【聴聞日記33日目】臨時役員会

役員のボスに報告したら、早速臨時の役員会が開催された。
僕は役員ではないのだが、事情を知っている者として招集された。

ボスはなんか生き生きとしていて楽しそうに見える。
そうだった、この人は人を責めるのが好きなんだった。そして揉め事も好き。
普段、放デイの運営には何一つ興味を示さず、大変な時に手伝うことも一切ないのに、こんな時にいきなり生き生きとされても何なんだと思う。内心怒りが込み上げる。

予想通り、他の役員にはボスの方からあらかじめ情報が伝達されていたのであろう。
示し合わせたかのように一斉に社長の直子さんへの攻撃が始まる。白々しく知らないふりをして嫌な質問をしてきたり、遠回しな嫌味を言ってきたり、今回とはまったく関係のない過去の出来事に対しての指摘をしてきたり、見事な連携プレー。この連携プレーをぜひともプラスに使ってほしいと思う。

昨日報告しての今日だぞ。このスムーズな流れに違和感を感じる。ボスは内情を知っているのではないかと思えてきた。特別監査が入ることも入ったことも。何ならその事情まで。何かはっきりとした確証を持てる発言があったりしたわけではないのだが、なんか全てに違和感を感じる。

もしかしてこのボスが黒幕で、管理者の愛子さんや内部告発の英子さんを操ってるのだとしたら・・・・なんていうストーリーが思い浮かぶが、まさかそんなドラマみたいなこと実際に起こるわけないかと掻き消す。

そんなことを考えているうちに2時間近く直子さんへの攻撃の理事会が終わった。
なんの生産性もない会議だ。直子さん以外誰も事業所や子どものことを考えていない。

直子さんは憔悴しきっている。そりゃそうだ、これは大人のイジメだ。
とにかく時間をつくって、サウナに連れて行こう。


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