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ファイル4:スコットランドの雷ドラゴン【ベーヒアル】!

今回紹介するのは【ベーヒアル】です!

(画像出典:
https://www.deviantart.com/newtandthistle/art/The-Beithir-885304407)

ベーヒアル/ベヒル


ベーヒアルはイギリスのスコットランドに現れるUMAで、ベヒルとも言われます。

もともとは伝承に由来する生き物であるため容姿は場合によってバラバラですが、基本的に爬虫類型の姿をしていて、足はないか極めて短いものとして描かれます。
翼を持たないとされることがほとんどですが、有翼で描写されることも少数ながらあります。

このベーヒアルという存在は「雷」と「蛇(ヨーロッパユウダ)」が元だといわれ、解釈は様々ですが、双方に共通するその破壊的な性質の具現化のようにいわれることもあります。

ベーヒアルは他の伝説上の生物と同じく特殊な力を持っています。
ベーヒアルは有毒で、突き刺し攻撃や噛みつき攻撃によって毒を人に注入してきます。毒を注がれた人はベーヒアルよりも先に水場に辿り着けば解毒されますが、ベーヒアルが先に水場に辿り着いたら治らないと伝わっています。
また、その誕生も特殊だといわれ、ヘビを殺す時に頭と胴体を切り離したら、パーツを十分に離さなければ合体してベーヒアル化して復活するという伝承があるそうです。

そんな伝承の怪物のベーヒアル。これがUMAとしても扱われているということは、目撃情報があるということです。
早速ベーヒアルの目撃情報を見ていきましょう!

目撃の状況

1930年代のある日、ア・ミューリ湖(Loch a' Mhuillidh)近くの陸地を移動するベーヒアルが目撃されます。この時のベーヒアルは約3メートルでした。

1965年9月30日、モーリン・フォードという人物がオーバンとパースの間のA85道路を運転していたところ、テイ川の近くで何か巨大な生物を発見します。
それはヘビに似た巨大生物でした。体色は灰色で、頭部には耳のような尖った角が生えていました。

翌日10月1日、ロバート・スワンキーという人物も同じ場所で同様の生物と遭遇します。
角の生えた蛇のような姿で、全長6メートル、頭部の長さが60センチと推定しました。10頭身。
蛇は、威嚇のつもりなのかガラスを引っ掻くような怪音を立てていました。

ロバートは、この生き物が「巨大な毛虫のように体を動かし前進した」と証言しました。動きの説明なのですが、誤訳なのか、伝言の結果おかしくなったのか、日本では見た目が芋虫と誤認?されています

この話はイギリスの超常現象や未確認生物を紹介している「パラノーマル・データベース」では「道路を横切った蛇」として紹介されていて、1965年のUMA=ベーヒアルという扱いをしているのは日本くらいかもしれません。



1975年初頭、インネヴァス近郊でベーヒアルが目撃されました。発見したのは5人の漁師のグループで、発見時ベーヒアルはキルモラック滝上流の浅瀬でとぐろを巻いていました。
ベーヒアルは漁師に見られていることに気がつくと非常に驚いて飛び跳ねてのたうち回り、ビューフォート城近くの峡谷を泳いで姿を消しました。
この時のベーヒアルも30年代と同様に3メートルだったとされます。

ボーリー川(River Beauly)に浮かぶ島、アイリーン・アイガス(Eilean Aigas)付近でも目撃があったと報告されていますが、具体的にいつの目撃なのかは知られていません。

正体を考えよう


ベーヒアルの正体はなんなのでしょうか??
伝承や報告された見た目からヘビが思い浮かびますが、ヘビは変温動物です。変温動物は暖かい地域の方が大型化しやすい傾向にあります。
熱帯でもないイギリスで6メートルになれるかというとほぼ不可能でしょう。

伝承の元とも言われる蛇ヨーロッパユウダならどうなのかというと、これは全長1.2メートル程度。

ヨーロッパユウダ
(画像出典:Kristian Pikner)

首に切断されたような模様があり、死んだふりをする性質もあるので、ベーヒアルの誕生の話とは十分一致しますが、UMAベーヒアルの正体とはなり得ないようです。

では、他の説を考えましょう。
カール・シューカーという未確認生物学者が、動物学者の同僚と議論した際、同僚は「ベーヒアルは大型のウナギではないか」と考えたといいます。確かに、ウナギは長期間水から出て活動することができます。

ヨーロッパウナギ(画像出典:GerardM)

ただ、疑問が解消されたわけではありません。日本やアフリカにいるオオウナギでも2メートル程度。もしイギリスに未知の大型ウナギがいたとしても、「3メートル」ならともかく「6メートル」になる、あるいはそれくらいあるように見えるでしょうか?また、ウナギだったとして、繁殖できる数がいるのか、その個体数を支えられるだけの餌はあるのか、いくら普段水中生活をしているといっても、なぜこれまで発見されなかったのか、という疑問が山積みです。
それに、ウナギだったなら角は生えていないのでは?

私にはこれ以上正体候補は思いつきませんね。
目撃が全くの嘘だったか、そうでなかったら全く未知の生物としか言いようがありません。

結論

正体不明!!

ベーヒアルの謎が解かれる日は来るのでしょうか…?!?

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