出版業界はブラックなのか?
出版業界の内情を熟知しているわけではないがその働き方を調べてみようと思う。
実は僕も2020年の1月~3月の間、出版業界にESをいくつか出していた。
講談社、集英社、日経BP、ダイヤモンド社にESを提出したのだが、半分はESで祈られ残り半分は一次面接敗退と辛酸を舐めた。
そういう経験もあって今更ではあるが出版社での働き方に興味をもった次第である。
❐出版業界の入社倍率
花形職でもあることから出版業界の内定倍率はとてつもなく高い。
全業界の中でもトップクラスの倍率だ。
東洋経済新報の記事を参照してみよう。
余談だが東洋経済オンラインってかなり優秀な媒体じゃないか。
アプリは機能面でかなり不評だが、内容はかなり凝っていると思う。
ここでは就職難易度という独自の指標を使って入社難易度を視覚化している。
就職難易度の説明を以下に引用する。
それを知るため、「入社難易度」という指標を作った。これは、大学通信が各大学にアンケート調査を行っている「有名企業419社への就職者数」の結果に、駿台予備学校が実施している模試難易度をあわせて算出している。419社は日経平均株価指数の採用銘柄や会社規模、知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に選定している。算出方法は次の通りだ。まず、各大学・学部(医学部と歯学部を除く)の難易度を平均した値で各大学の難易度を算出する。仮にA社の就職者が東京大6人、上智大4人、早稲田大5人だったとする。東京大の学部平均難易度は69.4で、全大学でもっとも高い値だ。上智大は62.7、早稲田大は64.8になる。A社の平均入社難易度は、(東京大69.4×6人+上智大62.7×4人+早稲田大64.8×5人)÷(東京大6人+上智大4人+早稲田大5人)=66.08になる。表記上は、小数第2位を四捨五入し、66.1が入社難易度だ。なお、ランキングは就職判明者が10人以上の企業に限っている。また、慶應義塾大は3人以上の就職先しか公表していないため集計対象からは除外している。同率で順位が異なるのは小数点第2位以下の差による。
[引用:東洋経済オンライン 最新版!「入社が難しい有名企業」トップ200社 2ページ]
この表は全ての業界から難関企業をピックアップしたもので、講談社、集英社、KADOKAWAの大手出版社の三つが50位以内に入っている。
また倍率自体も実際かなり高い。
ここに書いてある情報から推測するに大手の出版社であれば倍率100以上が当たり前のようだ。
❐出版社での働き方
出版社はよく「ブラックだ」という声を耳にするがはたしてそれは真実なのだろうか。
ダヴィンチニュースの記事を見てみよう。
ちなみにダヴィンチニュースとはスマートニュースが開設したチャンネルの一つである。
これだけ見るとかなりハードワークな模様。
特に編集者や編集プロダクションは仕事量が多いらしい。
編プロなんかはいわゆる出版業界で下請けに位置する仕事で任せられる仕事の種類が膨大らしい。
家に帰れない日が続いたり、頻繁に休日出勤が課されるというのはかなり驚きだ。
せっかくだから企業のワークライフバランスにおける口コミもみてみよう。
見た感じ大手出版社はさすが大手なだけあって残業やら休日出勤やらが多い。
そうまでしないと仕事が終わらないのだろう。
それに比べて中小の出版社は比較的安定したワークライフバランスが見込めるようだ。
また出版社は基本作家さんのスケジュールに合わせて動かざるを得ない職業であるためハードワークになりやすい。
これだけを参考にして出版業界はハードだと判断するのは早計に思えるが、どこのサイトや口コミを見ても上記と似たような内容であるため出版業界が激務であるという認識は間違っていないと思う。
とはいっても人気が廃れないのが出版業界である。
若者の読書量が減り斜陽産業になろうが出版という業務には大きな魅力がある。
自分で企画を立て、それを書籍化するというのはかなりドラマチックでやりがいのある仕事だ。
僕もそう思っていたが、IT業界に感じていた魅力とこの激務加減を鑑みて出版社は諦めた。
僕にとってワークライフバランスは欠かせない要素であったのだ。
今も出版業界での就活に奮闘している中学以来の友人Tくんがいるのだが、僕は彼を全力で応援したい。
応援ラインも送っておいた。
やりがいを求めて就活をするのは素晴らしいことだし、激務であろうときっとそこに楽しさを見出せるはずだ。
業界の特徴をしっかりと把握して就活に挑むべきだということをこの記事を書いて改めて実感した。
しかし、紙媒体はもはや衰退の一途をたどるしかないのでは?
現代はweb上で何もかもをこなしていく時代なのである。
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