兄が嫌われ過ぎてて困ってます
〜登校中〜
こんにちは。
私は岩本蓮加、高校一年生です。
蓮「それでね、お兄ちゃん。今日私が好きなケーキ屋の新作が出るんだけどね…」
○「うんうん」
私には岩本〇〇という、一つ上の兄がいます。
モデル顔負けのスタイルと顔に、学年主席の成績で、生徒会長も務めているというハイスペックぶり。
でも、お兄ちゃんを慕う人はあまりいません。
というか、ぶっちゃけ嫌われてます。
みんなが嫉妬しているから?
お兄ちゃんが校則に厳し過ぎるから?
いえ、理由は凄く単純です。
彩「あ、〇〇お兄ちゃん。蓮加お姉ちゃん。おはようございます」
蓮「彩ちゃん、おはよう」
○「おはよう彩ちゃん、今日も可愛いねぇ」
彩「ありがとうございます!あ、私部活の朝練があるので急ぎますね!」
○「そっかそっか、頑張ってね〜」
駆け足で去っていく小川彩(13歳)。
○「…なあ蓮加」
蓮「…うん?」
私の兄、岩本〇〇は…
「なんでこの国は13歳と結婚しちゃいけないんだろうな」
重度のロリコンなのです…。
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蓮「いい加減にしろってんだよクソ兄貴。あんたからその話聞くの何回目だよこのロリコン野郎」
○「何度も言わせんじゃねぇクソ妹。いいか、ロリコンっつーのは13〜15歳に特別な感情を抱く人間をさす。そして7〜12はアリスコンプレックス、5〜7をハイジコンプレックス、0〜5はベビーコンプレックスという…」
「だが俺の守備範囲は3〜15歳!!!つまり俺はロリコンではなく、フェミニストと評されるべきなのだ!!!!」
蓮「小見出し使ってまで言うことかそれ」
蓮「だから私が言いたいのは、お兄ちゃんくらいイケメンだったら女の人も寄ってくるんじゃないかって…」
○「黙れ青二才!いやロリ二才!」
蓮「いやちょっとロリコン自覚してんじゃねーか」
○「熟れきった同級生に何の価値がある!!!いいか、女はなぁ!15を超えた瞬間に一気に価値が落ちるんだよ!さながら富士Qアイランド名物ジェットコースタードドンパのように!!!覚えておくべきこの世の真理だからもう一度言うぞ!!」
女は!!!!!
15を超えた瞬間に!!!!!
女性的な価値が一気に落ちるんだよ!!!!!!!!!!!!!
蓮「よく16歳になったばかりの肉親に面と向かって言えるなお前…」
シュバッ!
蓮「はっ!」
ギギギギギ…
○「グェェ…ヤメロォ…レンカァ…」
ちょっとうるさいんで、一回締め落としますね❤️
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校舎 玄関前
○「ひ、酷い目にあった…」
蓮「もー❤️しっかりしてよおにーちゃん❤️どこの国に妹に学校連れてってもらうおにーちゃんがいるんだよぉ❤️」
○「その言葉オメーにそっくりそのまま返すわ!どこの国に登校途中のお兄ちゃんに締め技を喰らわせる妹がいるんだよ!!」
蓮「だってお兄ちゃん、普段から四捨五入したら犯罪者みたいな言動ばっかだし…」
○「なーにを言ってんだお前は。人間なんてみんな四捨五入したら犯罪者だからな?そもそも俺の言動のどこが犯罪者だよ?俺はただ…
『彩ちゃんの毛髪を素揚げしてポケットにストックしておきたいナァ☺️』
とか、
『彩ちゃんの脱ぎたてパンツで出汁をとってしゃぶしゃぶしたいナァ☺️』
とか、
『彩ちゃんの下半身お世話係に、俺はなる!』
みたいなことをお前との世間話に混ぜ込んでるだけだろ。例えるならマガジンにまだ銃弾すら入れてない状態だぞ?」
蓮「いや十分だろーが。もう引き金に指引っ掛けた状態だろうが」
二人の会話の声が大きかったせいか…
不良「かわいい妹さんと雑談しながら登校なんて…随分青春な登校だなぁ〜ロリコン生徒会長さんよぉ〜」
見るからに不良な男がやってきた。
○「あぁ?可愛い妹だぁ?目ぇ腐ってんのかテメェは。こいつはとっくに16だぞ、もう賞味期限切r」
蓮「フンッ!」
ドゴッ!(〇〇の腹に拳がめり込む)
○「グハッ!…なんで…お前はいつも手が出るんだよ…」
不良「それだよ…いっつも妹とイチャイチャしながら登校しやがって…」
不良「俺にも妹とイチャイチャさせろォォォ!!!具体的に言えば制服姿でご奉仕してくれる蓮加ちゃんを俺にもくれェェェェェェ!!!!!!」
蓮「そんな蓮加ちゃんいねーよこのど変態」
不良「そもそも〇〇!テメーがおかしいんだよ!ロリコンのくせに生徒会長なんか務めやがって…!」
○「ああ〜〜〜ん?言っとくが俺はロリコンじゃねぇフェミニストだ。仮にロリコンだとしてもなぁ…」
「ロリコンが生徒会長やっちゃいけないって校則でもあるんですかぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?」
「あるなら生徒手帳から引用してこいやこの愚民が」
「生徒会長に一般生徒ごときが校則の勝負で敵うと思うんじゃねぇぞブァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜カ」
蓮「人としても生徒会長としても風上に置けないなこいつ」
○「っったりめーだ!こちとら通知表に好印象が着くから生徒会長やってんだよ!学校がどうとかもうどーーーーーでもいンだよ!そしていい大学行って地球上のロリをロリのままにして俺だけのロリロリ帝国を作るのが俺の人生の最終地点だ!どうよ、このバルタン星人もびっくりの地球征服大計画!」
蓮「お前円谷プロに一回謝ってこい」
不良「また…また…イチャイチャしやがって…」
蓮「さっきから思ってたけどアンタは私達のやり取りのどこにイチャイチャを見出してんの?」
不良「ふわぁぁぁぁぁぁん(泣)羨ましいしいいいいいいいいいいいん(泣)」
号泣しながら、不良さんは走り去っていきました。なんで最後ちょっとクロちゃんっぽかったんだ。
○「ふう、なんっとか追い払えたな。放課後の予定のためにも面倒ごとは増やしたくなかったからな、ラッキーだったぜ」
蓮「え?お兄ちゃん放課後に予定あるの?出頭?」
○「だからまだ何にもしてねぇつっただろが。てかお前が自分で言ってたろ?
『今日私が好きなケーキ屋の新作が出るんだけどね…』
って。買いに行くんだろ、どうせ。お前のケーキ代くらい俺が出すよ」
蓮「あ、覚えてくれてたんだ今朝の話」
○「あたりめーだろ」
お兄ちゃんは、はっきり言って最低な人間です。
ロリコン(自称フェミニスト)だし。
口悪いし。
悪意たっぷりに他人を見下すし。
嫌われてて当然な人です。
でも、私のした話を必ず覚えてくれているし、必ず約束は守ってくれます。
○「ほら、早くしないと授業遅れんぞ」
蓮「待って、ロリぃちゃん」
○「お兄ちゃんだよバカ。あと俺はフェミニストだっつーの」
あなたは、私のお兄ちゃんをどう思いますか?
…え、私ですか?
私は…
ヒ・ミ・ツ♪
…なーんてね?
終わり
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