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刺繍教室を始めることになった閃きとは?

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連載記事『5歳と1歳の育児中の専業主婦が刺繍教室を始めることになった閃きとは?』【1】〜【7】をマガジンにまとめました。1記事1〜2分で程度でサクッと読めます。 ツッコミどころ満…
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#刺繍作品

連載【4】 5歳と1歳の育児中の専業主婦が刺繍教室を始めることになった閃きとは?

 1980年代のはじめ、私が新卒入社したのは大手の旅行会社だった。横浜の関内にある支店に配属された私は、少し歩いて元町商店街を歩くのが楽しみだった。当時の元町は個人経営の昔なじみな風情が心地よかったし、Unionで缶目当てでお菓子を買ったりした。欲しいものがあると「あの店のあの辺りに置いてあるはず」と、ほぼ全体を把握していたと思う。  ある日の昼休み、職場の先輩が外国人のボーイフレンドへのクリスマスプレゼントにするのだと制作途中の刺繍を見せてくれた。それは、美しいブルーグレー

連載【3】 5歳と1歳の育児中の専業主婦が刺繍教室を始めることになった閃きとは?

 ところで、我が家を訪れた幼稚園ママたちに注目されていた刺繍作品とはどんなデザインだったのか? それは、15cmほどの小さな正方形の額に入れた素朴な作品で、デンマーク手工芸ギルド “Fremme” の四季の暮らしシリーズデザインのひとつだった(この記事の表紙のもの)。自転車に小さな子供を乗せている図案は、幼稚園ママたちの日々の暮らしとも重なったのかもしれない。そして一見簡単そうに見えて、「ちょっと教えて貰えば私にもできるかも?」と思わせたのかもしれなかった。  思い起こせば当