達との関わりも自然と増えていく。キッカケはなんてことないものだったけれど、事が進むにつれて想いが力強く入ってくるのも良い。夏鳥の儀も「私が止める、私が助ける」って、しろはがあそこまで感情的になるとは初見の時は思わなかったので、結構ひやひやしたのを覚えています。2人の成長を確かに感じたのもあのシーンでした。

 あとはもう"グランドエンディングとセット"みたいなところはやっぱりあります。この√があっての、ALKAとPocket。だから今回は無印での反省を活かして、最後まで残しておいて直前でプレイしたのはここだけの話(笑)



ALKA

 やばかった…RBの最大瞬間風速はここでした…(因みに無印は紬√の『紬の夏休み』んとこ)。新しく追加された新しいうみちゃんのCGが出た瞬間が良すぎました。あれはダメだろ…挿入歌『夜奏歌』のサビ流してくるのも、しろは視点になってるのも、その表情でその声で伝えてくる「ごめんなさい」も…。8月29日…別れの花火のシーンはただでさえ好きで、涙流してて、それで予想してなかっただけに完全にトドメを刺された感じでした。ノベルゲームに詰め込まれたテキスト…イラスト…音声…音楽…全ての要素を終結させた圧倒的没入感と感動を味わえました。この作品全部終わって振り返った時に、一番最初に想い出したのもこのシーン。それくらい印象強く心に残った。くっそ悲しいんだけどね…最後に想いの丈を全力で伝えた親子の姿はやはり心に残ります。このシーンだけじゃないけど、うみちゃんの言葉が"ひらがな"なのとかも意外に効いてくるんだよなぁ…。泣きへの貢献度強い。

 ってことで泣きの話はこの辺にして。他で印象強かったのは識ちゃんのとこかな。7月29日の追加シーン。識ちゃんのことを想い出せただけで嬉しいのに、ちゃんと島の人達を救い、こうやって忘れられずに残り続けていることに"識…よかったね"と思わずにはいられなくて、また心が温まりました。

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 他にも好きなところを挙げると割とキリがないんですけど、まとめると家族模様が描かれるところと、それに合わせてしろはの変化が見られるところがやっぱり好きです。彼女なりの精一杯のお母さんの姿が本当に愛らしいというか…。しろは√の感想でも、"雰囲気が柔らいでいくのが手に取るように伝わってくる"のが好きと書いたんですけど、それと同じ感じで。「うみちゃんためにおかーさんがしたい」その気持ちが本当に伝わってくるやり取り全部好きです。勿論、凄い嬉しそうなうみちゃんと、たまにヤキモチ妬いて羨ましそうな羽依里も好きです(笑) 自分はこういう出来上がった関係性、踏み入れる余地がない、ずっと見守っていたくなるようなものが大好きなので、この√はお気に入りです。心の底から幸せになって欲しいと願わざると得なくて…幸せで溢れた日常イベントは完全に幸せのお裾分けです。ありがとう。ってなる。魔法の絵日記のやつ、どのイベントも本当に尊い…。

虫取り



Pocket

 最大瞬間風速とは違って、量というか、ずっと泣いてたのはこっちですね。七海を紡いでいた未来のしろはが幼いしろはに七海の正体を伝えるシーン…声が重なる瞬間「私達は一緒にいた」辺りからずっと…。七海が羽未になる「…おはよう、って」のとこも好き。あぁ…ってなる。
 新しく変更されたEDも素晴らしかった。『ポケットをふくらませて~Sea,You Again~』は初っ端から歌詞違うし、そんでムービーの方も絵本が…。羽未ちゃんが描いた物語が悲しいもので終わるのではなく、その悲しみの涙で蝶が虹に…その虹はまた皆を結んで紡いで笑顔にしてくれる。あんまりこういう事言っていいのかわからないけど、このEDの流れとかを踏まえると、シーンに合っていたのはやっぱりこちらでした…。新しく書き直してくださった麻枝さん本当にありがとうございます。ただ原曲の歌詞も勿論好きなので、シーン関係なく曲単体でとかは比べられない…どっちも大好きで大切な曲になりました。rionosさんの歌声も大好きです。
 あと『アルカテイル』…恥ずかしいことに久しぶりに聴いて、普通に感動してしまった。やっぱり最強だわと改めて確信。逆に久しぶりでよかったのかもしれない(笑)

 それでよ…終わったかと思いきやエピローグが…っ!!!
識の声が聞こえた途端鳥肌が凄かった…。死者の魂を導き結ぶ…識ちゃんが願いを叶えてくれた…羽未ちゃんの物語を先へ…"繰り返しきたいくつもの夏の、そのさらに先にある夏を”。本当にこの流れが神すぎました…何度でも言うけどありがとう…(涙)。
 そして何より、3人が笑っているところがまた見れた…完全に救われました。これを望んでいたんです…本当にありがとうございました。この先もずっと3人で3人の足跡を…想い出を…残していって欲しいです。



まとめ

 本当に…本当に…ありがとうございました。いくら感謝しても感謝しきれません。その気持ちを自分なりに今回文字に起こしました。これで気持ち的にも一区切りつけた気がします。でもまた、この先ずっと夏が来るたびに、この作品と抱いた気持ちを必ず想い出すと思います。

"この作品と出逢えてよかった"

"今迄ノベルゲームをやってきてよかった"

"Keyを好きでい続けててよかった"

って思います。

制作に関わった全ての人に感謝しています。ずっと自分の中に残しておきたい、大好きな作品がまた1つ増えました。本当にありがとうございました。これからも楽しみに、応援しています。



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