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ニュージーランドのホームレス問題について

はじめまして。私は1ヶ月ニュージーランドに留学をしてきました。実際1ヶ月ニュージーランドのオークランドで暮らしてみて、ホームレスの方が非常に多いなと感じました。そこで今回は、SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」に関連させ、「ニュージーランドのホームレス問題」についてお話していきます!

1.ホームレスの現状について


まずニュージーランドのホームレスの現状についてお話しします。ニュージーランドは高所得の経済協力開発機構(OECD)35加盟国の中で、ホームレス人口比率が首位になりました。実際どのくらい良くない状況なのか具体的な数字で表すと、日本で確認されたホームレス人口が約3000人なのに対し、ニュージーランドは私が行った最大都市であるオークランドだけで約20000人がホームレスとして認定されています。ホームレスの方が非常に多いことが分かると思います。

2.ホームレスの原因


ではなぜホームレスの人が増加しているのか、意外と皆さん知らないと思います。ニュージーランドでは、経済が繁栄する中で家賃が急上昇し、一部の住民が路上に追いやられています。ニュージーランドは世界でも最も住宅価格が高い国の1つになっており、具体的に示すと、ニュージーランドの住宅価格の中央値は約48万ドル(約6800万円)で、アメリカの約40万7000ドル(約5700万円)よりも高くなっています。生活費を稼いでも支払いに追われている人が沢山おり、こうした人々の手取りのかなりの部分が住宅費に消えています。これがニュージーランドで格差や全般的な貧困を深刻化させる大きな原因になっています。

その他のホームレスになってしまった主な原因としては男性に多いのが、仕事が減った・倒産や失業・人間関係・病気や怪我や高齢、女性に多いのが、家庭関係の悪化・家族との離別死別・家賃が払えなくなった、という感じで、男性は仕事関係に起因するものが多く、女性は家庭の事情に起因するものが多くなっています。ホームレス状態になる原因を見ると、いつも通り生活している私たちにも起きてもおかしくない身近な問題と言えます。

3.ホームレスの人々の生活


ホームレスの人々はどのように生活しているのでしょうか?ニュージーランドものが検索しても出てこなかったので日本の状況を見ていくと、「日雇いの仕事を斡旋あっせんしてもらう」「街中にあるアルミ缶を集めてリサイクル業者に売る」「読み捨てられた雑誌を拾って露天商に売る」
などのこれらが大きな仕事と言われています。

しかし、就職に対するハードルの高さや環境に馴染むことの難しさが、ホームレスから抜け出せない理由となっています。

4.ニュージーランドでの取り組み

ニュージーランドでは、ホームレスの人々に対してどのような取り組みをしているのでしょうか。ホームレスの人々に、せめて夜の寒さをしのいでほしいと動き出したのが、ニュージーランドのオークランドにある交通機関「Auckland Transport」です。この会社は私がニュージーランドにいた際に、ほぼ毎日利用していたバス会社ですが、このバス会社とThe Salvation ArmyとAuckland Councilが手を組み、オークランド南部にある今年できあがったばかりのManukauのバス停を夜間にホームレスの人々の寝床として提供しているそうです。バス停は、夜の10時から解放され、朝と晩に軽食が提供されます。ホームレスの人々は、夜はマットレスの上で一夜を明かすことができ、朝の7時までに出て行くというシステムになっており、この一時的解決策のあいだに、彼らをなんらかのサポートサービスとつなげることを目的としています。

5.私たちに出来ること

私たちに出来ることとして挙げられるのは、ボランティアと寄付です。
実際に支援活動を行うためには、多くの人手が求められます。ボランティアとして参加することで、路上生活者の方に対する活動を継続させることができます。また、ホームレス状態の人への寄付は、「物資寄付」と「金銭による寄付」に分けられます。食材や衣類、生活用品の寄付から、民間団体の活動を運営するための金銭的な寄付も求められています。
民間団体の活動を継続させるためにも、私たち一人ひとりの支援が必要となっています。

6.最後に

最後まで読んでいただきありがとうございました!今回このstudyを通して、普段考えることのなかったホームレスの問題について深く考えることが出来ました。ホームレスというだけで避けるような態度を取るのではなく、今一度ホームレスの実態について考えることも大切なのではないかと思いました。

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