ガイジ陰キャが初めて相席屋に行った話
ブンハロー。
どうもキモタラです。
この度、数々のガイジエピソードを残してきたわたくしキモ過ぎタラバガニが、初めて相席屋へ行ってきたので、そのご報告と反省を行おうと思う。
はじめに断っておくが、この記事は相席屋での女の子の口説き方や落とし方を解説するような記事ではないので、そういうのが知りたいアホチOポは、さっさとブラウザバックして頂きたい。
発端
事の発端は、後輩(男)とサシ飲みしていたところから始まる。
久々に会った後輩とのサシ飲み。昔話や共通の友人・先輩・後輩の話に華を咲かせつつ、久しぶりということもあり、飲んでいるうちに忙しい日常を忘れ非常に気分が良くなった。
気分が乗った私は後輩にこんな提案をした。
「てか、一回相席屋行ってみたくね?」
気分の高まりから、不幸にも相席屋というトップ・オブ・ザ陽キャ男子の溜まり場に行きたいという考えに至ったのである。
そして、拒否されるかと思いきや後輩の返答は
「あ、いいっすよw任せますw」
聞けば、後輩は相席屋に行ったことがなく、興味があるとのこと。自分と全く同じ心境である。
かくして、相席屋なぞ言うトップ・オブ・ザ陽キャに対する冒険心のみで、私と後輩の2次会が決まることと相成った。
1次会の店を出た私達は、アホみたいな量のコース料理に腹を痛めつつ、一旦コンビニでタバコ休憩を行い、作戦を練ることとした。
作戦の第一目標は「私のガイジの抑制」である。
「女子に口を開けば不要発言」と評される通り、普段の言動・行動の全てにおいて女子を不快にする天才と言われている私がこの目標を立てるのは自然だろう。
以下に、私の行動を間近で見てきた友人がまとめた過去のガイジ行動について示す。
女性に対するエピソードこそ少ないものの、常人では考えられない様な発言を行う可能性は十二分に考えられる。
そこで、2人での話し合いの結果「🦀が発言する時は頭の中で発言を数秒審議する」という、当たり前の情けない協定を結ぶことで合意した。
入店
タバコを何本か消費し、酔い覚ましの水を買ってガブガブと飲みつつ、1kmほど離れた相席屋の前までやってきた。
「いよいよだな...」
「っすね...」
「...帰りたくなってきた」
「え?」
なぞ言う会話を挟みつつ、いざ入店。早速、店員さんに話しかけられた。
相席屋のシステムの説明を受け、「初めてですか?」という質問に「エヘッエヘヘ...!初めてです」と無駄にキモい返答をしつつ、帰りたい気持ちを必死に抑えた。
女性陣がお手洗いに行ったとのことで少し待った後、早速女性陣の待つテーブルへと通された。
緊張で吐き気を催しながら女性陣2人に挨拶をする。
...
なんだコレ。めちゃくちゃ可愛い。
店員の誘導で自分らと女性陣が交互に座るように座らされたのだが、自分の前に座ったのは石原さとみ似の超絶美人。
そして、後輩の前に座ったのは、女性youtuber「のえりん」似の(後輩談)美女だった。
以下、女性陣は「石原さとみ」または「のえりん」と呼称する。
店員さんが各々のドリンクを運び、全員に行き渡ったところでいよいよスタートとなった。
対談
一瞬の沈黙と失笑を挟みつつ、とりあえず相手の職業を聞く。
聞けば2人は歯科助手の専門学校生で、相席屋に来るのは初めてとのこと。
確かに自分が払わなくていいのをいいことにガメつく飯を食べたり、逆に必要以上に話しかけてきたりといったことをしないところを見ると、初めて相席屋に来たような空気は出ていた。
俺らも初めてだよー、と話しつつ歓談していると、早速ガイジ行動が炸裂してしまう。
卓上にポテトが置かれていたのを見て、気を利かせた後輩が「お腹空いてない?(自分らの奢りだから)食べて食べて!」と女性陣にポテトを勧めた。
しかし、何を勘違いしたか私はそれを自分に対するものだと受け取り
「え!じゃあ食べようかな!いただきまーす!!」
と高らかにポテトを手に取り頬張ったのである。
一瞬凍りつく場。気づく私。愛想笑いをする石原さとみ。
3秒ほど地獄が広がったのだが、「いやいや女性陣に言ってんすよ!」という後輩のフォローで収まった。
爆弾1発目破裂の瞬間である。
それからお互いのことに関するたわいもない話をしていたのだが、どうも私の話の時に限り、地獄が広がるのだ。
たとえば
「学校で今何の勉強してんの?」
「実習です」
「え!そうなん、何時から何時まで?」
「8時から17時までです」
「え、小学校と変わんないじゃん」
「...え?.....あ、そういうことかアハハ」
みたいな地獄である。
発言を頭の中で審議してからですらこれなのでどうしようもない。
一方で、後輩は普通に会話を重ねていた。
「普段お酒とかいっぱい飲むの?」
「女の子と飲むときは飲んじゃいます」
「そか、男の人と飲むときは自制する感じか〜」
「ですね笑」
「じゃ今日はあんま飲まんのやね笑笑」
といった感じである。
明らかに、後輩が話を振る方が私の話より盛り上がっている様に見えた。
この事実に私は少しずつ着実にライフを削られていたため、私は一時トイレへ避難することとした。
用を足すわけでもないのに個室に篭った私は、一時落ち着くことにした。
下心や女性への接し方、人との関わり方、自分のガイジ感、、、そういったことを一時忘れ、落ち着く為に、ウクライナ危機、中国の台湾進出危機など現代社会が抱える外交問題について考える。満身創痍のロシアはいつウクライナから手を引くのか。中国は台湾に侵攻したとして、その時期はいつになるのだろうか。侵攻のメリットは?
