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百合漫画寸評004 - ロンリーガールに逆らえない

概略

著:樫風
既刊:3巻(2021年4月時点)
掲載誌:ゆりひめ@pixiv(一迅社)

あらすじ

成績優秀、運動もそれなりの桜井彩花(さくらい・あやか)は、生まれつきの本番の弱さが祟って、志望校ではなく滑り止めで受けていた高校に通うことになった一年生。そんな先、担任の江川から、入学以来一度も学校に来ていない同じクラスの生徒を何とか登校させて欲しいと頼まれる。見返りに大学推薦を得られるということで彩花は二つ返事で引き受け、そしてその不登校生徒である本田空(ほんだ・そら)に接触する。
しかし、空が復帰したその日、彩花が江川から自分の登校について見返りを貰おうとしている話を聞いてしまい……

作中環境

基本環境:高校生
百合要素:脅し百合
辛い要素:B-

逆らえない

タイトルやあらすじからお察しの通り、よくある[出典不明]脅され系の百合である。
すなわち「そんなの一般紙(パンシ)やエロ本で飽きるほど見たよ!」と喧々囂々になるのは必至……と思っているそこのキミ。
脅しから始まった百合が、自然と求め合う形に落ち着くまでのゆったりとした過程を楽しむ百合だ。だから最初で本を閉じるんじゃない。

文武両道

主人公は文武両道って書いてるけど、
・ひよこ好き
・暗いところがダメ
・雷がダメ

って弱点だらけじゃねーか。でもかわいいからいいか。
正直なところ、お互い穴だらけなのでそこがいいんですけど。

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ピーンじゃないよ

ぐっと読者を放して、引き寄せる

前述したが、脅されから始まる百合というのは、純粋な百合Bookを求める人達にとっては正直キツいのではないかと思う。
実のところ、2巻も同じようにエグみのある要素が加わってきて、一瞬うわっとなってしまうところがあったりして。
が、よくよく読んでみるとそれらは全部、最終的に二人がグッと近づくためのトリガー(エッセンスかもしれない)になっている。
百合に必要なのは平和とトラブルのバランスなんですって水野晴郎とかも言ってた気がするし。



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