エスプレッソを飲んだ夜には
君と話しているとあっという間に時は過ぎ、温かかった缶コーヒーもすっかり冷めてしまった。
今日は長い一日だった。
部屋に戻り、床に転がればほのかに匂いがする。
やけに心は落ち着いている。
僕らを包む漠然とした何か。
少し暖かいか?
いや、少し寒い。
部屋に戻ればまた一人だ。
どうやら僕らを包む漠然とした何か、そいつとの「間」は何も変わっていないらしい。
エスプレッソ、缶にはまだ1/3ほど残っている。
一気に飲み干した。
頭でっかちだと。
考えすぎなのかもしれない。
何も変わらない。
ただ時間だけが過ぎていく。
何も考えられていない。
ただこじらせていく。
独りは寂しいらしい。
心地よく繋がっていたい。
「普通」になりたいらしい。
「特別」でもありたいらしい。
思っていることのほとんどは言葉にできない。
実は何も考えられていないかもしれない。
動物的な直感。
本能。
漠然と何かに怯えている。
エスプレッソ。
僕を醒ましてくれないか。
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