読響第554回定期演奏会@サントリーホール

2016.1.14(木)19:00開演@サントリーホール
指揮:ミヒャエル・ボーダー/ピアノ:フランチェスコ・ピエモンテージ
http://yomikyo.or.jp/2014/12/554-1.php

【まずはじめに】
・旦那からのTwitter情報でツェムリンスキー作曲の交響詩《人魚姫》が読響さんで演奏されることを知った。
・人魚姫という題材を調べている内にこの作品に出会ったが、Youtubeで少ししか聴いたことがなく、まさかこんなに早く聴けるとは思わなかったから、嬉しかった。
・どちらかと言うと作品自体の音楽を聴きに行った。
・2階席の正面、後方少し上手寄りの席だった。

【思ったこと】
★チラシ
・とても可愛くて素敵な人魚のチラシ。お気に入り。
http://yomikyo.or.jp/2015/11/16/20160114_mermaid.pdf

★R.シュトラウス:交響詩《ドン・ファン》
・この曲は中学生くらいの時にエレクトーンに編曲して大会に出た曲だったので、ただただ懐かしかった。
・今、聴くと疾走感、ロマンティックな長い旋律線、長い旋律線の向こう側に、胸が苦しくなるような解消することはないまま次のテーマへの誘導するなど…とてもR.シュトラウスらしい音の運びだと思った。あの頃は分からなかった。
・演奏がとても素晴らしくて、エネルギーの噴水みたいだった。
・グロッケンがとても綺麗に彩っていた。
・チェロの16分音符の上行形が波のようだった。⭐︎
・弦楽器+ファゴットは不穏な感じが出せる。⭐︎
・ハープのトレモロは真似したい。⭐︎

★リスト:ピアノ協奏曲 第2番
・全部が切れ目なく続けられる単一楽章。本当に切れ目なく聴こえる。
・II部の弦楽器がunis.でブンブン弾くところがかっこいい。[6:15辺り]
・V部のマーチもかっこいい。[15:56辺り]
・VI部のピアノソロのgliss.の上下がえげつなくてワクワクした。
・Youtube参考:https://www.youtube.com/watch?v=1Gu4Y5f3KMo

★アンコール:リスト:《巡礼の年》第1年「スイス」から「ヴァレンシュタットの湖畔にて」
・ピアノ曲でこんなにも声部が独立した表情を持ったオケの曲のように弾きこなせるってすごいな、と思った。なんでか分からないけど湖を思った。

★ツェムリンスキー:交響詩《人魚姫》
・美しい。コンサートマスターに人魚姫の歌が覚えやすく割り当てられているので、人魚姫の感情を読み取りやすかった。
・交響詩なので、場面転換が素早くできることが良いと思った。状況説明かと思いきや、一気に嵐の中へ突っ込んでいったり、薬をもらった後すぐに舞踏会が展開できる。(オペラならどうするか…。)
・割と新しいことが始まちゃって人魚姫の歌に戻るを繰り返すのに、全ての音楽について時間の流れがちょうど良く感じた。真似したい。
・Youtube参考:
[1 Mov.] https://www.youtube.com/watch?v=5hqEbdU0RYs
[2 Mov.] https://www.youtube.com/watch?v=csg_7MR6TQM
[3 Mov.] https://www.youtube.com/watch?v=Q7COmLiP2Dk

☆第1楽章
・弦楽器の弱音器が効果的に使われていた。
・ハープの低い方はどろどろとした音色。確かに。お箏もそうだったな。
・嵐の音楽[8:20くらい?]
・ティンパニーのgliss.とか、トランペットの弱音器+Flatterなど。
・フルートのアンサンブルがとても海らしさを醸し出していた。
・ホルン6人がベルを持ち上げて演奏しているところがかっこよかった。
・G.P.が、どの部分もとても効果的だった。[例:10:26辺り]
・ハープの下の方とティンパニーが重なるのも良い。[13:37辺り]
・今回のはチャイムっぽい箇所が、金属の板で印象的な音がした。
・グロッケンとトライアングルが一緒に絡むのがとても印象的だった。
・スタンドシンバルの2枚打ちは初めて見た。水しぶきっぽい。あと、手に持って打つ場合と音色と迫力感が違う。メモ。

☆第2楽章
・始まり方がとても良い。
・舞踏会っぽいところがたくさんの色彩と表情があって面白かった。[8:40辺り?]

☆第3楽章
・人魚姫が落ちるところは分かりやすかった。泡になる系じゃなかった。[7:40辺り]
・最後がEs-durで終わるのは…。

【まとめ】
人魚姫の第2楽章以降は、自分の人魚姫に思いを馳せてしまったので、何だか感想は散漫になってしまったが、アイデアを頂いたからそれで良いと思う。そしてこの人魚姫は交響詩だったので、オケが多弁。けれどそれがとても良かった。オペラの場合は…どのようにオケと語るか、オケで彩るか。見せ方はおのずと変わってくる。人魚姫が声を失った代わりにオケが歌い進めるような…オペラのようなひとときだった。40分強の作品とは思えないくらいいろんなことが起こった。スコア見たい。

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