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百合漫画寸評023 - ぜんぶ壊して地獄で愛して

はじめに

百合漫画に脳を焼かれて続けて三千里。
いま私は、こうして脳みそ修復の旅へ出てい

本編

作品概要

作:くわばらたもつ
既刊:2巻
連載:コミック百合姫
最近は色々あります

あらすじ

生徒会長・吉沢来未は、周囲に対して品行方正であるように見せながらも、家庭環境とのギャップに鬱屈とした毎日を送っていた。そんな彼女は、とあることがキッカケでクラスメイトである直井と『模範生徒』として交流することになるが、直井は吉沢の薄っぺらい言葉を拒絶し、彼女を盗撮動画で脅迫し始めて……

作中環境

基本環境:高校生
百合要素:カタストロフ百合
辛い要素:S-

ポイント

・根っこの同じ人たち
・暴力で殻を破る作品か?

ベクトルが違うだけ

所謂、メインキャラが本質的同一性に惹かれ合う系で、その方向が露悪的な方面に向いてしまった、痛々しくも清々しい百合である。
仮面優等生とやれば出来るがやる気のない劣等生、価値観のコンフリクトから始まるやりとりをしばらく読んでいくと大体同じだこいつら、となる。
そんなわけで最初から痛々しい場面や表面的圧力描写など、初手から結構人を選ぶ雰囲気があるが、まぁそういうのは大体喉元過ぎて忘れられる熱さみたいなものなので気にしなくてもいいかも、と最新巻を見て思うのである。

感情のぶつかり合いの前哨戦

メインの関係性を邪魔するものが、本人達の感情・心の疵よりも周囲の環境・自分の立場などに重きを置いた作品であるが故に、また立場が未成年であるが故に、その壁を乗り越える正攻法が存在しないという抑圧もあり、この先どうなって行くのかは見物である(なお、最新巻では…)
そしてそういう意味で、最終的に二人が向き合わない限り一生解決出来ない百合、つまり読者の精神を強く抉る系の『準・暴力』的な作品(何とは言わんが)よりかは大分読みやすいかなとも思ったが、一応念のため辛さはS裁定とした。

さいごに

stiltという曲が百合のイメソンっぽさあるんですよね……

それではまた。

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