そうしたことを考えているうちに、何故私はこんな喋り方一つで悩んでいるのだろうと思い始めた。
世界は私1人なんかより大きな問題を抱えている。
そうだ。私の抱えている問題なぞ大したことではない。
落ち着いてきた私は個室を出て、テーブルへと戻った。
私を抜いた3人の会話に入る形で私も合いの手を入れつつしばらく話していたのだが、ここで石原さとみがのえりんに対して口を開いた。
「何時に帰る?バスあるよね?明日実習早いよね」と。
ここで、ガイジの私でも悟った。
「この2人とはこれきりだ。」と。
そうなれば、この2人とワンチャンを感じる必要もない。
なら、核爆弾を投下しても良いんじゃないか。
一気に肩の荷が降りてゆくのを感じつつ、話を続けた。
「ねぇ、歯科助手の専門学校生なら聞きたかったんだけど、歯の間の汚れってどうやって取りゃいいの?どうしても取れなくて。あと歯磨きの良いやり方も教えて欲しいんだけど。まじめに。」
核爆弾、破裂。
しかし、意外にも2人はウケていた。
「いや相席屋で初対面の女の子にする話じゃないんだけど貴重な機会だから聞いとこうと思って」と続けた私にのえりんが答えてくれた。
「糸ようじ解ります?ああいうので取るのが一番良いですよ。」
なるほど。
それ前に歯医者で言われたことあるけど面倒臭くてやってねーわ、という言葉を飲み込みつつ
「なるほどね、2人は歯磨くとき結構気使っちゃうの?」
「めっちゃ気にします笑、あと人の歯並びとか見ちゃいます」
「そーなんだ。あ、ごめん歯並び悪くて」
「いや相席屋でなんちゅー話ししてんすか笑笑」
す、すげぇ、、
何故か核爆弾を投下したのに、草木が生えていた。
しかしながら、ここで一度考える。
私の過去の経験上、こうした少しの成功で調子に乗り失敗してしまうと。
歯垢の取り方の話で一通り盛り上がったあと、今度は私の話になる。
「お仕事何されてるんですか?」
「あ、俺?銀行で働いてる(嘘)」
「そなんですね、銀行の何の仕事ですか?」
「2年目だからまだ窓口で接客してるよ〜(大嘘)」
SEという職種をなんとなく伝えたくなくて、モテそうな銀行員のふりをしていたのだが、ここでまた爆弾投下をしそうになる。
「どんな感じなんですか?」
「いやー、銀行で働くと鼻毛伸びるってのマジなんやね。お札ばっか数えてるせいで鼻毛ボーボーやwもうプライベートでもお金のことしか考えなくなる笑笑」
取り消し線の部分は、私が喉元まで出てどうにか抑え込んだ言葉である。
相手は初対面で、女性であること。ここは相席屋であること。場の空気が少しずつ盛り上がっていること。そのことを一瞬で判断して飲み込んだ。まさに、健常者のムーブのそれである。あれ、俺ってもしかしてガイジではない?
お陰で「相席屋で初対面の女の子に鼻毛の話をする」という不名誉な伝説を残さずに済んだのであった。もう、後世まで語り継ぎたい英断である。
そうしてしばらく話しているうちに、石原さとみがまたもやバスの時間を気にし始めたので、ここでお開きとなった。
滞在時間45分。なんとも陰キャな長さである。
会計をし店を出て、女性陣に挨拶をして別れた。
所感・反省
店を出た我々は、コンビニでビールを買い、近所の公園で反省会を行うこととした。
2人であれこれ話し合ったが、ガイジ行動はあったものの初参戦の相席屋は楽しかったという結論に至った。
その理由は様々あるが、ひとえに相手が良かったということにある。
まず、女性陣2人がめちゃくちゃに可愛く、それだけでプラスにはなった。なにせ石原さとみとのえりんである。むしろマイナスにならない方がおかしいだろう。
そして、相手が良かったと思う一番の要因は、向こうも(多分)初めての相席屋だったということである。
私たちとしては、1次会で気分良く飲んでいたので、相席屋に行ったことで気分が悪くなるということを非常に恐れていた。
例えば奢りなのを良いことに食い逃げされたり、話が全く盛り上がらなかったりして、せっかくの私と後輩の気分を害されるということを一番避けたかったのである。
しかし、食い逃げをされることもなく、それなりに話しも出来、しかも女の子が可愛かったことで気分良く終わることができた。
相手はどう感じたか知らないが、こちらは気分良く終われたので、それでヨシという訳である。
しかしながら、相席屋に来てまで女の子と後に繋げなかったというのは我々の陰キャたる所以だろう。次はもっと強力な陽キャを動員して向かう必要がありそうだ。
こうして、私の人生初の相席屋は、一応の成功で幕を閉じた。
またあれぐらい可愛い子が出てくるなら行きたいので、我こそは陽キャだという脳内チンポは、是非とも私に連絡してほしい。一緒に行きましょう。ガイジの捌き方の練習になりますよ。
以上。